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面接で不合格となる受験生の特徴

大手予備校や学内講座で対策したうえで面接試験に臨んだにも関わらず、面接試験で不合格となったという受験生の方からの相談を毎年必ず受けます。
自身の受験経験そして多くの受験生の指導経験から、面接は偶然受かることはあっても、偶然落ちることはほぼないと認識しています。

面接試験で不合格になって落ち込む受験生は多いですが、最近の公務員試験は人物重視となっており、筆記試験はハードルが確かに下がっていますが、面接は誰でも突破できるほど簡単なものではありません。
特に、経験者採用試験では面接で求められるハードルがより高くなるので、万全な対策が必要です。

面接を突破し内定を得るためには、適切な事前準備と対策が不可欠です。
また、「どのような行動・言動がマイナス評価になるのか」を把握したうえで面接本番に臨むことが大切です。


どのような受験生が合格したのかという情報は、公務員試験予備校や面接対策本などに溢れています。しかし、面接試験の不合格者の特徴に関してはあまり語られません。
今回は、面接で不合格となる受験生に共通して当てはまる特徴をお話しします。
以下の「面接で不合格となる受験生」に当てはまらないよう意識するだけで、面接突破率は飛躍的に上昇するはずです。

面接で不合格となる受験生の特徴6選

(1)第一印象がよくない

第一印象は皆さんが思っている以上に重要です。そして、その第一印象を左右する大きな要素の一つに「清潔感」があります。
面接の場にふさわしい服装がありますし、面接官は、あなたが公務員として働くうえでふさわしいかどうかを判断する基準のひとつとして、必ず服装もチェックしています。

特に気を付けたいのが、髪の寝ぐせ、スーツやワイシャツの汚れ、カバンや靴の汚れなどです。
そのため、清潔感ある服装を選び、スーツはクリーニングに出したものを着用し、髪はしっかりセットする時間を設けて、足元まで万全な状態で面接に向かいましょう。
そして、面接の本番前には、改めて身だしなみを鏡でチェックしてから面接に臨みましょう。

(2)明るさが感じられない

面接で緊張するのは当然ですし、面接官もその点は承知しています。
しかし、緊張により表情が硬くなっているのではなく、表情や声のトーンに明るさが感じられない場合は、面接官からすると、「これから一緒に働いていきたい」という魅力を感じにくいです。

自覚のある方は、面接当日にいきなり変えることは無理ですので、日頃から意識して口角を上げたり姿勢を正したりするように意識してみてください。
背筋をしっかり伸ばし、軽く口角を上げ、ハキハキした挨拶をすると第一印象は確実に明るくなります。

(3)エピソードが嘘っぽい

公務員の仕事は税金が原資となっているため、信用が第一です。
面接で自分をよく見せようとする気持ちはわかりますが、面接中に、嘘をついていると判断されたり、明らかに矛盾している話をしたりすると、一瞬で信用を失います。

受験者本人はバレていないと思っていても、話しているときの表情や仕草などにより、面接官は気づいています。特に何人もの人を見ている面接官からすると、直感的に感じることができます。
※リーダーとしての経験が豊富な人は、自然とリーダーっぽい感じになってますし、体育会系で努力をして大会でも優秀な成績を収めた人は、体育会系独特の雰囲気をまとっています。

そのため、受験生の発言ににズレがあると感じた場合は、面接官は当然ながら深堀して質問を続けていきます。嘘をついている場合、嘘に嘘を重ね、実際には体験していないエピソードなどを詳しく話していくことになります。そうすると、必ず矛盾が生じます。

何を聞かれても、その場で矛盾なく嘘をつき切ることができるのであれば乗り切ることができますが、非常に難しいことなのです。そして、面接中に嘘がばれた場合、面接官はそれ以降質問する気さえ失います。
そのため、面接では一貫性を持った回答に努め、基本的に嘘のないように対応しましょう。また、面接での回答では、言葉遣いに細心の注意を払い、誠実で信用に値する人間であると評価されることも大切です。

また、嘘のレベルでなくても、話を盛る受験生も多いです。これもやはり限度があります。
「採用後も、職場で働く中で常に自分を大きく見せようとする可能性がある」
「面接での回答内容全般が疑わしい」と判断される可能性があります。

成果や結果の話を盛ろうとする気持ちはわかりますが、公務員試験の面接において、素晴らしい成果・結果は正直求められていません。
それよりも、結果に至るプロセスを通して、自分の考え方や強みを面接官に伝えることのほうが遥かに重要です。
例えば、課題を解決するために自信が取った行動や、目標達成に向けてグループで取り組んだ際の自らの役割などについて具体的に伝えることができると面接官も納得します。

(4)面接官と会話ができていない

面接試験では、面接官からの質問に対して適切に端的に回答できるかどうかが非常に重要です。面接官と上手く会話できていない場合、「住民からの質問に対してうまく説明できないのではないか」「職場内のコミュニケーションにも問題が生じるのではないか」と疑われます。

しかし、面接官の質問の意図に沿わない回答をしてしまったり、必要のないことまで話してしまう受験生は多いです。
面接官の質問に対しては、面接官の聞きたいことを把握したうえで簡潔に答えることが大切です。また、質問に関係ないことを自分から話さないようにしましょう。

(5)志望動機が浅い

公務員は、安定しており福利厚生も充実しているため、待遇面が理由で公務員になりたいと考える方も少なくありません。
しかし、「安定」「待遇面」を前面に出すと、入庁後の仕事へのモチベーションが無いと捉えられてしまう可能性があり、本番で語る志望動機としてこのことを挙げてはいけません。

待遇面で公務員を志望すること自体はありですが、面接の場で語ることができる志望動機も用意しておく必要があります。
面接官は、多くの受験生を評価しているため、志望動機の内容の濃さは瞬時に判断できます。志望動機が浅いと本気度が全く伝わりませんので、熱意のある志望動機を準備してください。

以前ある受験生が、「特別区は人口約950万の大都市であり、子育て、防災等の幅広い行政サービスを通して特別区に貢献したく志望しました」と回答したところ、

「すみません。○○さんの志望理由を聞いていて納得できませんでした。今回受験した本当の志望理由がありますよね。〇〇さんの本音を教えてくれませんか」

と面接官から言われたそうです。
※この受験生は、この年は残念ながら不合格でしたが、翌年は上位合格を果たしています。

志望動機は面接において非常に重要な要素です。他の受験生と差をつけられるように自己分析や自治体研究等を徹底的に行いましょう。
また、自分ならではの話ができるように説明会やインターンシップといった機会を積極的に利用し、情報を集めておくようにしましょう。

(6)明らかな準備不足

面接試験において、受験者の準備不足はすぐにばれます。特に、自治体研究が明らかに不十分な受験生(市長の名前や人口が答えられない)は、志望度が低いと見なされ不合格となる可能性が非常に高いです。

最近は公務員試験においても内定辞退者が多くなっています。実際ある県庁では、全合格者の35%程度が辞退したとのニュースもありました。
そのため、どの自治体も志望度が高い受験生を採用したいので、準備不足で志望度が低いと判断されることがないように、地域の行政課題や受験先の重点施策は必ず把握しておきましょう。

最後に

面接官の質問に上手く答えることができた、できなかっただけでは合否は決まりません。あなたの第一印象、雰囲気やコミュニケーション能力、誠実さや志望度を総合的に評価したうえで合否は決まります。

今回皆さんにお伝えした「面接で不合格となる受験生」に当てはまらないよう意識するだけで面接突破率は飛躍的に上昇するはずです。
是非第一志望の面接試験を突破しましょう。

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