トーハクに初もうで@東京国立博物館
毎年恒例の東京国立博物館(トーハク)への初もうで「謹賀辰年」―年の初めの龍づくし―に行ってきました。
あらゆる観光地が混雑している、というニュースを見ていて、”今年はどのくらい混雑するのだろう”と、ドキドキだったのです。
到着は、10時過ぎといったところでしょうか。混んではいたけど、想定内でした。
この東京国立博物館の年始のイベントは、今年で21年目とのことでした。
私が知ったのは、生け花がきっかけだったのです。幼馴染みのお母さんが生け花の先生をされていて、私は小学生の頃から教室に通っていました。流派の家元が花を生けると教えてもらったのです。
正月の花は、定番の花材ですが、堂々としていて自然を感じる雰囲気が大好きなのです。
この他にも正門前、本館建物入口にも作品がありました。
龍にまつわる展示の部屋です。
一番に目に飛び込んできた屏風の龍が迫力満点!
通常の展示室も、おそらく正月らしいもの、めでたいものが中心となっているようです。
長谷川等伯の「松林図屏風」は、東京国立博物館の展示品の中で一番好きな作品です。この屏風のための部屋となっているのですが、当然、大人気なので、とても混んでいます。
墨で描いた絵は、微妙な濃淡など写真では伝わりにくいものです。
実物を少し離れて時間をかけて味わうのがベストだと思うのですが、今日の混雑ではそれは叶いません。仕方ないですね。
うーん、ガラスに映り込みがあって、見にくいですね。
照明の暗い部屋ではなおさらでした。暗い色の服を着てくれば、少しは映り込みが和らいだかも。
昔の日本人のセンス、すごく好きです。陣羽織なのに戦闘を表に見せないところ。デザインは、”竹林にスズメ”でしょうか。
さらに、旅の装いだったという、こちらの梅のデザインが素敵過ぎる!
さらに進んで、絵画の部屋です。様々なテイストの花鳥風月の屏風が並んでいました。どれが好みかなぁ、と考えるのも楽しいです。
こちらは、東京国立博物館のサイトで予習していた時に気になっていた「梅花図」です。
梅の枝や、花がとても写実的で繊細ですが、力強い印象でした。
華やかで趣向を凝らしたデザインの着物も見応えがあります。
晴れやかな作品に感動し、すっかり正月気分に浸っていると、外から「ドンドン」という音が聞こえてきました。
正面の入口前のステージで和太鼓の演奏が始まったようです。
出てみると、大勢の観客に囲まれています。
会場内の熱気に当たって火照っていたので、上着を手に持ったまま聴き入っていました。
身体に響く太鼓の音と振動。女性がメインの演奏グループのようですが、本当に力強い!
終わった後の拍手が盛大であり優しかったのが、何故かじーんとしました。こういう大勢の人を集めるイベントが戻ってきこと、それが人の力だけで作り出される音であったことが、心に響いたのかも。
こちらは、おまけです。
朝の表慶館の池に映る姿が美しく、思わず写真を撮りました。
太鼓の演奏が終わると、昼前には雲が厚くなり、雨がポツポツと降ってきました。
上着にフードが付いていたことを思い出し、かぶりました。寒いです。
さぁ、上野の山を下りましょう。