お米作り・・・その三:草取り
四日かけてようやく田植えも終わり、ホッとするのはひと時。
三角ゲージを使ってまっすぐになるように植えているので、
植えた稲の周囲は、まだ植えられていない空間がタップリと。
そこに植えた間隔に合わせて新たな苗を植えていきます。
いわゆる“補植”です。
夫は、田んぼの周囲の畦にモグラがポコポコと穴を開けていて
そこから水がどんどん漏れていくので、
その穴を埋めながら、畦波を植えこんでいきます。
両方終わって、本当に田植えの終了です。
しばらくは朝晩、田んぼの水の量を見ながら、
水路から水を入れたり止めたり、と調整だけが仕事です。
6月も中旬になると、そろそろ田んぼの草が生えてきました。
我が家は除草剤を一切使用していないので、
放っておくと稲が草に負けて大きくなれません。
そこで登場するのが“カタカタ”です。
このカタカタ、稲と稲の間をカタカタ押していくと、
カギに草が引っ掛かり、抜けていきます。
三角ゲージを使って植えているので、1レーンづつがきれいに揃って、
カタカタがスムーズに通れます。
まず縦方向に草取りして、次に横方向。
もちろん、十姓なので半日づつ。
2枚の田んぼが終わってホッとしたらもう次の草が出てきます。
オモダカ、コナギ、ヒエ、ウシノヒゲなどなど。
稲の生え際にしっかり生えて、稲の栄養を吸い取っているようです。
二番草取りの始まりです。
この草はカタカタでは太刀打ちできません。
でも、水が入っているので、手で根っこまで簡単に引き抜けます。
一度に3~4列づつ丁寧に草引きしていると、
終わったところの稲が思いっきり深呼吸しているような。
「昔は一番草から三番草までキチキチと取ってたで。」と言われました。
三番草取りは主にヒエ取り。
稲の根本で「ボクも稲やで~」と言っているように大きくなってきたヒエ。でも、我が家の田んぼでは、
熱心に取って種を落とさないようにしてきた成果か、
ここ数年、ヒエはほとんど出なくなりました。
なので、三番草取りまではしなくなりました。
7月末、私がヘルペスになってしまい、暑さにも負けて、
二番草取りがあと一歩、というところで草取りは中断。
8月になって穂が出てきたら、もう田んぼには入れません。
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私たち夫婦が書いた本です。
奈良時代に木材を平城京へ搬出した記録が残る山村、滋賀県高島市朽木小川には、筏流しの神を祀る思子淵(しこぶち)神社への信仰をはじめ、昔ながらの民俗行事が受け継がれてきた。榊治子・著者が、おばあさん、おじいさんによる語り言葉をそのまま用いて、集落の寺事、祝い事、普請、山仕事、麻布作りのことなどをまとめた、学者による記録とはひと味違った民俗誌風フォトエッセイ。
ボク、 ゴン太! 大阪から父と二人で、滋賀の奥山・朽木小川に移住。柴犬・ゴン太くんとの奥山暮らしを、写真と文で綴る一冊です。
「ボク ゴン太!」と「聞き書き 朽木小川」・・・サンライズ出版、お近くの書店・又は取り寄せ購入も。Amazonでの取り寄せ購入もできますヨ。我が家にも在庫あり!