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夫婦ともに時短勤務という選択肢

一人目の子供が生まれたとき、妻の母親が泊まり込みで助けてくれたこともあり、私は育休を取らなかった。
女は家庭を守り、男は仕事で家庭を守るという昭和な価値観をもっていたし、それで普通と思っていた。(実際、昭和生まれだ)

ただ、義母が帰ってからは、ワンオペに苦しむ妻を見ているとそんな事も言っていられず、オムツ替えや寝かしつけ、風呂、掃除・洗濯、食事の準備・片付けなど、出来ることは自分もやった。
共働きだったし、妻も仕事を続けたいという事だったので、育休が終わってから妻は時短勤務となったが、更に協力して家事育児を分担して取り組むようになった。

それから数年経ち、ようやく二人目を考える余裕ができた。
二人目の子供が生まれたとき、コロナ禍であったことや祖母の介護のため義母に頼ることができなかったため、二週間の育休と三ヶ月の時短勤務をした。

幸い職場は良い人ばかりなので快く受け入れてくれたが、まだまだ男性が育休を取ることは一般的ではないし、何処か居心地の悪さを感じた。

更に、育休・時短取得時に、会社規定上、合法の範囲内だが査定に影響するという説明もあったので、昇進コースから外れるのかなという不安もあった。

ただ、偶然にも昇格したばかりで査定への影響が最小限だった事と、コロナ禍で業務が少し暇になっていた事も、タイミングは良かったのだと思う。
同じような時期に複数の知人男性に子が生まれ、育休を取ったという話を聞き、妙な安心感を抱いたことも覚えている。

その後、妻の育休も終わり、子供二人を育てながら妻は時短勤務で私はフルタイムという共働き生活に戻った。
そこから一年間はそれでやり通したが、一人目の子がいよいよ小学生になるということで、小1の壁問題を突きつけられた。

今まで通りやってやれないことはないのでは?というのが率直な感想ではあったが、自分が帰る頃には子供は寝るだけ、残った家事をやるだけで、負担の殆どが妻に偏ってしまうことに気付いた。

無理をさせすぎて家庭円満にヒビが入るのも嫌だったし、その頃にはFIREの概念を知り、家計状況から将来の金銭的な不安がなくなっていた。
だから今の会社にしがみつく必要もなく、査定が悪くなろうが関係ないという割り切りが出来るようになっていたため、夫婦二人で共に育児短時間勤務をするという選択肢を無理なく選ぶことができた。

仕事かプライベートのどちらを優先するか、と問われた時にプライベートを優先すると言えるだけの資産が偶然あった。

それだけのことなのかも知れない。

いま、夫婦ともに時短勤務という形を始めてまだ半年程度だが、充実した時間を過ごせていて、とても心地よい。

このライフスタイルがもっと広がったら良いなと思うので、今後も色々な切り口で紹介していきたいと思う。

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