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復活したミニ劇場

今月一日(2024/09/01)、私は早速復活したストリップ劇場に出向いた。
おそらくこの記事を読まれている皆様であれば、8月にストリップ劇場の灯がまた一つ落とされたことは説明するまでもないと思う。
8月はその劇場の閉館に立ち会いたかったがために、ほかの劇場には足を運べていなかったが、栗橋の最期を見届けたことでリスタートという思い切りが付いたところでもあった。

ありし日のライブシアター栗橋

関東圏内でも北の方に住む私の行きつけの劇場は、渋谷や上野だ。
電車の乗り換えゼロでアクセスの便利が非常にいい。距離的には近い蕨ミニ劇場でも、1度の乗り換えが必要だ。
だがリスタートにそこを選択したのは、素直に復活を祝いたかったからだ。
実はその週は私の推し、星乃結子さんが舞ってくれる香盤でもあった。
ありがたいことに星乃さんには個別の撮影会やBarなどで開催される小さなイベントでたびたびお世話になっていた。
そういった様々な機会に恵まれたこともあり、嬉しいことに顔を見ただけで気づいてもらえるまでに面識をもっていただけていた。
そして初めての劇場にして、推しを拝めもしたわけだ。

行ったときにはすでに再開から1か月が経とうとしていたが、ときめきで胸がいっぱいだった。
これまた説明に値しないかもしれないが、ストリップ劇場は新設、増築、改築が、法律上の理由から不可能であると言わざるを得ない。
店舗を有する風俗は既得権でしか営業ができない。
蕨ミニ劇場は火災によって営業ができなくなり、上記の理由によって存続も危ぶまれた。
だが全焼を免れたのがせめてもの救いであった。
全焼してしまっては完全に一発アウトだからだ。
無論法律など完全なものではないと私は考えているが、日本国民である以上は妥協せざるを得ないのだ。
それでも経営者は諦めずに様々な公的機関と根強い交渉を続け、復活の可能性を勝ち取った。
これだけでも奇跡と言って過言でないが、当然ながらそれを実行できなくては何の意味も成さなくなってしまう。もうできる限りは投資してみるしかない。私がスト客になったのは今から丁度1年前(2023年)の9月。
もう1期2期の寄付募集は終了していたが、再び始まった募集にリスクを承知でできる限りを尽くすことにした。このことは今年(2024年)1月、星乃さんの周年イベントの時に会場のBarでも語らせていただいた。当時はまだ復活は確実なものではなかったが、
「それでもお金を捨てる覚悟で『これだけの額』つぎ込ませてもらった。」と言い放った。
先輩客たちも星乃さん本人も「おぉぉぉぉ!」
とばかりにみんな目を丸くして驚いていた。なんでも勢い余った私は『これだけの額』の具体的な額を言ってしまっていたのだ。途端に「しまった」とも思った。
まったく、酒に酔った勢いとは言え金額まで大っぴらに自分から言う大間抜けがここ以外のどこにいるものだろうか。
だが、行ったこともなかった劇場に投資をした私を、誰も笑ったりはしなかった。
それから半年以上の時を経て、蕨ミニ劇場は真の奇跡を起こしたのである。

講演目が始まり、いよいよお目当て、星乃結子さん本人の出番だ。
白い光に包まれながら鏡に囲まれて、徐々に衣装を脱いでいきながら幻想的に舞う。彼女は正に美の象徴であった。
演目後のポラタイムでは、その美の舞のポージングを収めさせてもらった。これぞヌードの芸術というものだ。

終電の都合上やはり最後までいるのは難しいが、3回公演のうち星乃さんの演目は3回ともオープンショーまでじっくりと観劇させてもらった。
そして帰り際、私は受付で撮影した写真を受け取る手続きをしていた。
その時、受付横のドアから星乃さん本人が楽屋に戻りに出てきたのだ。
オープンショーと同じ、ハダカにピンク色のハッピをまとった見事な姿。
違いはと言ったら、スリッパを履いていたことくらいだろうか。
紺色の左右の衿(えり)の間から、おへそとワレメがチラチラと見え隠れする。帰り際に改めて至近距離で拝めたのは至高以外の何物でもないが、さらに嬉しいことに「今日はありがとう、気をつけて帰ってね。」と直々に声までかけてくださった。
別の踊り子さんがネット記事のインタビューにて言っていた
「こちらが脱いで裸になるからお客さんは見てくれる。頭では分かっていても、踊りを披露できることは私の誇りなんです。」
と。
相手は裸が生業の踊り子さん。
ここまで優しく接してくれるのも仕事だから、それは私だって頭では分かっている。
しかし、そうは分かっていても相手は渋谷道頓堀劇場所属の大人気のダンサーさんにして、現時点では面識のある唯一の踊り子さん。
スト客としてここまで嬉しいことは無い。

次回の観劇は11月以降になってしまう見通しだが、ぜひともその時にも蕨ミニ劇場を選択したいと思う。

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