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私の気もちと猫の気もち(4) 人生初の動物病院
はじめまして動物病院
3匹の赤ちゃん猫が入った段ボール箱を、しっかりと抱えながら、私と娘達は、初めて動物病院に足を踏み入れた。
「おはようございます!
あら?猫ちゃん、ちっちゃいわね〜。お名前、教えてくれる?カルテ作りましょうね〜。」
ベテランそうに見える眼鏡をかけた女性が、受け付け窓口で、声を掛けてくれた。
なんだか、人間の小児科に来たような感じがするなぁと考えるのもつかの間、赤ちゃん猫に名前なんか付けてない事に気付いて、私と娘達は目を合わせて、「あっ…名前……。」と同じ事を呟いていた。
今は、保護しただけで、先の事なんて何も考えていなかったし、受付係の女性に、「まだ名前付けてなくてすみません」と謝ると、「大丈夫ですよ。今日保護してくれたんですね。」と言われ、安心した。受付係の女性は、続けてこう言った。「じゃあ、お母さんの名前で仮のカルテ登録しておきましょうね。」………
私?わたし?私が、お母さんなのか!?
まず産んでも無いし、ほんの2時間前に保護してきたばかりなんだけど。しかも、三つ子?
色々妄想しながらも、取りあえず、受け付けを終えて、待合い室で待機する事になった。
平日にも関わらず、動物病院の待合い室には、犬と猫とその飼い主さん達が溢れていた。
診察室の扉が数ケ所あったので、獣医さんが数人いるのか、処置室とか、動物別とかに別れているのかな?と思った。
受け付けの左側の待合い室は広くゆったりしている感じで、大きめの犬を連れている飼い主さんがいた。ペットを飼ったことがない上に、そもそも動物が苦手である私は、敢えて少し狭くて奥まったところにある右側の待合い室のソファーに座ることにした。
そこのソファーには、猫と飼い主さんが2組座っていた。猫は、専用のキャリーケースに入れられてるので、外から姿は解からない。ただ、何となく、私は、段ボール箱に入っている赤ちゃん猫に申し訳ない気もちになってしまったし、少し恥ずかしくなった。
品のある40代と思われる猫の飼い主である女性が、「猫ちゃん、保護したの?」と話しかけてきた。その女性は、静かに段ボール箱を覗いて、「かなり、ちっちゃいのね〜。可哀想に…」と言ったあと、赤ちゃん猫を取りあえず飼育する時に必要な物を教えてくれた。
さっき、スマホで情報収集はしていたが、この助言で、更に安くて素人でも簡単に作れるゲージの作り方を知る事ができた。
また、この女性はこれまで、何匹か猫を飼育しており、ずっとこの動物病院にお世話になっているらしい。
直ぐに、女性と姿の見えない猫は呼ばれ、診察室に入って行った。
長女が、「ここの動物病院選んで良かったね。」「スマホで検索してお勧めしたの自分だよ!」と、嬉しそうにしている。
私も正直そう感じてたから、「そうだね。ありがとう。」と言い返した。
赤ちゃん猫達は、相変わらず、段ボール箱の中で、ミーミー泣いているしガサガサと爪音を立てているが、不思議とだんだんその音が気にならなくなっていた。
30分しないうちに、診察室から顔をだした看護師さんが、私の名前を呼んだ。私と娘達は、ピンと背すじを伸ばして、「はいっ!」と返事をして、初めての動物病院の診察室に入った。
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つづく
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