怪談35「仏様の眠る部屋」
この話は、今は亡き母方の祖母と祖父の家のお話。
私が小学校5年ぐらいまではあった家なのですが、その家の一番奥の部屋は少しだけ問題がありました。
それは「仏様が眠っている」といわれていたわけです。
どういうことかというと要は「仏様=遺体」ということみたいです。
なぜそうなったかというと、その奥の部屋はもとは小さい一軒家だった場所で、その後、その家の前の土地も購入し、増築して私が知る二階建ての祖父の家になったらしいです。
遺体が家の下に埋まっているというのは、今なら結構問題ですが、その奥の部屋・・・つまり最初の一軒家が出来る前は、戦後の焼け野原だった場所なわけです。
戦後の復興の時代に増築前の家を建てたわけですが、その頃の家の作りというのは今とは違い、そこまで基礎は作らず、大きな石などを土台にして家を作った・・・という感じです。
で、その後の増築の際に、基礎からやり直すことになる(まあ、増築といってますが、はっきり言って建て直し)わけですが、その際に、床下から遺体が出てきたというわけです。
その当時作られた家を、新たに基礎から工事すると時々、骨が出たりしますが、そういった感じのものだと考えてください。
ただ、その増築をした時代もそういったものを無視して建ててしまうことも多かったので、つまりはそのまま家が建ってしまったわけですが、増築前の一軒家の時から、それなりに怪奇現象があったようで、その後増築した際には、その部屋の仏様が眠るとされる部屋のほぼ真ん中あたりにはなにも置かず、供養のため毎日お線香などをあげることになったようです。
増築後はその部屋はほぼ使われておらず、子供の私はその部屋に電気が付いているのを見たことがありません。
というわけで、なんとも奇妙な感じではありますが、そういった部屋があったわけです。
あまり入ることのない部屋ですが、たまに覗きに行くと、ちょっとおかしなことはあったりします。
その、仏様が眠る場所の畳の上に、なにやらもやっとした影があったりだとか・・・・・。
それと、なぜかその仏様の眠る場所の上に位置する畳だけ、踏むと「ブワブワ」するんです。
子供ですから、面白いのでたまに足で踏むわけですが、他の畳より明らかに膨らんでいるというか、浮いているというか・・・・。
(なお、踏んでるところを見つかるとめちゃくちゃ怒られますw)。
母にはその影は男の人に見えるらしく、子供の頃から怖かったそうですね~。
今は、その家も5階建てのアパートになっています。
(その後、仏様はどうなったんでしょうね?やっぱり工事の際に骨など出てきたのでしょうか?工事が始まってからしばらく時間がかかってましたし・・・)。
なお、現在はその祖父の家があった場所の近くに住んでいます。
(なぜか当時からその近辺に縁があります。付き合った子の実家がその家の近くだったり、現在お嫁さんの「ろっこ」の祖母の実家もその近くで、ろっこ自体の実家もその近く(今、私が住んでいるマンションがろっこの実家です)・・・などなど・・・なにかに呼ばれてたりしてw)。
ただ、その家の話で一番怖かったのが、幽霊話でもなんでもなく「落雷」の話です。
その地域って昔から落雷が多かったらしいですが、その祖母と祖父の家にも増築後、落雷があり、天井に穴が開いたそうです(;^ω^)。
ぜったい、そっちのほうが怖いですって・・・。
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