ショートコント「不老不死」
A「不老不死の実現って生き物の永遠のテーマだよなぁ。いつしか実現する時代が来るとしたら秩序とかどうなるんだろう。○○(相手の名前)はさ、不老不死な世の中が実現したらそうなりたいって思う?」
B「不老不死なんて? おいお前、そんな贅沢言うんじゃねえよ~」
A「贅沢すぎる…か。 まぁ、パラレルワールドのお話だもんな。確かに生まれてきただけで地球の神様から選ばれてる身だから、その時点で丸儲け、幸せだと思わんとね。」
B「いや、俺の言いたいことはそういうんじゃないんだ。」
A「え?どういうこと?」
B「まぁ、”不老不死”自体が贅沢っていう解釈は間違ってないよ。」
A「と、いうと?」
B「俺が疑問に思うのは、不老不死の"不老"の時点でがまだ実現不可能な領域なのに、そこに"不死"まで紛れこませて、両方ともの実現を願うような言い回しがもう贅沢をこじらせてるのよ。」
A「あ、そっち? "不老不死"っていう四字熟語の構造にツッコミ入れてたん?笑」
B「段階踏んでいかないとって思うわ。"不老"が実現してから、不死も足して"不老不死"ならまぁどっちも実現したらいいよなみたいな想いを込めてこの言い方するんなら分かる。まだどちらか一方も実現してないのに"不老不死"は、先人の方々は未来人に可能性を過剰に求めすぎやないかって思うねんな~。 まぁありがたいことだけど。」
A「なるほどな~。じゃ俺、これからは"不老不死"って言い方改めて「"不老"実現せぇへんかな~」「"不老"手に入れられへんかな~」って言い回しでいくわ。確かに"不死"はまだ早いからもう使わへんことにするよ。」
B「うん。俺もそうしよ。"不老不死"の世界なんて夢のまた夢やもんな~。」
(数秒の沈黙)
A「なぁ…..ところで その"不老"っていつ実現のめどたつのやろ…??」
B「…知らん。美容で若々しくいられる外見的な概念しかないんでは?」
A「確かに通販とかで年とっても外見は若い人よう見かけるけど、まだ内部の細胞の若返りの実現はまだやろ…?もう死んでもうたら一巻の終わりやん。早くしてほしいわ。ホント。これはなぁ…時間との戦いやねん。」
B「そ、そんなこと。俺に頼まれても困るねんけど…」
A「あ~もう!もう"不死”なんていらへん!"不老"が欲しい~!!」
B「急にどした?(苦笑)」
A「とにかくいつまでも若々しくありたい!おっさんなってからなにもできないんじゃ恥ずかしい!世間から白い目で見られる!失敗は若いうちにしとけってよくいうもの!これだから年下テレビ出てきたとき焦るんよ!体だけどんどん年を取っていって、精神年齢だけ取り残されて行ってる感覚!全然追いつかれへんし、年下にはあらゆるスペックでどんどん追い抜かれていくし!ずっとちやほやされたかった!今までちやほやされてた分のツケが回ってきた!少しのことで褒められて天狗になってた過去の自分が気が気じゃない!これだから老いていくってのはもう、死活問題なんよ!おい、そんな俺たち人間に、早く誰か"不老"を恵んでおくれよ~!!とにかく、俺には若さが欲しい~!!とにかく死んだら終わりやねんから、生きてる時にこんなことでストレス感じたくない~!!(怒りながら)」
B「お…落ち着けお前…(苦笑) どんだけたまってんねん年齢を重ねることに対してのストレス…」
A「なんかこみあげてくるもんがあってんな…」
B「まぁ年上も自分たちも年下も未来人もいつしか年とってすべての立場経験するんやから言い訳せず自分磨きする努力していくしかないやろ。」
A「こうなったらせめてこれからの人類の未来人だけでも"不老"だけじゃなく"不死"まで実現できるように託そうかしら。つまり、"不老不死"やね。」
B「結局四字熟語に戻っとるやんけ…(苦笑)」