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持つべきものは救世主

東京滞在最終日。
東京と言いつつ、今日の目的地はバスの出発地点である横浜だ。

9時ごろに起きて身支度をし、ゲストハウスを後にする。チェックアウトの手続きはない。

外に出る度に受付のお姉さんは行ってらっしゃいと声をかけてくれる。いつも会釈で返していたけど、最後なので行ってきますと小声で返事をした。


横浜に着いた。
今日も今日とて何をするかは決めていない。赤レンガ倉庫と中華街が有名なのは知っていたのでひとまずそこを目的地とする。

距離として徒歩40分くらい。思ったより遠い。
横浜の第一印象は「なんか広くて大きい」だった。とても発展した都市ではあるけど、どこかのどかで余裕を感じる。ビル群はどれもとても巨大だけど、十分に間隔が空いていて青空が目に入る。
東京の都市部はもっとせわしなく、ギッチリ詰まっていた。

赤レンガ倉庫に行く前に、海を見たいなと思って近くにあった臨海パークに寄っていくことにした。

海沿いにたどり着くとベンチがたくさん置いてあって、ビールを飲みながらただただ海を眺めている人がちらほらいた。日曜の朝に相応しい過ごし方のように思う。


赤レンガ倉庫ではオクトーバーフェスというイベントがやっていた。
アルコールは苦手だし、とにかく人が多いしで参加する気にはならない。

近くでは犬をたくさん見かける。どうやらペットを連れて散歩に来ることを推奨しているみたいで、犬向けのグッズがたくさん売られているようだ。

色んなふわふわを見ることが出来て得をした気分。特に真っ黒なシェパードが3頭並んで歩いているのがとてもかっこよかった。


海を見ていたらお寿司を食べたくなったので、はま寿司に行った。
中華街も選択肢にあったけど、丁度YouTubeのオモコロチャンネルではま寿司を食べる会を見てたので。

いわずもがなとてもうまい。いつでも気が向いたときにはま寿司を食べられる程度の余裕があれば幸せに生きていける気がする。


おなか一杯になった後、まだ少し時間があったので中華街に行った。
気軽に参加できそうな謎解き脱出ゲームがあったのでやってみたが、なんか微妙だった。どうしてもスクラップの謎解きと比較してしまうな。

色んな食べ歩きグルメが目白押しだったが、あらかじめ寿司ですし詰めにしておいた胃袋に誘惑は通じない。


またしばらく散歩をしたり公園のベンチに座りながら黄昏ていたら、バスに乗って帰る時間になった。現在17:30。
名古屋までは6~7時間ほどかかる。

1時間ほどバスに乗ったあたりで、ひどく気持ち悪くなってきた。乗り物酔いはあまりしないほうだけど、これがそうなんだろうか。
吐きそうなほどではないけど、とにかく車内は居心地が悪く日記を書くつもりが全然手が動かなかった。

あまり思考できないのでYouTubeを見てなんとか気を紛らわせる。
途中で降りたサービスエリアで外の空気を吸い、チョコを食べたら大分落ち着いた。


時刻は21時を回り、そろそろ到着かと思って今乗っているバスの情報を見直しているとある事実に気が付いた。

終着地点 : 東岡崎駅前

どうやら名古屋に止まらないらしい。そういえば愛知に行く便で名古屋に止まらないわけがないと思ってあまり確認せずに予約していた気がする。

慌てて到着時刻から自宅の最寄り駅までを調べると、終電には間に合わないことが分かった。

仕方ないのでいけるとこまで行って歩いて帰るか~と覚悟を決め、やらかしたことを地元の友達にlineをする。こういうのは笑いのネタにするのが一番いい。

暫くするとlineが帰ってきた。「救世主が東岡崎に向かっている」らしい。


周着地点で降りてしばらく待つと、友人が迎えに来てくれた。
深夜だし全然期待していなかったので、余計に嬉しい。

感謝を伝え、家まで送ってもらう。
特に返せるものは無かったけど、ちょうど土産話はたくさんあった。

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