SW!CHが入る瞬間。
「……ええ、それで問題ございません。本日分の納品につきましては、そちらでお願いしたく。失礼いたします」
取引先からの電話を丁重に切る。失礼のないようにと自制しつつも、心はもうそれどころじゃない。納品?そんなの知ったことか。
2月12日、場所は代官山。
都内屈指のオシャレタウンで、どこか時間の流れがゆっくりに感じる街。
そんな代官山の駅すぐ近く、一等地と言っても過言ではないエリアにある『Chano-ma cafe』にて、私は一人、ゆっくりとした時間の流れに逆行していた。
2月12日、時計を覗くと時間は12時30分。
あぁ、始まってしまった。焦りで、キーボードを打つ手が震える。もう少し、あともう少しで仕事が終わる。
2月12日、時計をしきりに気にするようになり、12時45分。
ふと目の前にいるお客さん、家族連れが目に入る。Chano-ma Cafeさんは座席の大半が寝転がれるほどのソファー席だ。小さい子供連れには、使い勝手の良い店だと思う。目の前のお子さんも座りながら、ぴょんぴょん楽しそうに跳ねていた。あぁ……今日のFUYUKAさんもめっちゃ高く跳んでるんだろうなぁ。
2月12日、12時55分。よし、仕事が終わった。ダッシュだ。
2月12日、そう。アイドルグループSW!CHさんのワンマンライブ『Blooming!』が代官山UNITで行われていた。開演は12時30分、もう既に30分近くの遅刻である。
ここで少し、僭越ながらSW!CHさんの紹介を簡単にしよう。
レコード会社および大手レコードチェーンであるディスクユニオンが運営する、アイドルグループである。
え?簡単過ぎるって?
正直に白状する。私も、まだ彼女達のことを何も知らない。なにせ、SW!CHさんを知ってから、2週間程度のド新規なのだ。もはや、新規という言葉を使うのもおこがましい。
そんな超ド級新規の私ですら、血眼になって、仕事を無理やり終わらせてまで、遅刻という恥を忍んでまで、行きたいと思ったワンマンライブ。それが、今回の『Blooming!』である。
ここからは、超ドド級新規のなんちゃってレポになります。まだ完全にSW!CHが入りきっていない新規の中の新規だからこそ、書ける・伝えられる魅力があるかなと思い筆を走らせていますが、感覚的な部分100%なのでその辺は暖かい目で見ていただければ幸いです。いや、ホント、全然分からないのにこの感情だけは伝えたい、というだけなので。適当なこと言ってても、大目に見ていただければと思います。
<M1.Pinky Bandage ~ M5.Laranja>
……現場で聴きたかった曲ばっかりじゃああああああああああ!!!!!
(意訳:最初のMCまで入場間に合わず。BRIGHT COLORSから聴けてます)
まだ、現場で聴けてないHEROも、アングザイアティもここだったか……。
HEROは速いBPMに合わせたフリがどういう風になっているのかとても気になるし、アングザイアティは……この曲のMAYUNAさんが観てみたい……
と、ここで。
超ド新規が思うMAYUNAさん他己紹介&見所ポイントのコーナー。
SW!CHのリーダー。メンバーカラーは赤。表現力の鬼。舞台上の存在感お化け。誰よりも、目線泥棒。鬼とかお化けとか泥棒ってマイナスな言葉で中和しないとバランスが取れないくらい、舞台巧者。しかも、舞台降りたら寝坊助のドジっ子でフランク面白い奴とかどうなってんだ。神様、どう考えてもやり過ぎです。
見所は、髪の使い方だと思います。どこまでご本人が意識されてるかは分かりませんが、曲中の音色に合った髪の動きが凄く綺麗で。目力で視線を吸引されて、踊るような髪の動きに目線を流される。2週間足らずの期間ですが、もう何度も経験しました。
<M6.BRIGHT COLORS ~ M9.ラブゴナ>
ここから実際に拝見できた訳ですが、いきなり衝撃が待っておりました。 BRIGHT COLORS2連。え???いいの、そんな贅沢なことして???
