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【イラストメイキング】ハイブリット着彩

どーも。はじめまして。6月よりの新参者。
ロジカルスタジオのマーシーです。

実は私、デザイナーでもなし。
学生時代にはイラストなんかをやっていたもんだから
今回このように色塗りの【メイキング】などを一丁前にやらしていただこうかと筆をとったわけなのです。

はしがき。

"ハイブリット"ってなんだか聞こえがよくって調子がいい。
異なったモノの良いとこどり。…みたいな。

でもたぶん。これから私が紹介するハイブリット着彩は”色塗りが苦手な人間”がジタバタしながらやってることで。
多分もとからできる人にしてみれば面倒くさい。

だからまぁ。「そんな描き方してるんですね」って。
ただ「ふーん」って鼻で笑ってもらってもいいんです。

で、どの辺がハイブリットって話。
ずばり"アナログ"と"デジタル"のハイブリットなのです。

あ、ほら。今もう「面倒くせぇ」って思ったでしょう。

その1。ラフ~線画

見てる側のぼやきは知ったこっちゃありません。
さっそく作業に入っていきます。

冒頭の方にもありましたが、今回は色塗りの【メイキング】ということで
それ以外の工程はできるだけ省きます。

今回は蓮の池と蛙と男の子が描きたいなぁ。ということでこんな感じ。

▲ラフ(本当にノリでしかない)
▲線画(ラフからちょっと変わったりする)

私の場合、ラフ~線画はデジタルですね。
何しろ便利なもので。切ったり貼ったり、サイズを調整したりが
簡単にできて、バランスよく思うままに絵が描けるわけです。
よっ。これぞデジタルの良いところ。

その2。濃淡を付ける

さて。線画ができたところで、これをプリンターで出力します。
用紙はケント紙を使用。これは私個人の好みの問題なので
正直なんでもいいです。
あ。ちなみに出力する時は線画の透明度を45%くらいに薄くしてます。

▲ケント紙に出力

今回の場合、全体で出力したら「キャラクターちっさ」
となったのでそこだけ別に分けて出力してます。
でないとさすがに大雑把な濃淡しか付けれないので。

紙に出力した線画に、今からシャーペンで濃淡のみを付けていきます。
ちなみに紙と違ってシャーペンの方には特にこだわりはありません。

でも考えてみたら、線を描くというより濃淡を付けることに使うんだから鉛筆の方がいい気がします。シャーペンの芯って細いんだもん。

思い返せば私。いつも違う紙で、シャーペンの芯がとがりすぎないように調整として削ってました。めんどくせー

▲濃淡付けた線画の完成

そんなこんなで、濃淡のみがついたイラストが完成しました。

今日では既にご存じの方も多いと思います。
これは昔から絵画の技法としてある【グリザイユ画法】にのっとった色の塗り方ですね。

ご存じない方もあるでしょうから、簡単にご説明しますと。要するに、モノクロで影や立体感などの濃淡をつけてから色を載せていくという画法になります。

私は所謂”死ぬほど色塗りが苦手”な人間ですが。
「"配色"と"濃淡"を一度に考えながら着彩するのって難しいんだけど」
「全然思ってるのと違うの出来上がるし」
ってなっちゃうからなんですよね。

だからまぁ、分けちゃえば万事解決というわけで。
こういう技法を考えた昔の人ってすごいですね。

その3。いざ着彩

濃淡を付けることが完了したら、今度はそれをスキャナーでもう一度デジタルデータとして取り込みます。

言いたいことはわかりますよ。「デジタルで濃淡もつけたらいいじゃん」
そういうことでしょう。

でもだって、やっぱりそこは感覚が違うんだから。仕方がないんです。
まぁ。結局のところ私がデジタルを使いこなせていないだけですよね…
精進。精進。

▲とりあえず下塗り~色トレスまで

キャラクターと背景は分けた方が塗りやすいので。
下塗りからザカザカと色を置いていきます。
既に濃淡はつけてるので色塗りがめちゃくちゃ楽。

その4。線画の色変更【色トレス】

着彩が大方完了したらば。ふむふむと全体を引いて見たりするのですが。
なんか線画が浮いているなぁとか。思ったりするわけです。

▲色トレスのビフォーアフター

そんな時は、線画を塗りとなじませるために、線画の色を隣接した色の近似色にします。大抵は隣接した色より少し暗くて濃い色にしておきます。こういった【色トレス】などという技法もこざかしく使い、ようやくイメージのとおりに近づいていくんです。

完成。

▲なんか暗すぎた気がしたのでphotoshopで色味をいじいじ。

最終的に少し色味なんかを調整したら完成です。
ここの調整はやっぱりphotoshopが優秀。

あとがき

こんな風に、あーだこうだして完成する私の着彩工程ですが。
見れば見るほど面倒くさいことをしているなと。自分でも思います。
まぁ。効率重視というよりは、いかに自分の思い描いた納得のできる絵を描けるかなので。面倒くさいと思いつつもそれが楽しいんですよね。
そう。要は楽しければ何でもいいということで。ね。

また機会などあれば、俗言うコミックイラスト的なテイストも描きたいですね。ではまた、いつの日か。

使用画材・ソフト・環境

      OS:・Windows10
 環境:・デスクトップPC
    ・
板タブ(なんか中国メーカーのやつ)
    ・EPUSON フラットベッドスキャナー GT-F740 (A4/4800dpi)
ソフト:・CLIP STUDIO PAINT PRO
    ・Adobe Photoshop
 画材:・A4ケント紙
    ・シャーペン芯Ain 0.5 B
    ・MONO消しゴム
    (たまに練り消し使用)


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