第91回日本ダービー

3歳世代9706頭の頂、日本ダービーが5月26日東京競馬場で行われた。観衆7万人、熱狂の渦に巻き込まれ最後の直線残り250メートル付近から1頭内からするする5番が抜け出てくる。一瞬どの馬か分からず考える、ノリだ、そう横山典弘のダノンデサイル。結果2馬身ほどつけて2着のジャスティンミラノに完勝。単勝オッズ43倍の下克上に56歳最年長のダービー制覇(3度目)だった。
ダノンミサイルと言えば京成杯にて道中うんこをまき散らしながら皐月賞4着馬のアーバンシックに勝っているのにも関わらずオッズはアーバンシック8倍ダノンデサイル43倍とかなり開いており過小評価気味だった。私の予想でもうんこをまき散らして勝つなんて漫画みどりのマキバオーのマキバオーみたいだなと若干の期待もあったわけです。ただ皐月賞は横山典弘が発走直前に足下の違和感を感じて除外の選択。実践形式は1月以来となりこのオッズに落ち着いたのかも知れません。皐月賞を走ってない分他の馬との勝負付けはすんでいないと思い馬券の中には組み入れていました。シックスペンスも皐月賞を回避してダービー目標に仕上げてきましたがこっちは前走スプリングステークスの勝ち方が強く見えてオッズ8.3倍、勝った相手も弱いのに過剰人気しすぎだと思い消し。その点はよかったと思います。こんなことを言っていますが馬券は1円も当たっていません。
話を戻すとメイショウタバルが出走取りやめたことによって逃げ馬不在の中レースが始まり、エコロヴァルツとシュガークンがハナに立って引っ張る形、ジャスティンミラノも外から被せて先頭3番手位置、その内にダノンデサイルの位置取り。1000メートル62秒のスローペースで途中、後方にいたサンライズアース、コスモキュランダがしびれを切らせて捲ってきましたが結果論的に言えばいい判断だったんじゃないかなと思います。最後の直線ジャスティンミラノが出てきて無敗の2冠達成かと思った瞬間、内で経済コースを周っていたダノンデサイルが残り250メートルから抜けだし勝利。やはりうんこをまき散らしながら勝つ馬はとんでもない怪物だったと証明しました。そう言えばマキバオーも日本ダービーは同着でしたが優勝しています。リアルマキバオー誕生です。
なによりも称えたいのは横山典弘。武豊が日本ダービー前の雑誌Numberで皐月賞除外の事を「凄い英断。ノリさんだからできたこと。クラシックの舞台であそこまでいったら少々のことは目をつぶってでも出たいのがみんなの本音、あの場面でやめるという判断はまぎれもなく人馬の安全を最優先したこと。悔しい気持ちを奥にしまって、馬の最終的な代弁者として騎手の仕事を全うしました。やめたことで次のダービーは良くなって出てくる可能性は低くない、長く質の高い仕事をしている人はやっぱり違うと思いました」と言っていたこと。本当にその通りで横山典弘のあの時の決断がこの結果につながったんだと思います。おめでとうございます。
戸崎圭太はまたもや2着、ダービー中々取れないですね、本人も申し訳ないと発言していましたがミスのない騎乗で、できる限りの競馬をしたと思います。ダービーは最も運のいい馬が勝つと言われるだけに運が足りなかったと思うしかありません。3着のシンエンペラーはこの後凱旋門に挑戦させるプランを発表しました。お金優先よりもロマン優先な藤田オーナーはかっこいい、好きな馬主です。レガレイラのルメールはどうしちゃったんだろう。もう少し前にいるとおもったのに、ルメールマジック不発でした。
ダービー全馬無事に走りきってくれてよかった。来年もまた熱い戦いを。

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