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大貫妙子 シンフォニック・コンサート 2024 感想とセトリ
大貫妙子のオーケストラコンサートならば行かねばと。80年代は何度かライブに行ったし、サントリーホールで始まった Acoustic Concert の企画はその後も時々行きましたが、オケ 2016年も、映像化された 2020年の千住明指揮も見逃して、今のうちに行っておかないとという感じで。
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指揮の佐々木新平とグランドフィルハーモニック東京のフルオケに、バンドとしてフェビアン・レザ・パネ (ピアノ)、伏見蛍 (E.ギター)、鈴木正人 (ベース)、林立夫 (ドラムス) が参加。冒頭はミックスバランスが悪かったですが、次第に整い、一部レアな楽器以外は良い感じになりました。
坂本龍一に憧れて芸大を目指した際にその流れで大貫妙子作品も聴いていたという網守将平がアレンジを担当しているそうで、映画音楽的な盛り上げのドラマチックさがあって、ほぼ大貫妙子の声だけになる静の場面とのコントラストが素晴らしく、オケならではのスケール感が出ていてました。この編成に適したベスト選曲であったことも含め、充実したコンサートになりました。
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冒頭の「カイエ I」で期待感を煽り、名曲「Tema Purissima」をしっとりと聴かせてから、ヒット曲「夏に恋する女たち」。さらに名盤中の名盤 "Cliché" の一曲目かつ一番好きな大貫妙子の曲「黒のクレール」、これは嬉しすぎます。800回は聴いてる曲ですが、生オケで聴ける日が来るなんて。
続いて竹内まりやにあげた「突然の贈りもの」。実はあまり馴染みのない「Rain」を挟んで "Cliché" からの2曲目「光のカーニバル」。これも大好きでこの曲はもう少しスィングした方が好みですがオケだと難しそう。アルバムではフランシス・レイの映画音楽をアレンジ演奏してたことでも有名な Jean Musy の雰囲気が強すぎて難しいところ。その点以外は素晴らしい演奏でした。
「四季」、「Tango」、「RENDEZ-VOUS」と新しめの曲もあらためてその良さが伝わるアレンジと演奏で元のアルバムをきちんと聴き直さないとと反省。特に「四季」。
続いて登場した大好きなアルバム "AVENTURE (アバンチュール)" からの「グランプリ」の演奏が終わると拍手喝采。これはこの日一番の出来かもしれません。
一番新しい曲「ふたりの星をさがそう」は高橋幸宏が参加した最後の作品、そして映画主題歌の「Shall we dance?」、坂本龍一との競作 "UTAU" での「3匹のくま」で本編終了。
アンコールがあるとしたらまだやってない「ピーターラビットとわたし」と「色彩都市」をやってくれるのではとセトリのメモを勝手に書いて待っていたらその2曲をやってくれて嬉しかったですね。これで "Cliché" から4曲も、いろいろ満腹で大満足です。
⚫︎セトリ
カイエ I (8th "カイエ" 1984)
Tema Purissima (13th "PURISSIMA" 1988)
夏に恋する女たち (7th "SIGNIFIE" 1983)
黒のクレール (6th "Cliché" 1982)
突然の贈りもの (3rd "MIGNONNE" 1978)
Rain (19th "LUCY" 1997)
光のカーニバル (6th "Cliché" 1982)
空へ (19th "LUCY" 1997)
四季 (21st "アトラクシオン" 1999)
Tango (27th "Tint / 大貫妙子 & 小松亮太" 2015)
RENDEZ-VOUS (22nd "ensemble" 2000)
グランプリ (5th "AVENTURE" 1981)
ふたりの星をさがそう (2022 single)
Shall we dance? ("Shall we ダンス? OST" 1996)
3匹のくま (26th "UTAU / 大貫妙子&坂本龍一" 2010)
[encore]
ピーターラビットとわたし (6th "Cliché" 1982)
色彩都市 (6th "Cliché" 1982)