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我慢強さは、人に頼れないことの裏返し

アメリカはスーパーチューズデー。

米大統領選挙に向けた候補者選びの
ヤマ場でしたが、この11月は
バイデンVSトランプの再決戦を
見ることになりそうです。


そんな中、アメリカらしいニュースが
先日、舞い込んできました。


NYのアルバート・アインシュタイン医科
大学が、ルース・ゴッテスマン(93歳)
名誉教授から*10億ドル(約1500億円)の
寄付金を受けたことで、全生徒の授業料
の免除と、残った寄付金の運用で、
永久的授業料の無償化を発表したのです。

*教育機関への慈善寄付としては史上最大。

大学の生徒たちがこの発表に歓喜の声を
あげて抱き合っている映像を見られた方
もいるでしょう。


note↓にも書きましたが、アメリカの大学
の学費は異常に上がっていて、多くの学生
が卒業時に抱えるローンの額は、日本円で
3000万円とも言われているのです。

ニューヨーク市で一番貧困層が多い
ブロンクスに建つアインシュタイン医科
大学には、借金を背負って学んでいる
学生も多く、

「学費の心配しないで勉強しなさい。」

ゴッテスマン教授からの言葉に感泣して
いた学生がいたのも納得なのです。

寄付大国のアメリカでは、
個人からだけで、
2022年の寄付総額は約34兆円。

たいして、
日本の寄付金総額は約1.2兆円。

英国の慈善団体Charities Aid Foundation
が、毎年行っている3つの質問から
なる「世界人助け指数」調査ですが、

①「慈善団体に寄付をしたか」
②「見知らぬ人、または助けを
  必要としている知らない人を
  助けたか」
③「ボランティアをしたか」


2023年、日本は142カ国中ワースト4位。
ちなみに2022年はワースト2位でした。

かつてアメリカに住んでいた時、
「富める人は貧しい人に分け与えるべき」
というキリスト教的精神の考えに感激した
ものですが、今回住み直してみて、新たに
見えてきたアメリカの姿があります。

まず日本とアメリカの寄付金の所得控除
や慈善団体の認可のおり方に大きな違い
があるということ。


例えばメタ社のマーク・ザッカーバーグ
のように税金控除やイメージアップ
のために巨額の寄付を装い有限会社
を作っているケースもアメリカには
あって、超富裕層たちの巨額の寄付金
が美談だけとは言えない裏事情も
あるのです。


そんな超富裕層が世界1多いアメリカ
ですが、ボトム層50%は、国全体の
富に対し、たった2%しか保有して
おらず、ホームレスの数はコロナ後
65万人に膨れ上がっています。


そんな中、私が住むサンフランシスコ
では、路上で暮らす人達に炊き出しなど
を行う慈善団体や個人のボランティア
が数多くいます。


そして慈善活動を行う人たちは、決して
経済的に恵まれている人たちだけでは
ないという事実も知る必要があります。


慈善団体と日本語でgoogleしてみたら、
詐欺、怪しい、信頼できない、寄付するな
そんなワードがたくさん出てきました。


日本人は、人に迷惑をかけないように
”貯める”、あるいは”使わない”
ことは知っていても、
”人を助けるために使う”ということを
学んでいないのです。


そして、海外にいると日本人ほど勤勉で
我慢強い国民はいないと思うのですが、
アメリカに慣れて日本に戻ると
赤の他人に対して無関心だったり、
見て見ないふりをするのも得意
だなと思わざるをえません。


勤勉さも我慢強さも、実は人に頼らない、
人に助けを求められないことの裏返し。
人に頼らなければ、人の助け方が
分からない。

人に迷惑をかけないようにと肩ひじを
張らなくても良いんだ、そんなことも
学んでいるデュアル生活です。


乗り物でお年寄りや妊婦さんに席を譲る。
ベビーカーの親子を助けてあげる。
道で重い荷物を持ってあげる。
扉を開けてあげる。
困っている人に自ら声をかける。


まずは②から。
助け合おうぜ!を始めたい。

























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