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「小説の書き方が甚だ妙かもしれない」否、手が止まらなければ是?
ここのところ「しつこい野郎だ」と叱咤されても反論できぬほどテーマが全部一緒ですが、それだけエキサイティングであるということでもあります。初めて「小説」というスタイルで文章を書き進めていることに。
この間は「プロットも知らんとよう小説など書いてからに。阿呆が」という主旨(こと私個人においてです)で記事を投稿しました。今回は、書き進めるにあたり「合ってんのかなこれ?」と、やはり初心者である私が訝しんでいることについてです。
「そんなこと書いている暇あったら原稿書け。寝るな。書け。お前はもうあれだ。寝るな」とも揶揄されそうですが、きちんとした目的があります。
それは、進捗節々で思うことをきちんと記録し、自己を俯瞰するとともに、読んでいただける方に同様な想いがあれば共感や言及も生じるのではというものです。生じて欲しいだけの自我所以なのかもしれません。
さて、現在全編の中盤に差し掛かろうという時に「はて」と思ったことが今回の主題です。書き進め方のスタイルについてです。
私は現状、プロットに則して各章を繋がるように、命題に掛かるように書いております。その書き方はというと、ここです。ここが「合ってんのか?」というポイントです。
400字詰原稿用紙フォーマットのwordファイルに、ああでもないこうでもない、眠い。寝るな。書け。お前は寝るな。というようなスタイル。ではなく、書き出すと時間を忘れて不乱に文章を書けております。
しかし、一気に書き進めるのではなく、「前日に書いた数千字を推敲し、それから次の新たな文章を書く」というフォームが定着しました。
このスタイルが「合っているかどうか」という問いでもあります。
この進め方は、音楽のレコーディングに例えると、各楽器なりのパートをそれぞれ録音した後にMIX(音像調整)するという、スタンダードな進行ではありません。
ドラムを録音し、ベースを録音する。では次にギターを1本。ではなく、ベースを録音した時点でドラムの音の調整(本来MIX工程で行なう)をしてからベース、そしてやっぱりベースの音も調整してからギター、ギター、また軽くMIX、そんでもってやっとボーカル。いやギターのここの音域が気に入らん。ちょっとMIX。という流れにとても似ています。
この進め方は間違いではありませんが、本来は各パートの音域や音質の調整、全体のバランスを本格的に整えることは、録音の次のフェーズです。
つまり、私が書き進めるスタイルにスライドさせると、「本文を書きながらちょいちょい推敲して次。そんでまた書いて推敲して次」という「録音、MIX。録音、MIX」というやり方をしていることになります。前述の“本来の”スタイルではありません。
私の場合ですが、楽曲制作においてはむしろこの進行をとることは少なくありません。なぜならば、次の日に現状の全体音像を聴いて少しでも整っているほうが完成像の解像度が日に日に高くなり、次に楽器のパートを録音する時のモチベーションにも関与するからです。
それもあってか、私は先のような恐らく正道ではないスタイルで小説を書き進めています。しかし、モチベーションは下がるどころか日に日に完成が待ち遠しくなっています。不完全なものが完全に近いものに仕上がるそのプロセスがとりあえず楽しいのです。
ですが、「進め方として邪道なのでは?」という問いは払拭されません。
そこでもきちんとした書き方を調べようもしない私はもうアホの子なのかもしれませんが、書く手が止まっていないのでそのまま、先のようなスタイルで書き進めています。なんならこのまま全部書こうとも思っています。
とはいえ、プロットの重要性に気づいた時のように“手が止まった”場合は、改めようと思います。
その時が来た時には、きちんと正道を調べてまた学びます。しかし自身としては現状、面白く書けている感覚が確かにあるので、本題のようなスタイルで今に至ります。
それでもって完成した小説を読んだ方から「お前これ書き方からして思い切り間違えてるぞ。つまらん。駄文だ。クソだ。去ね」と、言われたら膝から崩れ落ちます。
そのような、「致命的なのか、個性に直結するのか、スレスレの書き方なのか、別にいいのか?」という内容でした。
しかし、書き始めの最初に根底から思った「小説を書くということは、ライター業における案件の各種類には確かにある『書き進め方の構造』が無く、あまりにも自由である」という、あの新鮮な情念を大事にしたいなと考えました。
綺麗にまとめたつもりが、肝心の原稿はまだ半分もできていません。「出来てから抜かせ」という指摘をお受けする段階では成り立たない記事もあるのではないかなと思い、こうして書き残しておこうという思索です。
お読みいただき、まことにありがとうございます。
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