一店逸品運動のススメ その10 「誰に来てほしい?」
この秋、長崎県大村市のテイラーから提案された逸品は、洋服ブラシです。スーツを大切にしたい人、洋服にこだわりたい人に来店していただきたきたいの思いで生まれた逸品です。洋服は、着用後こまめにブラッシングすることで、寿命が延びるそうです。
テイラーですから、オーダー紳士服を購入する方をもっと増やしたいのです。既製服ではなく、お気に入りの1着をオーダーするような方はどんな人だろう。そんな疑問から、たどり着いたのが洋服ブラシでした。
逸品運動では、逸品をきっかけに新たなお客様を開拓することを目指します。当然、お店のことを知らいないお客様ですから、いきなり高価なオーダー紳士服を買いに、ご来店していただくことには、無理があります。そこで、価格的にも手が届きやすく、紳士服のオーダーにつながる可能性のある洋服ブラシを逸品にしようと考えたわけです。オーダー紳士服と洋服ブラシの共通キーワードは、「洋服を大切にする「洋服にこだわる」です。
意外にも、洋服をブラッシングすることをご存じないお客様がいらっしゃったそうで、お買い上げに繋がりました。専門店として、「スーツのお手入れの提案」もできたわけです。
こんな風に、「誰にご来店していただくか」の視点から逸品を考えることも大切です。