かわいいお宿「雲見園」@雲見温泉
ようやく、この日が来ました。予約してから楽しみでならなかった温泉宿「雲見園」です。
車を持たない私にとって、西伊豆の雲見温泉は遠い存在だと思っていました。けれど、下田から路線バスで行かれると知り、行くしかない!となったのでした。
下田から直通で行かれるこのバスは、1日に1本のみ。逃したら大変です。宿は直接電話で予約したのですが、その時にどのように宿へ行くのかを聞かれ、「1日1本ですからね~、お気を付けください」とのこと。
小さな漁港の温泉です。バス停はそのイメージ通りの佇まいでした。
バスを降車したのは、私ともう一人。すぐに道の向こうから名前を呼ぶ声がします。なんと、宿のおかみさん!バス停までのお迎えでした。
宿は、バス停から道を挟んで”すぐ”です。
一人泊でも快く引き受けてくださる嬉しい宿なのですが、こんなに素敵な部屋なんて!早めに直接電話で予約したこと、オフシーズンで宿が空いていたタイミングだったから、かな。
部屋の案内時に丁寧に説明してくださったコーヒーマシーンでコーヒーを淹れると、部屋に香りが立ちます。
心とお腹を少々満たして、貸し切り露天風呂へ。
夕食前の時間を予約したのですが、さすがにこの日の晴れた日差しは強いまま。眩しい~、暑い~、風は爽やか~
源泉掛け流しの温泉です。小さい湯船ですから、いつも新鮮なお湯がたっぷり。海に近いので、塩分が強い。ほぼ無色透明で無臭、遠くにほんのわずかに海の香りがするかも?いや、気のせい、というお湯です。
そして、塩分が高いのに、ベタつかないお湯なんです。
すぐにポカポカ温まるので、我慢しないで湯船から出て風に当たります。再び、湯に浸かります。そんな繰り返しを楽しみました。
もちろん、内風呂も楽しみました。内風呂は下から温泉が供給されるので、空気に触れていない”真の新鮮な温泉”に入れるとのことでした。
内風呂の奥には扉があって、混浴露天風呂に繋がっています。でも、夜7時から女性専用時間が設定されています。
そして、お楽しみの夕食です。部屋ではなく、食事の部屋へ。
もちろん、他にも海の幸が数多く出ました。茶碗蒸し、アサリの味噌汁は温かい状態で提供されます。新鮮で何もかもが美味しいのです。
爽やかな酸味があるデザートで締めくくりました。ごちそうさまでした😊
食事の合間に早朝の遊覧船の案内がありました。興味津々!とはいえ、海だし、船には慣れていないから大丈夫だろうか、と少々悩みました。ですが、天気も良さそうだし、と思い切って申し込んだのです。
夜にも貸し切り露天風呂を満喫。
ふわり、飛んでる光は蛍?ほんの2、3匹だけど、確かに蛍だと思います。ことさらに宣伝しなくても、ごく自然に蛍が飛ぶ温泉なのですね。
翌朝、予報通りの素晴らしい晴天です。
待ち合わせは、港に出港時間(6時30分)の5分前ですが、楽しみ過ぎてちょっと早めに着きそう。途中でおかみさんと合流しました。おはようございます!
オレンジ色のライフジャケットを装着して、小さな元漁船の客席に跨いで乗ります。嬉しくて、夢中になっていたからか、船の写真を撮り忘れました。
そう、伊豆西海岸なので、海の向こうに富士山が見えるんですよね。すごく神秘的。(写真が下手なので、見えないかも。心の目で見てください)
おかみさんの楽しいガイドで、名所案内から伝説、浜が賑やかだったころのお話を聞かせてくれます。
まずは、港を出て左側へ向かいます。所どころの岩場に釣り客がいますが、早朝の方が釣れるのでしょうか。
今はロッククライミングは禁止されている崖だそうです。
岩のそばは浅瀬があって、これ以上近づくことは出来ないとか。
右の岩の横に、うっすらと富士山が見えます。写真が下手なので写りが悪いですが、肉眼の方がはっきり見えたかも。
朝の日差しは刻一刻と変化して、海の色も変わります。青いとはこのこと!
今度は、港から右側へ向かいます。
この崖とそれに続く洞窟は、昭和の子どもの遊び場だったとか。
あっという間の30分の舟遊びでした。想像以上です。本当に楽しかったのです。
予約があっても天候が悪ければ欠航となるそうですが、この日はラッキーなことに天候も良く、海も穏やかでした。心配して30分コースにしましたが、これなら50分でも大丈夫だったみたいです。
宿に戻って、もう一度露天風呂に行くか悩んでいるうちに、朝食の時間になりました。
朝食も海の素材のご飯のお供が盛り沢山です。朝からご飯をおかわりして、色々楽しみました。アジの干物、ひじき煮、美味しかったな。最近、魚、伊勢エビだけでなく、ひじきも減っているらしい。海の変化は激しいとのことです。
温泉良し、料理良し、部屋良し、交通も問題なしの宿でした。なんと言っても、おかみさんはじめ、皆さんの笑顔と熱意が伝わります。
帰ってきたばかりですが、静かな温泉街の、かわいいお宿にまた行きたくなりました。