Besthöven / Life In Hell - 地獄の釜の底の底でもがき続ける
知ってる人はあまり多くないみたいだが、個人的にはDischargeのフォロワーの中では最も好きなバンドである。
かの、故川上秀樹氏(Disclose)とも交流があったと言うFofao Discrustによるブラジリアン・一人Dビートプロジェクトはもう30年近く続いているが、僕はこの曲が彼の作品の中で一番好きだ。
無論、MV通り反戦歌なのだろうが歪みのかかった早いギターと音楽というよりもむしろ恐怖で鼓動が早まった心音にすら聞こえるドラム、そして何よりMV中に出てくる戦争の犠牲者たちの様相が合わさると、地獄は戦闘地域のみならず、もっと身近なところにたくさんあるとでも言わんばかりの雰囲気だ。
Fofaoの叫び声(ボーカル)は僕たちが地獄の釜の底の底でどんなに苦しくとも喉からひり出せない、そしてもし声を上げられたとしても誰にも届かない、力強くも虚しいそれを代弁しているかのように聞こえる。
我々に生きている価値はないのだろうか。