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怪談21「呪われた土地」

 ・・・というタイトルでお送りしていますが、すごく怖い怪談でもないわけで、期待しないで読んでくださいw。

 私の先輩が住む地域は、まあ、よく聞く?ような落ち武者の話がある地域です。
 ですが、その落ち武者の話は一般的には有名ではなく、その地域の昔から住むご高齢の方に聞くと、話してくれるという、メジャーではなく、かなりマイナーな話です。

 内容自体は、12人程度の落ち武者が来たから匿うふりして、罠にはめて○したという、なんともシンプルな話なわけです。

 ・・・・・が、この時、その12人の落ち武者が死ぬ前に呪いを吐いたそうです。
 その呪いが原因かわかりませんが、その地域では、その○したときに居た村長の家と同じ家族構成で子供が生まれた場合、そのうちの長女の精神が必ず「狂う」。
 実際、その地域で生まれた子供のうち、村長と同じ家族構成の子供の場合、必ず長女が精神病になっています。
 (すいません、家族構成についての詳しい内容は書けません。おそらくそれだけで地域が特定できるからです)。

 また、外部から「女性」が嫁いできた場合、必ず一度は呪い?の洗礼?を受けます。
 それは「一度は落ち武者の霊に囲まれる」という話です。

 たとえば、他所から嫁いできた人が、農作業の間の暑い時間に日陰で仮眠していて、ふと目を開けると、ズタボロの落ち武者たちに囲まれていて「ぎゃぁぁぁぁ!」と悲鳴を上げるという・・・・。

 でもそれ以降はなにもないらしいんですね~。

 まあ、人がどんどん亡くなるわけではなく、せいぜい「精神に異常をきたす」だけですから、あまり怖いわけではないわけです。

 ただ、この落ち武者の話の一番面白い話があります。
 それは、その地域に山があり、その山は昔からその地域の「通」として利用されていました。
 その山で落ち武者たちは○されました。
 そして、それ以来、その山の夕暮れ、つまり「逢魔が時」は通ってはならないという話があります。

 なぜかというと、つまり夕暮れ時にその山を通る時、落ち武者の霊を目撃するそうです。
 そして一度目撃してしまうと、その落ち武者の霊が寝てるときに足元に立つようになるそうです。

 とまあ、呪いもやけに控えめなものでありますが、その落ち武者の霊を夕暮れ時に見てしまった方の一人が先輩Sのお母さんです。

 先輩Sはこの話で出てくる先輩です。

 もう、その話を聞いたのが今から20年以上も前で、その時に「ああ、定期的に出てくるね~」と言ってました。

 「やばくないんですか?」というと「ん~強いのは強いけど、なにかするわけでもなく、ただ立ってるから放置w」と言ってました。
 (Sの母親もかなり豪胆な方で、あまりこういったことは気にしないタイプですが、霊感がハンパないらしい)。

 と、まあこんな話です。

 今でも出るそうですよ。

 とまあ、怖くはないけど、落ち武者にまつわる話でした。

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