見栄なし投資法:[最強の投資リスクマネジメント]
あとちょっとで、始まりまっせ。パリ・オリンピック!いいね〜。オバちゃん。メチャクチャ楽しみやわん。残念なことにコロナのせいで、Tokyo Olympic 2020は頑張って開催はしたものの、やっぱり観客いないスポーツイベントって、ちょっと、いや、めちゃめちゃ寂しかったよね。覚えてはる?もちろん家の中にいる人多いわけやから、TVで試合見てた人は史上最高に迫ったかもしれんけどね。それでも無事に閉会式終わらせて、国家の威信をかけて、日本ほんまよく頑張ったと思ってるんよ。
ただ、投資面では史上最悪の大事故や。オリンピック効果で日本に落とされるはずやった外貨の回収は全くできへんかった。東京の街にホテル建てまくってリモデルしまくって、道路やビル建て直して、大改造に使った投資額。株に置きかえたら、損失なんてもんやない。ホンマにゴジラが日本中破壊したくらいの打撃やったはず。
そもそも、一般論としては、平均株価動向とは別に、ある企業の株価落ちる時言うのは、その会社の経営方針や実行力に問題があったり、投資家の期待値に応えられへん成績出したり、と言う、弱点やら原因が存在するわけよね?それ分析して、誰かに何かに責任を負うべき場所、何か改善される方向性みたいな指標が示されたら、持ち直し、それもままならんような経営悪化の場合は、その会社は破産して、そこの株は紙切れと化すという仕組みは、投資やらん人でも分かってはるはずや。
けれどもトキオ・オリンピックに関する投資については、原因があまりに明らかすぎて、誰も何にも責められへん。定額預金並みに絶対の利益を期待していた投資家やスポンサーたちは喪心状態だったやろうと思うわ。
でも覚えておかなアカンことがあるで?株じゃなくても、間違いなく絶対儲かる話なんてモノは、世の中にはないんやって。もちろん日本の預金保険制度で、その金融機関が破綻しない限り、1000万円までは保証されるわけやから、契約した利率分は増える。でもね。その約束された定期期間の間に、こっちがお金必要で引き出さなきゃいけない理由も考えておかなアカンのや。親の介護にこんなにお金かかるんや、とか、ダンナの車が壊れたとか、地震が来て壁にヒビ入った〜なんて、身近でも近所の井戸端会議でも、しょっちゅうや、そんな話。
その度に、こんなこと起きんかったら、あの貯金そのままやったのに、あの投資はこんだけ利益でるはずやったのに〜〜〜。って喪失感半端ない!落ち込みの穴に真っ逆さまや。でもね。だからこそ、投資家っちゅうのは「覚悟」がいるんや。
計算上の数式、過去のデータ、毎年の慣例、それらはもちろんどんな株を買うか考える時に調べなアカンよ?でも、世界は数字だけで読み切れるわけちゃう。もしそうやったら数学者みんな億万長者や。でも、そうじゃないんや。人間はまだまだアホなんや。何も分かってへんのや。
じゃ、そういうオバちゃんはどんな覚悟してるかって?そうやなぁ。今持ってる億のお金、あの世に行くまでになくならんかったらエエなぁとは思てるよ。でもあの世に行くまでに後悔のない使い方したい、とも思てるのん。
それはどういうことかと言うとね?自分が買うた株の会社が、地球や社会を平和にして、人類の未来を明るくしてくれる、そういう貢献に社会参加したいんよ。それがオバちゃんのお金使う楽しみの一つやし、投資してる理由でもある。
もしかしたら、そんな綺麗ごと言って、と思われるかもしれんけど、本気なんよ。だってオバちゃん、今持ってるお金全部なくなったら、どうしよか、よく考えるもん。そしたら、愛するダーリン言うてくれたわ。田舎に住んでるダーリンの親の家に転がり込んで、昔ダンナの部屋やった一室に居住権決め込もうや、って。
そっか。それも悪ないかもしれん。珍しくエエこと言うやんダーリン!心が少し気楽になって思い出したんがマーケティング心理学のNo.1法則や。人間の最も嫌う感情の一つ「失うことへの恐れ」いうやつやね。この恐れがあるから、人は「今だけセール」とか「今日限り20%オフ」のサインを見ると、買いたくなるらしい。そして反対に、投資とか宗教の宣伝を見ると、「今の安定」を失うのが怖く思えて、危険信号が頭の中で点灯するらしいんよ。
