見出し画像

check raise のすゝめ ②(被check raise編)

割引あり

はじめに

この記事は過去記事「check raise のすゝめ」の続編となっております。

本記事では、GTO戦略と乖離しやすい「check raiseを受けたプレイヤー」の戦略に特に焦点を当てて解説しています。

この記事だけでも、check raiseに対する理解を深めることができると思いますが、過去記事「check raiseのすゝめ」を読んでいただくと、より一層理解が深まると思います。
以下に記事のリンクを貼っておきます。

内容と目的

本記事では、check raise 戦略とcheck raise に対するcall range の構造に対する理解を深めるために、「A high board」の check raise 戦略を例として、check raise 戦略の特徴について解説する。

まず初めに BTN での CB 戦略についての GTO 戦略の特徴を考察する。

check raise戦略の再現が可能なように、BB のハンド選定についても詳しく言及している。

また、BB からの check raise に直面した際の BTN の Defence戦略に関しても、Defence するハンドの選定について詳しくまとめた。

check raise をされたとき、「トップヒットだけで call すればよい!」と思ってる方は必読の記事である。

筆者:りおん(https://twitter.com/rion_poker_sss
共同執筆者:ねる(https://x.com/nerupoker43787


実践例: BTN vs BB SRP A highボード


・スポットの詳細

今回題材とするのは以下のスポットである。

BTN vs BB 2bet pot 
Flop A♥9♦4♣ (5.5bb) 

BB check / raise 10.9bb
BTN bet 1.8bb / ???

今回のボード

・Twitter(X)のアンケート結果

以下はこのスポットについて以前Twitter(X)でアンケートを行った結果である。
見ての通り投票が複数の選択肢にばらけているが、この記事を読めばどの選択肢が正解なのか、またそれはなぜかが分かる。

300票以上の母数があるため、本記事の内容を理解することで、「一般層に対するエクスプロイト戦略」を構築することも十分可能である。

Twitter(X) アンケート結果

この問題を正しく理解し、実践で活用するため

① BTN の CB 戦略
② BB の raise 戦略
③ 被 raise 時の BTN の戦略

の順に考察を進める。


① BTN の CB 戦略

皆さんはCB頻度が高すぎないだろうか?
下記に、BTN の CB 戦略を示す。

BTN CB戦略
BTN Action頻度

・主なCB size

A94レインボーボードは、ミドルカードとローカードがコネクトしておらず、BBのレンジにストレートドローが少なくたくさんのトラッシュハンドがある。
したがって、安いベットでたくさんのfold EQを得ることができるため、安いサイズが主に使用される。

・CBのベットレンジの構成

安いベットを使用する要因として大きいのは、少しでもEQのあるBB側のハイカードのEQを放棄させられることである。

それゆえ、KJハイ、KQハイのようなハイカードのEQを放棄させる必要のないハンド群はピュアチェックとなっている。KKに関しても同様の理由である。

その他のハンドに関しては、それぞれ以下のような目的を達成することができるため、ベットとチェックの混合戦略となっている場合が多い。

それぞれのハンドから見たベットの目的

・トップペア+ → バリューベット
・ペア全般 → バリューベット兼ハイカードへのプロテクション
・KTハイ以下 → 強いハイカードに向けたブラフベット


② BBのraise戦略

ここから先は

4,761字 / 11画像
この記事のみ ¥ 600〜

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?