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BUNDAN(ブンダン)@駒場

日本近代文学館内のカフェ「BUNDAN」が好きです。ふと思い出しては訪ねます。
年々、人気が高まっているようで、休日のランチタイムは行列ができるので、開店直後に合わせて行くようにしています。

去年の5月初めの頃でした。この日に注文したのは、檸檬パフェです。

檸檬パフェ

透き通るグラニテ、ジャムが美しい✨
酸っぱさと甘さ、濃厚さとサッパリ感の対比が美味しいのです。

このカフェの魅力は、美味しいメニューだけでなく、壁一面の本棚から自由に本を読めること。

鴨居羊子著「のら犬・のら猫」

この日選んだのは、鴨居羊子著「のら犬・のら猫」というエッセイ集でした。
タイトルからして昭和感ありますよね。(今、のら犬と言う言葉は聞かない)
作者は全く知らず、でも装丁にも惹かれます。小さな挿絵の力だと思います。

いつも手に取るのは「少し古い本」が多いかもしれません。今は、感度高い素敵な本があふれています。けれど、昭和、平成のコンピューターを使わないデザインに惹かれるのかな。外見で選んでも内容も良いことは多いです。
意識的ではなく、本の装丁や、タイトルで「ピン」ときたものを心のままに選んだだけなんですけどね。

この本に関していうと、文章は昭和のものですが、平成(2004年)になって再度編集し直したようです。

忘れないよう、記録のため撮影したページ

著者の世代は、自分の親よりも上のようです。なので、時代背景は私が知る昭和よりも”ぐっと古く”て、親や祖父母の昔話を混ぜて想像します。「のら」もそうですが、現代では使わない「良くない」とされる表現が普通に出てきます。そういう時代なのです。

けれど、一人の働く女性として感じる違和感、不安、その中の喜び、楽しみが正直にユーモアを持って描かれていました。時代が違っても根本は変わらないかもしれません。

そうそう、BUNDANは、思いがけず知らなかった本、著者、本そのものの装幀などの美しさに出会える場所なのです。
もちろん、文学者をテーマとしたドリンクや食事、デザートは、ウイットに飛んだネーミングで、なおかつ美味しいです。

しばらくご無沙汰していました。できれば、平日にのんびりと過ごしたいな😊

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