ところが、その「失う」可能性が目の前にあると、何とかしなきゃと恐れを取り除こうとして起こす行動こそが、「絶対」儲かる話という=絶対にない神話を信じてしまう心理・思考経路らしいんよ。滑稽な話っていうのん分かる?騙されたくない精神が、却って、騙されやすくなるという構図。人間て愚かな生き物ってことなんやろぉなぁ。
でも、と言うことは、今持ってるものを「失う」心の準備や備えがあれば、投資への恐怖心とか不安は減るんちゃうか?寧ろ、なんか未来に期待できる楽しい推し活 (別のブログ [投資は究極の推し活や]も読んでや) になるんちゃうやろか?オバちゃん、そう考えたんよね。
コロナで、持ってる株の貯蓄価、あの時半分近くになったわ。でも、ホンマに怖かったんはやっぱりコロナそのものやった。いつ終わるんやろう思うてな。コロナのせいで、亡くなった方たちはもちろんやけど、資金繰りできずに商売畳まなアカンようになった人たちが気の毒やった。生まれて初めて「有事」の渦中にいるんやな、と感じて、「未曾有」と読み方だけ知ってた漢字の意味を体感したって感じやった。
そんな中、あのオリンピックやったわけや。数字上から言うたら、開催すればもっと赤字や。でもあの時日本は覚悟したんや。1年遅れてもやろぉって。帳簿に赤字で載っても、人々の記憶に残る、日本ができるオリンピックやろぉって。キャンセルです、言うても、ここ目指してきた選手たちは可哀想なん間違いないけれど、世界中誰も文句言わんかったと思う。
でもな。あのオリンピック、オバちゃん、嬉しかったんよ。今貧乏になっていくと懸念されて、中国にGNP抜かれた後は、世界経済の記事に全く登場せんようになった自分の祖国が、情けなく思えてる時でね。しかも「お金がないから、できません」て、お上(古いかな?)とかお偉いさんたちは、何でもアメリカさんみたいにお金のアルナイで物事決定したり、言い訳にしたりして、寧ろそんな考え方やから貧乏になったんちゃうか?カッコ悪。それでエエのかニッポン人!て心の中でイラってしてたから、とにかくやろぉって、で、やるんやったら一生懸命やろぉって覚悟が決まって、心から赤字の影響覚悟でも応援しようと思うオリンピックやった。
それに、あのオリンピック延期で、日本はまだまだ捨てたもんやない、と思うことも多かった。結局1年後に金メダル取りはったパラリンピックの旗手テニスの国枝選手、2021年に延期が決まった直後にエエこと言うてはった。「スポーツは、平和なくしては成り立たないのを痛感している」て。「今は我慢する時」て。
だからオバちゃん。国枝選手が金メダル取った時嬉しかったぁ。日本人の考え方や。こうでないと。オバちゃん、なんで素人で、数字も弱くて、実は株式指標もよーワカらんのに、数億円のお金が貯まったかって言うとな。ラッキーとか偶然でないと思てるんよ。だって、きちんと自分でルール作って、マイナスにならんように、リスク分散もしたし、自分で考えて、自分で決めてるんやから。でも、そのルールの基本概念は、世界に投資することが可能になった現代やからこそ、「日本人としては、どういう投資をすべきなんか?」っていう意識をずっと持ってるってところが、ブレへん理由なんよ?
偉いおボーさんとして知られる良寛和尚もエエ言葉残してくれてはる。「災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。これはこれ災難をのがるる妙法にて候」てな。
目の前に起こる災難に一喜一憂したらアキマヘンて、昔の日本のお坊さんが示してくれてはるんや。時空を超えて伝わる日本の格言に習えるなんて、なんて、ウチら日本人は何やるって決定するのも難しくなくて有難いこっちゃ。オバちゃん大阪育ちやし、あんまり右翼でもないんやけど、自分の生まれた国やしな。金持ちでなくてもエエからカッコエエ考え方する国であって欲しいんよ。
その点株式投資なんてシステムは歴史が浅すぎる。人間には計算も予測もできない災難が来ることは、とっくに日本では古くから伝わる言葉で証明されてるってことなんやから。そのこと忘れたらエライ目に逢うかもしれん。だから「失う」ことを怖がって、災難が来ない世の中だけを信じて計算機叩いたらアカン。
そして、災難が来た時は国枝選手言いはった通り「我慢」するしかあらへん。その時こそ準備してたリスクマネジメント発動や。最強のリスクマネジメントは、株式分散なんかと違うで。甘い。それよりも全部消えた時でも耐えられる精神的覚悟とブランBの準備なんや。覚えときなはれ〜。