灯台とトルコの物語:樫野埼灯台とトルコ記念館を訪れる
紀伊半島の最南端付近の紀伊大島という島にトルコと日本の架け橋となった舞台があります。今回はその舞台を訪ねつつ、その事件についても振り返っていきたいと思います。
この地の歴史を今に伝えるトルコ記念館
トルコ記念館はトルコ軍艦「エルトゥールル号」の遭難事件を記念し、遭難したトルコ人の慰霊と日土友好の象徴として、1937年に建てられました。
トルコ軍艦「エルトゥールル号」の遭難事件とは
1890年、オスマン帝国(現在のトルコ)から日本への親善使節団を乗せたトルコ軍艦「エルトゥールル号」は、帰国途中に紀伊半島沖で台風に遭遇し、沈没しました。
この惨事で約650名の乗組員が命を落としましたが、地元住民の命懸けの救助活動により69名が救助されました。
この事件を通じて、日本とトルコの間に深い友情が生まれ、その絆は現在も続いています。
トルコ記念館から遊歩道沿いに歩いていきます。とてもいい場所ですが出来た経緯を考えると身が引き締まります。
さらに歩くと広場と騎馬像が見えて来ました。
ムスタファ・ケマル・アタテュルク騎馬像
トルコ共和国の建国者であるアタテュルクを称える像です。
彼は、エルトゥールル号遭難事件後に日本とトルコの友好関係を深めるために尽力しました。
近くには、和歌山県朝日夕陽百選 大島のオブジェがあります。
日本最古の石造灯台、樫野埼灯台
1866年に英国人技師リチャード・ヘンリー・ブラントンの設計によって建てられ、当時の最新技術を取り入れた洋式灯台として知られています。
この灯台は、紀伊水道を行き交う船舶の安全を守る重要な役割を果たしてきて現在まで運用されて来ました。
海と灯台が織りなす風景はいつだって訪れる人を惹きつけますよね。
樫野埼灯台から見た太平洋ですがすごく美しいですよね。
同時に波の強さも見て取れて自然に潜む脅威も感じることができます。
自然の美しさに触れながら、遭難の事件やトルコとの友好に思いを馳せると感傷的な気分に浸りました。
日も落ちて来たので帰路に着きます。ここから家までは4時間の道のりです。
紀伊大島から本土に戻る際に展望台があったので寄ってみます。
今回のスポットはトルコとの友好の架け橋としてだけでなく自然の美しさや強さも考えさせてくる有意義なスポットでした。またいつか訪れてみたいと思います。
このエリアで他にもおすすめのスポットがあったらぜひ教えてくださいね。