庭にある薔薇
8年前に中古で購入した築50年の小さな庭のある古い家で猫達とひっそり暮らしています。
大好きな草花に囲まれた庭に憧れて、庭いじりを始めたけれど、最近は、資金不足で、庭も大分荒れ果てています。
それでも、大好きな薔薇達は、手入れも行き届かないのに健気にも毎年頑張って咲いてくれます。
薔薇さん、ごめんね、大した手入れもできなくて...。
今日、ご紹介する薔薇はポールズヒマラヤンムスクとマニトンモーブランプラー。
桜の花の様な薔薇達、春に家では5月に入ると直ぐに沢山の蕾をつけてたのが少しづつ咲き始めました。
日当たりの良い南側にホームセンターで購入したフェンスを設置したところに、庭側から見て右手にポールズヒマラヤンムスク、左手にマニトンモーブランプラーを植え、伸びた枝を交差させたいと、思ったからです。
どちらの薔薇も新苗を買って、苗から植え付けたのでポールズヒマラヤンムスクは購入から4年、マニトンモーブランプラーはその翌年に入れたので3年経っています。
とても、見た目の可愛らしい薔薇達で、満開時の花の様子は、こぼれるように咲きほこり、圧巻です。
ポールズヒマラヤンムスクは淡いピンク色です。
マニトンモーブランプラーは透明感のあるラベンダー色です。
どちらも、丸弁、小輪房咲きのランブラーローズという典型的なオールドローズのつる性の薔薇になります。
ランブラーとは、やたらとぶらぶら伸びるといった意味だそうです。
つる性のバラのなかでも特に伸長力が旺盛な品種という意味です。
何故そのような品種なのかと言うと日本の原種の野バラ「ロサ・ムルティフローラ」や照葉の野いばら「ロサ・ルキアエ」などの原種の薔薇、その他のロサと名前が付く薔薇は原種なのですが、それらの原種の薔薇を交配親としているので、野生的で育成が旺盛らしいのです。
その品種群のことを薔薇の分類で良く聞く「ランブラーローズ」と呼んでいるとの事です。
原種の影響を受け継いでいるので、小輪房咲き(花の経は大体3cm位)で
びっしりと花付きの良いのが特徴です。
残念ながらつる性の薔薇は花を咲かせる時期が1年に一回の時期、一期咲きでこの2品種も一期咲き(春のみ開花)です。
その他の時期はどんな姿かというと、殆ど葉の状態で夏場は、黒星病になったりするので、消毒を時々しないと、綺麗な葉は保てませんでした。
秋は、小さなローズヒップ(実)をびっしり付けます。なので、花柄は積まないでおきます。
花以外の時期は、枝葉を伸ばす事に集中し、翌年は更に大きくなり花を沢山咲かせるといった成長を続けるのです。
冬場は葉を枯らし一部は落葉しますが、一部は落ちずに残った状態となっています。
家では、余り汚い葉を残したくないのと翌年また春に枝葉を伸ばすので剪定しています。
やらないと、どんどん大きくなり手に負えなくなる為、私は、本当はおっくうですが、来年の為に、泣き泣き剪定しています。
何しろ、寒い冬に服の上からでも、棘が刺さり、痛すぎて辛い作業になるからです。
どちらも品種も微香なのですが香りもあります。
ポールズヒマラヤンムスクとマニトンモーブランプラーは淡いピンクと紫のラベンダー色と色だけ違う兄弟のように、似た趣きの薔薇になります。
開花時期も同じなので、家では一緒に並べて色を混ぜて咲かせたら、なんて素敵なんでしょうと安易に思ってしまった私は、色々後悔もしています。
確かに満開時期は素晴らしい景観になります。
その後、大変な目に合う事など考えていませんでしたからね。
本当に広いフェンスなどに誘引するのがお勧めなんです。
狭い所には絶対に向かない品種だと分かっていたのに誘惑に負けたのです。
鉢で育てる事は無理なのです。
樹高はどちらの品種も5〜6mと書いてあります。
斜め上方向へ株立ちの開帳型の樹形なので、右にも左にも、伸びたいだけ勝手に伸びます。
冬場の剪定は必死になることは、間違いないです。
また、枝は先端に行く程細く、皮膚や服に棘が引っかかりやすいので、根気がいるのです。
1人作業は危ないので、誰か犠牲を厭わない人に頼むかして、一緒に助けてもらいながら、注意しながら誘引作業をするのが良いでしょう。
薔薇初心者の方は本当に避けた方が無難な品種です。
私も毎年、酷い目に合っています。
なのに、それにも増して咲き始めの美しさは、天国のように幸福の波が押し寄せるようだとカタログに書いてある通りなのだから、薔薇が好きな人にとっては挑戦したい品種になるかと思います。
私も後何年か楽しんだら手入れ出来なくなるでしょう。
その時は悲しいですが、処分しなければならないかもしれません。
なので、それまでは、幸せの春を後少しだけ、満喫したいと思います。
ちなみに、マニトンモーブランプラーは、2000年頃にイギリスの有名な庭園「マニトンホール」で発見されたそうです。
興味のある方は、5月になったら、薔薇の咲く公園や庭園でこの至福の薔薇の咲き乱れる様を探して観て下さいませ。
乱筆乱文でごめんなさい。
それでは、また次回にうちの薔薇を紹介します。