ライブハウス入場してすぐ、まだ感情的にもフワフワしているところにガツンとやられました。
特に個人的な思い入れとして、2週間前に私が初めて聴いたSW!CHさんの曲がBRIGHT COLORSでして。
HADO ARENAで聴いた、めっちゃクールで洒落てるけど、どこか懐かしいサウンド。そこからの疾走感溢れるシュガーレス,海の情景が容易に想像できる爽やかさ満点のBon Voyageに、Super Sunshineでのロンダート。演目が終わり、暗転した瞬間の高揚感と何てものを魅せられたのだろう、あの4人はなんなんだ、という感覚から今の私があります。
すみません、脱線し過ぎですね。
とにかく、そんなBRIGHT COLORSを連続で聴ける、1度で2度美味しい、まるでリバーシブルな時間?、これだけでもワンマンに来た価値があったなぁと思いました。対バンなどの限られた時間でそこまで攻めたこと、中々出来ないでしょうし。
あとは、S.W.!.C.H。これ、the ライブハウス映えする曲だなぁと。R&Bテイストなメロウな曲調に、メッセージ性が込められた歌詞。暗がりで歌詞を嚙みしめながら、そうだよなぁそうだよなぁと体を自由に揺らす。
『どこにも観たことない、どこにも収まらない、発色するニューカラー』。私がSW!CHさんに感じた魅力、まさしくコレでした。
今日のワンマンも、そうだったと思います。
20曲近くやって、全て音楽という枠の中にありつつも、振り幅のある楽曲達。
そんな楽曲一つ一つに、思い思いの魂を宿しながらパフォーマンスするメンバーの皆さん。
そして、振りコピしたり、コールしたり、写真撮ったり、身体を揺らしたり、じっくり耳を傾けたり、自由にSW!CHを楽しむフロアのファンの方々。
舞台後方から見える、色とりどりのニューカラー(サイリウム)がそれを表しているようで、とても素敵な光景でした。
加えて、そんなニューカラーを強く印象付けるメンバーは、個人的にFUYUKAさんだと思っています。
凄く独特の雰囲気を持っている方、目を見張ってしまう空気感。
ということで。
超ド新規が思うFUYUKAさん他己紹介&見所ポイントのコーナー。
SW!CHきっての国際派。メンバーカラーは、オレンジ。顔が小さ過ぎる。お顔整い過ぎてる。考え方はワールドワイドで豪胆、その見た目とのギャップが良い具合で、知ろうとすればするほどあら不思議、好きになりますね。個人的にグッときたのが去年の生誕祭の彼女の呟き。選曲した1曲1曲に長文が添えられていて、どれもこれもに納得のいく言葉が綴られてて。感覚派なのか、理論派なのか、多分最後まで答えは出ずに、その魅力にあてられるんだろうなぁと思ったり。
見所は、間。振りが極力抑えられてるところこそ、FUYUKAさんの物憂げな表情を堪能できるチャンス。いや、画になるんですよ、ホント。こういう魅力って唯一無二。
<M.10【新曲】I'm Here 4 U~太陽の下で~>
予告されていた新曲がここで初披露。4の意味、Uの意味、for youなのかなどなど色々と想像が出来そうな曲名。他の楽曲にはない16ビートの曲調はSW!CHのニューカラーを添えたと共に、何より多幸感が凄い。
この曲、ライブの最後にやったら最高だなぁ、幸せな気持ちで帰れるなぁなんて思っていたら、アンコール明けのオーラスでやってくれてもう言うこと無くなりました。
そして、新しいもの関連で新衣裳。
すっっっごく、好きです。
ピンク寄りのラベンダーカラーを差し色に、全体は白のトーンでまとめて。衣装自体は少し甘めで、足元の白のReebokは活発な印象もあって。
特に、ラベンダーカラーのフリル。4人とも(5人とも)凄くフリが丁寧なので、なびくフリルが凄く綺麗です。
そして、新メンバーのはるちろさん。
まず、歌声めっさ綺麗!加えて、MC時の低音ボイスが良い塩梅。
アイドル経験が長いという前情報の通り、堂々とパフォーマンスされていて、おお即戦力ってこういうことかと思わされました。
私なんかはそもそもSW!CHさんの現場自体まだ今日で4回目なので、違和感というものも勿論全くなく。それよりも、5人になるとやっぱりフォーメーションが綺麗だなぁなんて、そんなことばかり考えてました。偶数は偶数の良さがあると思いますが、やはり線対称なものはどうしても美しく見えるものですね。
<M.11 Bon Voyage ~M.17 Super Sunshine>
今改めて数えてみると、7曲ぶっ続けでやってたのか……と驚愕。
楽しいしかないこちら側はホントあっという間の時間でしたが、演じる側は楽しいと大変の隣り合わせ。でもSuper Sunshine終わった後、そこまで息切らしてなかったように感じます。SW!CH強化中の効力、恐るべし。
このパートでは、TANPOPOに触れたくて。
やっと、この曲を現場で聴くことが出来ました。
