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Fate/staynightはいいぞ
※TYPE-MOONのサムネは公式サイトから
どんな願いをも叶える力があったら何に使うだろうか。
Fate/staynightは全ての望みを叶える聖杯を巡る、魔術師とその使い魔であるサーヴァントの物語であり、今や一大コンテツとなったFateシリーズの原点となる物語だ。
TYPE-MOONが贈る、Fateの原点にして「原典」。Fate/stay night[Realta Nua] iOS/Android版 公式サイト (fate-sn.jp)
Fateシリーズの魅力のひとつに作品世界観があり、staynightはその根幹となっている。ファンタジー作品は細かい設定を積上げてその世界観を組み上げていくと考えているが、Fate/staynightはそれがとても丁寧に積み上げられている。魔法と魔術の違い、現代社会における魔術師の位置付け、といったTYPE-MOONの他作品と共有された作品の背景だけでなく、登場人物の性格や能力などを一つひとつ丁寧に組み込んでいるため、ストーリーを進めてそれを理解するほど世界観にどっぷりとはまっていく面白さがある。
Fate/staynightは漫画家や映像化もされているが、もともとはビジュアルノベルと呼ばれるゲームの一種であり、ゲーム途中で選ぶ選択肢に応じてストーリが3つに分岐する。3つすべてルートでエンディングまで到達しないことにはFate/staynightの隠された秘密を知ることも、その世界を全てを楽しむことはできないのだが、どのルートもシナリオがとてもよくできておりエンディングまで駆け抜けたくなるほど面白い。実際に私もプレイしたときは、次から次への明かされる事実に夢中になり、寝る間も惜しんで読み進めてしまった。3つのシナリオで敵味方が入れ替わるため、シナリオ毎に登場人物の新たな側面も知ることができるのだが、どのキャラクターもお気に入りになってしまう程の魅力を持っていた。ストーリーが受動的に進む小説や漫画では、あれほどはっきりとキャラクターの別の顔まで見せるというのは難しいので、ルート分岐をプレイヤーに起こさせるビジュアルノベルという形態ならではの楽しさがある優れたシナリオだ。
私がプレイしたのは全年齢が対象のスマホ版であるが、最初に発売されたFate/staynightはアダルト要素のある年齢制限のかかったゲームであったにも関わらず、行為の必要性も設定に違和感なく落とし込むあたり、とてもシナリオ作りが上手いことの証拠と言えるだろう。
良質なダークファンタジーに触れたいという方は、ゲームでもアニメでも漫画でも構わないので一度は手に取ってほしい。その際は3つすべてのルートを体験することを強くお勧めする。