コミュニティの目的を考える 〜企業とエンドユーザーとコミュニティの関係〜
こんにちは、Asobicaの関根玄大(せきねげんた)です。カスタマーサクセス部に所属し、営業担当として企業様のユーザーコミュニティ立ち上げや運用支援をしております。弊社の広報部門の後押しがあり、やろうやろうと思っていたnoteデビューをするに至りました。
本noteでは「コミュニティの目的を考えるにあたって、企業とエンドユーザーとコミュニティの関係を知ろう」という話をしていきたいと思います。
私がAsobicaしてから2年間、何十近くのコミュニティの立ち上げから運用、ときには終わりまでを見てきました。「コミュニティ」という曖昧模糊としたものの構造を、ようやく掴みかけてきた気がするので、今考えていることをお話します。
世の中で語られる「コミュニティ」のメリット
コミュニティ施策を始めるにあたって、目的設定は非常に大事です。
では、この施策を通してどんな事業インパクトを望めるのか。「コミュニティ メリット」などで調べると、多くの発信がされています。ざっとよく聞くことを書き出してみました。
ファンの獲得
売上の安定
意見やニーズの吸い上げ
顧客との共創
ロイヤルティの向上
口コミによる新規顧客の獲得
サポートコストの削減
LTVの向上
インナーブランディング
こういった発信(※)を見て、Asobica入社当時の私は思ったわけです。
「え、結局何ができるの???」
「コミュニティ」がいまいち捉えにくい理由のひとつには「なんでもできるようにみえて、結局なにができるのか分からない」というところにあるのではないかと思っています。
これがそのまま「施策のゴール設定のしにくさ」に繋がり「最終成果のつかみにくさ/説明のしにくさ」に繋がっていきます。
※ちなみに、世の中で発信されていることは正しいと私は思います。成熟した良いコミュニティであれば、上述のような価値効果は期待できるでしょう。
コミュニティと企業とエンドユーザーの関係
なぜコミュニティ施策はこうも曖昧になってしまうのでしょうか? どうしたら良い目的を掲げることができるでしょうか?
そうした問いに答えるにあたって「コミュニティと企業とエンドユーザーの関係」を頭に入れておくと、論点がスッキリするのではないかと思っています。
ポイントは下記3点です。
コミュニティはエンドユーザーとのタッチポイントのひとつである
企業側の各関係者/各部門がそれぞれの立場で、コミュニティから何かしらの価値を取り出そうとしている
コミュニティに訪れて活用するエンドユーザーが増えると、企業側がより価値を取り出しやすくなる
上記のような構造があるなかで、コミュニティの目的を曖昧にしてしまうパターンは経験上、下記2点かなと思います。
1.「エンドユーザーにどう活用してもらうか? 楽しんでもらうか?」という話と「企業側にどんなメリットがあるのか」という話が混ざってしまう
2.企業側のステークホルダーが複数存在し、各々の立場から各々の期待を込めるため、一緒くたに捉えるとよくわからなくなる
コミュニティ施策は関係者が多くなりがちで、様々な論点が同じテーブルに並べられてしまいやすい構造となっています。
コミュニティはあくまでもタッチポイントのひとつです。そこからどんな価値を取り出していき、事業にどう役立てるかは、関係者たちの意志によるところが多いと思います。
もし施策の推進者となる方が、このnoteをお読みでしたら
企業としてコミュニティからどんな価値を取り出したいか
→どこの誰が、どういった背景で、何をしたいと言っているのかコミュニティをタッチポイントとしてどう充実させていくか
→エンドユーザーにどうしたら楽しんでもらえるか
を切り分けて整理をされると、曖昧としていたものがスッキリしていくのではないかと思います。
Asobicaに興味がある方へ 今後の構想
ここからは少しAsobicaのことを話します。Asobicaに興味がある方にはぜひ読んでいただければと思います。
我々はcoorumというコミュニティプラットフォームを提供するAsobicaです。カスタマーサクセス部の営業担当としては上記のようなことを考えていますが、それを踏まえて今後は以下が重要な論点になっていくと思います。
対エンドユーザーの成功:coorumを通してエンドユーザーにどう価値を感じてもらうか
対企業の成功:各関係者が取り出す価値のバリエーションと深さを磨く
coorumはエンドユーザーまでを巻き込んだSaaSです。coorumに価値を感じるエンドユーザーが増えるほど、企業側にメリットがもたらされるという構造をしています。
より多くのエンドユーザーに価値を感じてもらうにはどうしたら良いか? 私は必ずしも「コミュニティ」というアプローチに限らないと考えており、ビジネス/プロダクト両面からのさらなる進化が求められています。
2点目については、代表の今田やPdMの山根が言うように、コンパウンド戦略に紐づく流れです。より多くの領域の関係者に、より深い価値を返すにはどうしたら良いか? この価値の探索と実装も合わせて求められています。
Asobicaに入って2年経ちますが「1週間前に考えていたことが、次の週にはアップデートされ続ける」という2年間でした。(このnoteも、いつ更新されるかわかりません笑)
いつだって仕事は新鮮で充実したものであり続けています。
そんな経験をしたいぞ、という方がもしいらっしゃいましたら、どんな連絡手段でも構いませんので、ぜひご連絡いただけると嬉しいです。
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