適当な言葉を並べると陳腐になりそうで中々表現が難しいのですが、とても良い曲。歌詞もドストレートですが、染みるってこういうことだなぁと。
加えて、今日は視覚的幸せがありました。
タンポポを想起させる黄色主体の照明、ほのかにフロアも黄色のペンライトが光り輝いて。
そんな光に照らされて、パフォーマンスをする5人。一人ASAMIさんを中心に、周囲を華麗に踊る四人。
そこに、
確実に、
綺麗なタンポポは咲き誇っていました。
ニクい、演出だなぁ。
ということで、超ド新規が思うASAMIさん他己紹介&見所ポイントのコーナー。
SW!CHのスポーツ少女。メンバーカラーはピンク。まず、ショートカットがめちゃくちゃ似合う。というか、私、ショートカットしか観てないのですよね。ロングも観たいので、人より早く伸びてくださいあさみんの髪。頑張れ、君なら出来るゾ、あさみんの髪。アクロバットはじめ、ターンの軸がめちゃくちゃ綺麗でいつも見惚れます。光浴び強くなれ、大地に根を張る花とはよく言ったもので、柔らかい人柄で親しみやすさ抜群なのに、凄く芯のある素敵な方。
見所は、手先。写真とか撮ってても、指先まで本当に綺麗です。逆に被写体としては、気を遣う存在。その綺麗な細部までしっかり撮らないと彼女の凄さは伝わらねぇ!なんて、勝手に気負ってます。
<M.18 アンコール明け ラブゴナ ~ M.19 I’m Here 4 U ~太陽の下で~>
アンコール明けに2曲。ここからメンバーさんも、ライブTシャツに衣装替え。女の子のライブTタックインってなんであんなに可愛いんですかね。
で、曲としてはラブゴナ。
MVからも分かる通り、80年代、ナウでバブリーなアップチューン。
この曲は現場で何度か聴けたこともあり、振り覚えて振りコピしてみたい!という欲望にかられ。youtubeのMV画像と睨めっこしながら、サビだけでもと頑張って覚えて今日を迎えました。
(※余談ですが、歌を歌いながら覚えた方が早いことに気づき、ひたすらラブ主義宣言を1Kの自宅で連呼する機械と化しました。この2週間、地球上で最もラブ主義宣言!を唱えた自負があります。覚えが悪過ぎる)
あと、この曲で一番目を惹くのが、AKARIさん。
元はMVのAKARIさんが凄く好きで。80年代の衣装、黄色のヘアバンドがめちゃくちゃ似合うと思いません?ハイ、思います!!!
あと、フレッシュ感抜群のライブパフォーマンス。楽しさ爆発させる曲だからこそ、彼女の可愛らしさが良く映える!
ということで、超ド新規が思うAKARIさん他己紹介&見所ポイントのコーナー。
SW!CHのフレッシュNO.1。メンバーカラーは黄色。なんと言っても、あどけない笑顔。滲み出る末っ子属性。運命のめいが分からなくたっていいじゃない、可愛いんだもの。パフォーマンスは、躍動感が凄い。フレッシュは伊達じゃない。止め跳ねの跳ねが凄くて、良いっ!って謎に拳を握りしめることが多々あります。あと、脚が凄く綺麗。ご自身のスタイルと、パフォーマンスが合ってるの素敵です。
見所は、シリアスな曲の時の目力。撮った写真など見返すと、フレッシュから一転、結構力強い表情してて。そのギャップは凄く楽しめます。
<総括>
ハチャメチャ充実した時間でした。
どれだけ楽しかったかというと、今回一枚も写真撮れてません!!
でも改めて、色んな楽しみ方がある素敵なグループに巡り会えたなぁと思わされた一日でした。
ただ、一つ懸念事項は特典会。ここまで読んでいただいた方はだいたい察しがつくかと思いますが、私は根がライブ大好き属であり、根がライブ良かったなぁ語りたい属なのです。つまり、演者の方にそれをリアルタイムで伝えられる特典会は『沼』な訳でして。
最初、ASAMIさんのところにフラフラ行きその可愛さのあまり頭さっぱみんし、本日FUYUKAさんを解禁しその可愛さのあまり心の中でゴラッソ連呼し……あぁ、多分、このまま我慢出来ないんだろうなぁ。諸先輩方、歯止めの利かせ方、教えていただけると幸いです。
ともかく。
正直、初めは写真撮影の練習に、ぐらいの感覚で観に行ったHADO ARENA。そこから2週間足らずでズボズボ嵌り、行けるところは行こう、でいつの間にか4現場。
人間、どこでSW!CHが入るかなんて分からないものですね(お後が宜しいようで)。
P.S. 特典会の『と』の字も知らない超初心者に対し、丁寧に対応してくれるスタッフの皆様、本当に感謝しております。ディスクユニオンの方なのかな?凄く無駄なくテキパキされていて、それでいて丁寧な対応ばかりで、こういう方々が関わっているグループだから、安心して観てみたいと思うことも多々。あと個人的に、皆さんの私服の着こなしが凄い好きです。Pop Trading Companyを着こなす辺り、カルチャーも見え隠れして。すみません、完全に余談です。