『明らかにされた神武以前』(山本健三著、福来出版)は、語部翁(かたりべのおきな)が、山本健三氏に語った飛騨の口碑について書かれた本です。
この本の中に、予知(未来を見通す)能力を発揮された古代日本の偉大な二人の人物が描かれています。
エッセネ派やユダヤ教の預言者の未来の予知・予言(黙示文学)については、よく知られた話ですが、古代日本人の予言者を知ったのは、この本が初めてでした。
日抱の御魂鎮め
ヨーガの瞑想修行を感じるとともに、イエス・キリスト(エッセネ派)の教えを聞いているような気持ちになります。
山本健造氏は、乗鞍の麓にある旗鉾分教場に赴任し、教え子の母が全身激痛で苦しんでいるのを、神通力で治したことをきっかけに、白髪の老翁から飛騨の口碑を伝え聞くことになったようです。
淡上方様の予言[第十五代皇統命]
意富加羅国の王子来襲の予言
山下、山麓(ヤマノフモト)の子孫をあちこちの海岸に待機させ、連絡網を張らせ、万一の時は団結して国を守るように命ぜられた
秋田、山形、新潟、富山、石川、福井の海岸一帯に一族を配置し連絡を取るように命ぜられた
山本高山土公命(タカヤマツチノキミノミコト)と山下住命(ヤマシタズミノミコト)にそれぞれの一族を引き連れて伊勢の鈴鹿に行かせ、そこを本拠とする
山下住命の子孫は、西は瀬戸の海へ、東は伊豆、横浜へ
山本の一族は三つに分かれ、一団は鈴鹿、一団は琵琶湖の北畔(きたのほとり)へ、一団は若狭(わかさ)の湾へ
白山のふもとから集団移動してきた山下住命の子孫たちの一団が、朝鮮から来た兵士たちが群れをなして南下して行くのを発見
日本にない七支刀を持っていたので、すぐ外国人の来襲だということがわかった
若狭の山麓氏と湖北の山麓氏へ使者を送る
琵琶湖の北の方の山本山という山のふもとに勢力を養っていた一族は、山下住命の子孫の知らせで急ぎ北上して、迎撃態勢に入った
このほかに、『明らかにされた神武以前』には、淡上方様の九州方面の危ないことの予言として、「熊襲と神功皇后に現れた飛騨の神」の話や、第三十五代皇統命(スメラミコト)のヒルメムチ命(天照大神)の予言についても書かれています。
詳細を知りたい方は、直接読まれることをお勧めします。