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スケボー通勤への道

「最近マジで長文ブログが書けなくなったなぁ」という感覚があって。いやまぁ何も文章において一番大切な書き出しにこんな剥き出しの無気力をぶつける必要はないんだけど、実際そうだからしょうがない。で、その「なんで長文書けなくなったんだろう?」っていう問いを自分に投げてみたら、これまでブログで主に(ってか8割以上)書いてきたテーマがドルヲタ趣味関連で、このテーマについてもう語りたいことが無くなってきたというか、いたずらに歳とか歴とか重ねてきて、自分の感性に刺さる/刺さらない対象の線引きへの解像度が高まった結果、労せずして共感や理解を得られそうにない距離感の遠い層に対して「あなたはあなた、おいどんはおいどんでよかね」と平和主義のフリして怠惰に無関心を決め込むスタンスが板に付いてきてしまったというか。仮に広範囲に読まれる前提で気遣って駄文捏ねても今の荒廃したSNSの至る所に潜む「誰でも良いから揚げ足をとって面識のない他人を攻撃したい暇人」のターゲットになるだけな気がして、(そんなら何も時間と手間かけて知識不足と駄文才を晒して回る義理もないわな)と思ってたのも束の間、気づけばコーギーの脚より短い三連休が秒で溶けようとしていたので、何かに突き動かされるように慌てて日付が変わる30分前にPCに向き合い、久々にこうしてカタカタやっているという現状です。

そんなワケで何かしら書くネタでも無いかなと身の回りを探してみたけど勿論なかったので、しょうがないから日常を切り売りする気持ちで最近の私事でも書こうかと思い立ったのがまさに今。それは一言でいうと「スケボー通勤がしてぇ…」というものです。もちろん東京生まれニコ動育ち声デカい奴はだいたい冷笑でお馴染みの陰湿極まりない生い立ちの鳥アイコンにスケボー経験なんてギラついた過去はなく、「じゃあなんで中年になってからいきなりスケボー?」と問われればその回答は「駅から会社までが遠い」という実にシンプルなものになる。

ところでワケあって2025年1月のSNSライフを「実在しない彼女の稼ぎに頼るヒモ」という設定で過ごしていたSFみの強い自分なので、ここでいきなり有職の気(け)を出すのは(コントの降り方として雑じゃないか?)という一抹の不安はあるものの、悩んでいても時計の針は前にしか進まないのでここはショー・マスト・ゴー・オンの精神で未来のエンタメに向かって明け透けに話を進めていくスタイルで行く。そして既に薄々気付いていると思うが、早くもこんだけ余計な文字量を使っておいて記事の書き出しが「最近長文ブログが書けなくて~(指で毛先クルクル)」だったのだいぶ腹立たしいよな。

そんなゴッホより普通に脱線が好きな僕の文章にいまだに付いてきているイマジン溢れる暇人の皆様の為に話を戻すと、僕の通勤ルートにおいて駅から会社までは徒歩15分ほどの距離がある。しかも僕の会社は周囲に飲食店はおろかコンビニすらない陸の孤島で、昼休憩時に昼食を取るためにはいちいちこの徒歩15分の道を往復して駅周辺まで行かないといけない。なので1時間の休憩のうち移動だけで往復30分あまりを削られるため、毎日短い足をせっせと動かしてちいかわより泣きながら生きている。我ながら可哀想すぎる。なお休憩時は会社および同僚から物理的に離れて一人にならないと、心に生えた高見沢のギターより雄々しい翼を伸ばせない難儀な性格の僕だ。マメに昼食を購入もしくは作ってから出社し、昼休憩時にデスクで食べるなどという、社内コミュニケーション的にも財布ケア的にもマーベラスな好手が取れるものなら最初から取っている。あまり僕の社不を舐めないで欲しい。たった1,500字あまりを読んだだけで一体僕の何を知っているというんだ(唐突メンヘラ)。かくして僕はこの東京a.k.a.コンクリートジャングルで無慈悲な15分ハイキングを日に2往復強いられているわけだが、その道は平坦な一本道で、一つ路地裏に入れば人も車も少ない。僕はここに勝機を見出した。

「あ、スケボーで来ればいいじゃん!」そう思いつくのはラクだった。たしかに妄想の中の僕は既に世界中の手すりの上をシューシュー滑走しているし、なんか名前の長い回転系のトリックもバシバシ決めてるし、練習場に行けば男女問わず仲間(クルー)もわんさかいるし、ついでにヒップホップとかにも造詣が深い。ただ一度冷静になって考えれば現実の僕は年末の健康診断で数えきれないほどの黄色信号を突き付けられた23区屈指のワガママボディである。ここで自身の無謀に気付かず何の準備もせずに突発でスケボー通勤にチャレンジしようものなら、会社に着く前にビリビリのTシャツ姿のまま担架で運ばれながら、心配そうに駆け寄ってきた真鍋アナに物憂げに声をかける事態になりかねない。そうなっては困る。まだまだ生い先長い人生、たった一つの大事な体を損傷しては困るし、履歴書の趣味・特技欄に「電流爆破」とは書きたくない。

かくして僕の「移動でラクをしたい」という怠惰でありふれた欲は「素直に歩けよ」というおおよそのリアクションを無視して強まり、いつしかこの願望は大きな計画として頭をもたげた。そしてこの計画は次第に「本当にスケボーでいくか?」「他の選択肢はないか?」「よし、早速店頭に現物を見に行こう」「ってか持ち運びはどうするんだ?」「そもそも朝の寝ぼけた状態でカテェ路上を本当に滑るのか?」「Twitterでもあんなに滑ってるのにか?」「正気か?」「本当にやるのか?」「私の一番痛ましいところ(残る青アザ)にならないか?」というところまで話は進んでいるのだが、残念ながら気付かぬうちに僕の連休が終わっていたようなので、一旦今日はここまでで、不備不足/加筆修正/てにをはチェック/その他もろもろを放り投げて強引に講談スタイルでお時間一杯の幕引きとさせていただきたく御座候。まぁもし覚えてて話に進展があったらまたそのうち続きを書くかもしれないので期待しないで待ってておくんなまし。そんでは今日はこの辺で。お粗末。

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