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合うんだか、合わないんだか分からない人。

スーパーのある社員さんが分からない。

Kさんは
男性で、おそらく自分よりは年上
40代半ばから、後半ぐらいか。

半年ぐらい前にこのスーパーに配属されてきて
最初に軽く挨拶をしたときに
『とくし丸のいる店舗は初めて』
と言っていた通り
その後に、とくし丸が刺身を何パックも持って行ってるのを見て
『そんなに持って行ってどうするんですか』的なことを言ってきて
『今日は、刺身が売れる日なんで、人気なんですよ、お刺身』と伝えたら
納得した風だったけど。

とくし丸が、どこで、誰に、どんなふうに売っているのか
本当に何も知らないし、興味も無いんだなぁ、と発見させてくれた社員さんでもある。

それまでは
とくし丸を稼働させているスーパーの社員さんは
なんとなくでも、とくし丸のことは最低限知っているとは思っていたから。

とくし丸が、どんな仕事をしているのかを
スーパーの人達に伝えるのも、とくし丸の仕事なのかもしれない…とボンヤリ思い続けながら
今日に至ってしまっているけど。

Kさんは
おそらくとくし丸である僕のことが嫌い
いや、嫌いというほど興味は無いかもしれないが
少なくとも良くは思っていない。

Kさんから挨拶してくることが、ない
自分が挨拶をしても、かなり面倒くさそうに返してくる
帰店して、売れ残り品の戻し作業をお願いするときも
返事を返してくれなかったり
返してくれても消え入りそうな声で
『はい』と、こちらをほとんど見ずに言う。

まさか、自分より暗い人間なのかな?
と思ったけど
同じ部門の人達とは、いつも楽しそうに話をしているので
そういう訳では無い。

そんなんだから
自分も、Kさんにはあまり良い感情は持っていない。

だけど、仕事なので
Kさんを見かけたら、必ずこちらから元気に挨拶して
戻し作業をしてくれたときも元気に
『ありがとうございます!』
と言っているから、なんとかギリギリ均衡を保ってはいるが
もし自分も、Kさんに無愛想な態度を示そうものなら

『ちょっとちょっと、マグロそんなに持って行かないでよ』
と文句を言われそうな気配をビシビシ感じる。

これだけだったら
『いるよね~そういう、なんか合わない人』
なんだけど

このKさん
なぜか自分とやたらとニアミスが多い。

朝の出勤時間が、なぜかいつもかぶる
朝6時30分ぐらいの、誰もいない真っ暗な駐車場に
なぜか同時に入ってくることが多い。

まぁ出勤時間は、部門の仕事内容にもよるだろうと
と思うんだけど
とくし丸の一日の売上明細を出力するために
お店のパソコン室にお邪魔するときに遭遇する確率も
他の社員より明らかに高い。

帰り間際に
自分がとくし丸の掃除をしているときに
ちょうどKさんが帰るところで
鉢合わせになることも、絶対に他の社員さんより数多い。

こんなことが
ここ半年ずっと続いている。

社員さんはシフトで働いていて
休みの曜日とか、出勤時間とか、退勤時間とか
わりと変わったりするはずなのに、この有様。

おそらくKさんも
『またコイツか…なんかしらんがよく会うな…』
と思っているだろうな。

そしてついには
先日、Kさんが帰り際だったところに鉢合わせて
その時、Kさんが上着の下に着ていた
薄手のダウンベストが
自分が毎日来ているものと、同じだった、しかも、色まで。

なんなんだ
合うんだか、合わないだか、分からない。

Kさんとは
お互いに理解し合えていないだけで
実はすごく仲良くなれる素質があるのか?
まぁ、仲良くなりたいとも、思わないんだけど。

仲良くない人には、徹底的に自分とは合わない所ばかりでいて欲しい
仲良い人には、徹底的に自分と合う所ばかりでいて欲しい
そんなふうにはいかないのが、この現実。

そしてまた週明けからも
お互いに心の中で
『またか…』
と思いながらも
Kさんには挨拶をし続ける
そして愛想なく返され続ける。

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