メイクイーンという薔薇
4年前にパーゴラを近所の工務店に頼み建ててもらった。
庭に薔薇を這わせたかっただけで建てた。
私にはかなりの出費になったけど、派遣切りに合う前だったので、貯金を使い建てる事が出来た。
今は、減った貯金を更に減らす日々なので、多分もう新しいパーゴラは建てられない。
息子がパーゴラの金額を聞いたら多分、卒倒すると思う。
洗濯物も干せない場所なんてありえないと娘に怒られた事がある。
パーゴラが痛まないようにペンキを塗ったがペンキ代も馬鹿にならなかった。
最後にペンキは、少し足りなくなっていて、塗り残しがある。
次のお給料が出たらペンキを買って仕上げよう。なんて、その時は、そう思ったが、今もまだ仕上がっていない。
薔薇も購入していたのでとりあえず這わせて、後で塗ろうなんて考えていたのはとんでもなかった。
鉢で待機してたので、パーゴラが建って、直ぐ横に地植えしたら、薔薇は嬉しかったのか、凄い成長を遂げてしまった。
あっという間にその年、大きくなってしまい、パーゴラを埋め尽くしたのには驚いた。
満開時には、沢山の美しい花がこぼれるように咲いてくれる。
続きのペンキは今だに塗れていないけど..。
日も良く当たるので薔薇も喜んだのだと思う。
パーゴラに這わせる薔薇をメイクイーンに選んだ理由は、私の大好きな「姫野バラ園のカタログ」で目に止まったからだ。
この「姫野バラ園のカタログ」はオールドローズ好きにはたまらないカタログだと思う。
夜な夜な寝る前に、このカタログを眺め、どのバラが良いかを見る時間が至福の時間だった。
カタログを抱きしめたまま寝てしまった日もある程、何度も見ていたと思う。
目に止まったのは、メイクイーンというこの薔薇だった。
わずかにラベンダーを含むピンクで、オールドローズのように優雅なロゼット咲き。私の好きな色味と花の形。
花付き良く、葉は丸みを帯びて愛らしく、花がこぼれるように咲く姿がとても美しいので窓廻りやパーゴラなどにおすすめです。と記載されていた。
パーゴラにおすすめだったから、下から眺めたら素敵だろうなと思い、その通りに咲いてくれた。
私は、オールドローズの優しい雰囲気が本当に大好きで、花径も小ぶり(7㎝)で、沢山の花を密集させて咲かせる。
姿は可憐だが、メイクイーンは意外に丈夫な品種だった。余り手入れもせずに夏場もそのまま成長した。
葉色も濃くない小さな丸い葉なのが、花が咲いて無い時期も可愛らしいかと思えたので、そこも気に入ってる。
この写真は令和5年のメイクイーンの咲き姿ですが、伸びた枝をそのままにしていたため、垂れ下がる先に花芽が付いて沢山咲きました。
昨年の冬、少し強い剪定をした為、今年はあまり垂れ下がった枝が伸びずに、逆にパーゴラ上部が満開となってしまった。
誘引は、少し垂れ下がらせた方が可愛いと思う。
樹勢が旺盛な品種で大きくなるので管理は大変だと思う。
棘は普通と記載されているが、小さな棘がかぎ針状態で鋭く、先に行くほど枝が細くこまかく別れるので、誘引する枝の数も比例し多くなる。
冬場の作業には、時間がかかることになる。
はっきり言って、それが大変だけど、来年の満開時を思い描き作業する事にはなる。
洋服が棘に引っかかるし、手袋だと上手く括れないので、手や腕が傷だらけのボロボロになってしまうので覚悟しなければならない。
それに、香りもある。
中香だけど、ティにフルーツの香りだ。
沢山咲くので、良く匂うのは嬉しい。
1898年、アメリカの育種家の作出、ランブラーローズ、一季咲きなのは、ちょっと寂しいと思ったけど、
つる薔薇は一季咲きが殆どなので仕方がない。
メイクイーンのパーゴラ、
前方は四季咲きの薔薇、アミ・ロマンティカを誘引したので寂しく無くなった。
メイクイーンの樹勢は強いから更に大きくなると思う。
耐陰性の説明では、日陰は普通と記載されていたので日向にむきだと思う。
ここも、良く日が当たる場所だから本当に良く咲いてくれる。
冬場頑張れば、また来年も綺麗に咲いてくれると思う素晴らしい薔薇だと思う。