医療現場のデジタル化
今回の入院で驚いた医療現場のデジタル化。便利であり、効率もよく、間違いを予防するリスク管理の観点からも喜ばしい事柄です。
入院すると本人確認のためにリストバンドを付けられます。そこにバーコードがあり、それで全て管理されます。
例えば、病棟の入退室もバーコードリーダーに手首をかざします。入室用のカードも不要で便利です。
朝昼晩の体調管理。体温、血圧、酸素飽和度を確認してもらうのですが、看護師がナースカートと共に病室に。ナースカートにはPCがのっていますが、看護師がデータを入力することはありません。バーコードを読み、患者を確認します。体温を測り終えたら、体温計とハンドヘルドデバイスをタッチさせて、体温を読み込みます。
酸素飽和度もしかり。パルスオキシメーターで酸素飽和度を測ったら、ハンドヘルドデバイスにタッチさせてデータの読みこみ。血圧も同じ。
看護師の負担が減り、その分患者の容体をよく確認してくれました。担当の看護師さんにデジタル化の感想を聞いてみたところ、やはりデータの誤入力の恐れがないので、好評のようでした。
とはいえ、患者取り違えのリスクを無くすために、アナログの確認方法もまだまだ存在しています。入院当日は何回氏名と生年月日を口頭で伝えたでしょう!医師との面談ではもちろんですが、看護師、担当の薬剤師、担当の管理栄養士、担当の事務の方…毎回、「氏名と生年月日」。アナログも大切です。
手術室に入室しても氏名と生年月日。もちろんリストバンドのバーコードも読み取りますが、口頭で本人確認。そして、手術の場所を患者本人にも確認します。
私はプロセス改善のスペシャリストをしていた時期もあるので、このようなリスクを軽減するためのプロセスには大いに興味があり、勉強になった入院生活でした!
このようなことを息子に話してみたところ、彼の意見は、「東京の最先端の医療現場だからだと思うよ」とのこと。彼は新卒で入社した会社が医療機器の商社。クライアントは病院やクリニック。しかも場所は函館と周辺町村。東京や大都市を離れると、現実としてどの程度医療現場のデジタル化を進んでいるのだろう。今度少し調べてみようと思う。