合気の原理
合気道の原理。
合気道ってのは、崩しが極意で投げは実はおまけみたいな物。
理由は、合気道の術理は剣の術理からできているから。
剣は最終的に相手を動けなくして固めて、鎧の間に刃物を差し込んでとどめを刺すのが合戦での使い方。
豆知識として、戦国時代最強の武士は鎌を使った武人で刀や槍じゃないんだよね。
鎧には長い刀でたたっ切るよりも近づいてから短い刃物で隙間から刺すのであるから、脇差しも必要になるし、兜割のような短い刃物や鎌はかなり有効だったと思う。
合気道でも剣は習います。
熟練者は剣でも合気を使えるので、刃と刃を会わせただけで相手を動けなくできる人もいます。
もっと進めば、剣で切ろうとしても剣を止めてしまう技術もあります。
私にはできませんがw
崩しの極意は直立歩行の原理が解れば、理解できます。
人間だけが直立歩行が可能なのですが、その仕組みを解っていれば逆に直立させない方法にもたどり着けます。
動物と人間の違いは背骨が奇数の部位に分けられることです。
頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨。
頸椎は後方に反っていて、胸椎は前方に倒れており、横から見たら、ジグザグになっています。
このジグザグが奇数であるから、前後のバランスをとって、直立が可能です。
犬や猫は偶数箇所になるので、直立歩行は不可能で、ぴょんぴょん跳ねるような動きになります。
この奇数と言うのがポイントで、腕の関節も手首、肘、肩の三つに分かれていることでバランスがとれています。
ここまでは理解できようともできなくても、人体の構造がそうなっていると認識しましょう。
崩しの原理は、いきなり本題にはいれば、背骨のバランス機能を無くしてしまえば脱力状態にナルってことです。
では背骨を操作するにはどうすればいいか。
いきなり背骨全部を操作するのはわからないでしょう。
これができてしまうと、セーターをつかまれただけで投げてしまう達人技ができます。
現実に存在しますが、そう簡単にはできません。
なので、順を追って操作していかないとできません。
5つに分けた背骨の一番上の部分を操作するのが初歩です。
それを可能にするのは、手首と足首の操作です。
右手首と左足首はつながっていて、お互いがバランスを取り合ってます。
右手をつかむと左足首の力が抜けることまで人間の体の経路が存在します。
その中間が頸椎です。
手首と足首の力を抜いてしまえば、人は立てません。
その後に小手返しや四方投げなんて、ついでみたいなもので、実はどうでもいいんです。
人間の背骨の5カ所で同じように力を抜いてしまえば、合気はかかるって事になります。
原理は非常に単純ですが、具体的にどうやるのかと言えば、非常に複雑で関節の動き方や角度を全て見直さないと実現できない難しさがあります。
剣を持つとき、指の外側で握るか内側で握るかでは全く違うので、相手の腕をつかむときどの指でつかむかも重要です。
瓶詰めを開くとき、ふたをわしづかみにしたら無駄な力が必要ですが。指の外側か内側で引っかけるようにしてふたをつかむと簡単に開きます。
ちょっとしたことなんですが、そういうことの積み重ねで合気の原理は実現可能なんですね。
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