ライブポーカーでの過激なエクスプロイト vol.2 〜失敗編〜(前編)
みなさんは、ライブポーカーでどのようなことを考えてプレーしていますか?
今回はエクスプロイトの”失敗例”を紹介します。
今回も前編・後編の全2編構成です。
本記事は、実戦中の思考を各ストリート事にまとめたものになります。
よくあるハンドレビューのような内容です。
ネタバレになりますが、先に結論を言っておきます。
結論はタイトルにあるようにエクスプロイトに失敗しました。
コレから述べるエクスプロイトには何が足りなかったのでしょうか?
BTNのプレイヤーの問題点を考えながら読んでください。
思考プロセス
ここからはBTNのプレイヤーの思考をまとめる。
・対戦相手のレベルについて
これまで Fish のようなプレイを見せている。
テーブルの中では最も格下。
Pre Flop は広く call している。
ただ、相手も自分なりに最善を尽くしているようだ。
・Flop strategy
Flop で betをした場合と check した場合を比較する。
・Flopでbetした場合
BBのコールレンジのcapをとれない。
具体的にいうと、call range に two pair+ の strong hand が残ってしまう。
そのため Turn 以降相手の強いレンジと戦う必要があるため難しいシチュエーションになる可能性がある。
・Flopで checkした場合
この場合は Turn での BB のアクションを考える必要がある。
BB は Flash や two pair+ のハンドを check range に残せないリークがある。
そのため、Flop で check して、Turn で相手が check した場合に相手の弱いレンジを攻撃できる。
この二つを比較した場合、JTs❤︎ は後者の方が hand EV が高いと判断した。
・Turn strategy
BB の check range ・ Delay CB に対する応答の二つを考えることが必要である。
下記に具体的な内容を述べる。
BB の check range
前述したが、strong hand (two pair+) がほとんど残っていない想定である。
Delay CBに対する応答
1.small bet の場合
Flash drawの無いK・Q high を降ろすことができる。
また、check していた two pair+ が高頻度で check raise をしてくる。
そのため、call range の cap を取ることができる。
よって、Riverでcap rangeを攻撃することで、多くのハンドを降ろすことができる。
また、JTs は call range に対しても捲り目を持つ 。
2.large bet の場合
low pairまで降ろすことができる。
two pair+はcall or raiseの戦略を取りそうである。
その場合リバーで相手の range cap を取れず Fold EQ が減少する。
3.checkの場合
River で ベットしても相手の one pair は降りない。
そのため、ブラフによって得られる利益はすくない。
上記の3つを比較した場合、small bet が最も hand EVを最大化できると考えた。
・River strategy
river card によって、相手が進展したのはQ絡みの two pair だけである。
よって相手の cap range に向かって、JTsはここまでの想定通りブラフを継続する。
一旦、BBが持っているであろう range を具体的に考えてみる。
BB の range のボリュームゾーンは A hit ・Under pair である。
そのため、BTN の over bet に耐えられるような hand が BB に残っていないのである。
そのため、BTNはBBの cap range を攻撃するため over bet を使用した。
over bet を使用することで BB は call できる hand が無いため、over fold になる。JTs は相手の over fold を誘うことが最も利益的だと考えた。
exploit 戦略のまとめ
相手から出てきた hand をみると、実践中での思考プロセスはあながち間違いではなさそうである。
そのため、一見正しそうに見えるエクスプロイトである。
このエクスプロイト戦略の結末は失敗に終わった。
果たしてBTNのプレイヤーには何が足りなかったのだろうか?
〜後編に続く〜
後編は来年になります!ごめんなさい!
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by りおん