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石黒亜矢子展@世田谷文学館

とんでもない暑さの中、世田谷文学館で開催されている、石黒亜矢子展に行ってきました!

開館時間に合わせてチケットを確保していました。

会場は二階です(何かが潜んでいそうな予感)

会期が長いからと安心して、期間ぎりぎりになりがちですが、今ならまだ余裕があります。
猛暑のためか、連休でもっと遠くへ出掛ける人が多いせいか、会場はほどほどの人出で、鑑賞するにはちょうど良い感じでした。

地獄の鬼に迎えられて、この階段を上がると…

期待が高まる演出

入り口の大看板。
出たなっ、ばけもの!

入口からじっくり眺めてしまう

最初の展示は、「ねこまたごよみ」です。
一枚の絵にひと月ずつ、その月ならではの風物詩が描かれています。猫又たちが働いたり遊んだり、のんびりしたり、細かくて見入ってしまいました。

会場内は、原則撮影禁止ですが、所々でオッケーのものをパシャリ✨

木彫のてふちゃん
ふわふわの可愛らしさ

絵本「いもうとかいぎ」の一角。最初に立体のてふちゃんたちがお出迎えしてくれます。
原画もかわいくて、かわいくて。
私は二人の妹の姉なので、妹たちが本当にかわいいのです。

絵本の原画にあわせて下絵も公開されていて、見比べるのも楽しいです。
彩色した原画もよく見ると、筆遣いというか、ここに気持ちが入っている!という箇所がわかります。たっぷりと筆にのせた水分たっぷりの絵具(顔料かも)が紙をたわませて、力強く描かれていることに気づくのです。

宮沢賢治の「星めぐりの歌」をテーマとした絵は、木の板に描かれていて、その星座が小さく彫られています。その歌が流れる中で鑑賞できるとは、素敵なアイディアです。

また、とても気に入ったのは、やはり「百鬼夜行」をはじめとした妖怪画です。
怖くて、気味悪くて、でも可愛らしい。

次々と鑑賞して、歩いていくと、それぞれ違った趣向で飽きさせません。

真ん中に小さい家が置かれていました。
何だろうかと中をのぞくと、パーティの真っ最中です。

くまのお誕生会
左側をのぞむ
右側はこんな感じ

家の背面には、いくつもの小さい肖像画が絵に合わせた額で飾られていました。まるで西洋のお化け屋敷にありそうな、こわい絵画(目が動いたりとか・・・)でいっぱいの壁のようです。

ちいさい肖像画

絵本「九つの星」の部屋では、それぞれのシーンと、星のかけらの石が併せて展示されています。いっとき、この部屋には私一人で、じっくりと絵本の世界を味わいました。

「九つの星」の絵本の表紙と同じ色の壁紙
ものがたりの始まり
何だかかわいくて

初期作品の展示もありました。
丁寧に書き込まれた妖怪画です。本当に細部まで細かく美しくて、きっと真面目な方なのだろう、と感じました。

最後の絵を観て、目の前に出口というとこまで来て、このまま帰るのはなんとも惜しくなりました。

それでは、と
最初に戻って二巡目もじっくりと鑑賞し直しまします。今度は、なるべく説明を読まずに気の向くままに。
不思議なことに「あれ、この絵は観ていなかったのかな」と思うくらい、新たな発見があるのです。
きっと、会場にいる間、楽しくてニコニコが止まらなかったかもしれません。

会場を出る前にもう一度、よーく見たくて

写真が許されている箇所はほんの一部ですから、本当に盛沢山なのです。
心ゆくまで、たっぷりと堪能いたしました。

さて、展示の後のお楽しみ、ミュージアムショップに行きます。
最初に目に入ったのは、「地獄十王図」の巻物(複製)です。びっくり価格(ジュ、ジュウロク万円超)ですけど、お金持ちだったら絶対買う!
当然の価格!

最初に気になった「地獄十王図」の巻物(複製)

グッズの種類は多くて、どれをお迎えするか悩むのも展示会の醍醐味ですよね。こちらも何周もグルグルとまわります。

ふと我にかえると、お昼近くになっていました。
休憩コーナーからは窓一杯に夏の庭を眺めることができます。池にコイが泳いで涼しげです。
そんな風景に、当然のように溶け込む妖怪達です。

庭を眺めて一息


帰宅して、お土産を広げました。
ポストカード、チケットケースと、ステッカーです。(今回は控えめ)

本日のお土産とチケット

かわいいもの寄りになってますけど、夏らしく妖怪達をもっとお迎えすべきだったかな。

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