本紹介『一年一組 せんせいあのね』
書名:一年一組 せんせいあのね
選者:鹿島和夫
絵:ヨシタケシンスケ
出版社:理論社
「あのね帳」って知っていますか?
小学校低学年から出される作文の宿題で、「先生、あのね』とまるでおしゃべりするように書くのだそう。先生からはコメントが記入されるので、交換日記のように楽しみながら文章能力か鍛えられるようです。
私のころって、こんな宿題あったっけ?
と思いつつページをめくると、柔軟でまっさらな感性が次々と心に飛び込んできました。
ありときりぎりすの物語を読んだ、はやとさん。音楽ばかりで働かないきりぎりすに忠告をしつつ、困ったら春までおうちにとめてあげるんだそうです。「こんどのなつにはちゃんとはたらきよ」と言って。
キュンキュンします。
1日24時間は短すぎるという、いちおさん。
わかるわかる。楽しい時ほど、なおいっそう、だよね。
夕焼けをながめる、まさよさん。
ずっとついてきたら、おうちにゆうやけができるって。それ、すごくすてき!
おとなのようには書けなくても、おとなには書けたい「あのね」がいっぱいでした。