The Book about Myself
この前本屋でこんなものを見つけた
「マイブックー2025年の記録ー」(新潮文庫)
このマイブックという文庫本はその名の通り自分がこの本の作者となり1年を通して書き進めていくことで、いわば世界で一つだけの”自分”についての本が完成する
本書は読み物としての本というよりは日記や手帳に近い(文庫本サイズで持ち運びやすい)
今回初めてマイブックの存在を知ったのだが、調べるとマイブックー2000年ーの出版から25周年を迎えるロングセラーであり、さらに累計270万部を突破した人気作であった
(もっと早くに出会いたかった)
このマイブックには2025年の日付と曜日しか書かれていない
まっさらなページを埋めるのにはどんなルールや書式設定もない
日々の出来事をつづる日記として書いていく作者もいれば、自分が主人公の日々の空想物語を書く作者もいるかもしれない
その時好きな音楽や響いた言葉、胸に浮かんだ詩を書き留めるのも良い
私がこの本を手に取ってまず魅力に感じたのは目次だ
目次の各項目にはただ
一月・・・ページ
二月・・・ページ
三月・・・
のように各月とそれぞれの月が始まるページだけが書かれている
一見ただの月ごとの区切りではあるが、それがなんだかとてもおしゃれに見えた
目次をひらいたとき、書き始める前にはただの数字の区切りに見えていた月たちが、書き終えたり読み終えたりした後再度見返してみると、月を見ただけで自分の一年の物語の記憶がふわっとよみがえってくるだろう
寒さに凍えお正月気分に浮かれながらこれから始まるマイブックの執筆を意気込んでいたころのこと、緑が青々と色づき暑さが激しくなったころのこと、落ち込んだ月、嬉しいことがあった月、
各章に物語があり、それを振り返って自分の言葉でまとめるのではなく、あえてあらかじめ決まっている月でまとめるところにマイブックの良さを感じた
マイブックの良さはそれだけではない
この本は自分の人生という物語の主役はまさに自分であることを感じさせてくれる
マイブックをひらいて1ページ1ページ紙に自分の字で言葉を書き込んでいく
自分が紡いだ言葉が私の人生の物語を記録し、時には物語を切り開いていくようでワクワクする
作者としてこの本の物語である真っ白なページを埋めていくことで、まさに自分の人生の主役は自分自身であり、これから何も決まっていないまっさらなページに自分次第でどんなことも書き足していけるということを実感することができるだろう
以前ふと自分でタイトルを書き込める本があったらおもしろいなと考えたことがあった
お気に入りの写真を張ったり、自分の人生を伝記の様に振り返ったり、時には挿絵を描いて見たり、家族との思い出を綴ったり、
その時は芸能人や著名人が出版するスタイルブックの簡易版のようなものを想像していた
とにかく自分自身のことや自分が好きなもので溢れる、自分だけの本をみんなが作れたらいいのになと思っていた
あなたの本、私の本、あの人の本
ただそれは出版しなくて良いもので、読者は自分だけで、世界に一つの私のためのバイブルとして持っておくのも誰に見せるわけでもないのだから正直に自分と向き合うことができる
反対に大切な人や世界中の人が読者となり、自分自身の波瀾万丈な人生という物語を楽しんでもらうこともまた良いと思っていた
いつかそんな自分の本を作りたい
そして自由に書き込める本を作り、色々な人が自分の人生という物語を大切にして欲しいと思っていた
今回この本に出会い、私が思い描いていたものがこんなにも安く手に入っていいのだろうかと感動した
ワンコインで夢の本を手にすることができる
私は2025年のマイブックで書きたいものを考えた
テーマは「きっと私は私を好きになる」
私はこの本の最後に自分をより大切にし、より好きになれるような未来を描きたい
結末をイメージして、そこに向かってハラハラドキドキするような、泣いて笑えるような、そんなワクワクに満ち溢れた物語を描いていく
自分の人生の物語は自分自身の手で作ることができるんじゃないかとマイブックを通して感じたい
自分の人生なんだから好きなように物語を綴っていけばいいじゃないか
私はそう、思いました
a book about my life ⭐︎
マイブック 2025年の記録
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