転送魔法 : ウィラー
cadodeのライブを見に行くために夜行バスで東京に向かっている。
バスはまともに横になれないので、睡眠の質も悪くなる。さて観光だと息巻く時には既に体力を持っていかれて最悪なのが常だけれど、ウィラーのバスは幾分かマシだ。
今乗っているものはprimeという少しだけ良いグレードの車両。初めて乗ったけど一蘭みたいな仕切りと巨大ダンゴムシみたいな天蓋のおかけで外界から遮断された空間を作れている。かなり快適だ。
もっとグレードの高い車両にも乗ったことあるが、リクライニングが凄くて普通に快眠できる。それでいて新幹線よりは安く、さらに早朝に目的地に着くことができるので最近一人で遠出する時はもっぱら夜行バスしか使わなくなってしまった。
普段車に乗らず、遠出もそこまでしないので、長距離移動の間隔があまりわからない。
自分の移動のメインウェポンは徒歩なので、1時間で移動できるのはせいぜい5キロくらいだ。
自転車があればもうどこにでも行ける気がするが、東京はあまりにも遠すぎてもう異世界といっても過言ではない。
世界を跨ぐには魔法が必要だ。
ウィラーは3000魔力程度支払うことで、寝ている間にトーキョーにテレポートしてくれる。
そういえばやり残した仕事があるので、明日は約400km離れた場所から仕事をしなくてはいけない。
でも大丈夫。自分も魔法使いだから遠く離れた場所からでも念を送れる。
得意技はラップトップ-マッキントッシュ。
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