私の場合…WOW2024 Week44
今回のテーマは空間ファイルの結合です。
空間ファイルについては、取り扱ったこともほとんどなく、Tableauを立ち上げたときに右側に接続できるファイルの種類に「空間ファイル」ってあるな…程度のレベルでした。
初めての経験だったのでいろいろ調べながらのトライになりました。
▼今回のお題
以下、私の場合の手順です。
空間ファイルの結合ができれば、後は計算式もなくとても簡単な手順でできるので、最初のとっつきにくさを乗り越えていきましょう。
1.全体像を把握する
まずは全体像を眺めてどんな要素が必要か観察します。
・州でフィルタで地図と棒グラフが連動→フィルター?パラメーター?
・地図のは州よりも細かい単位で区切られている→これが学区か…
・その中に細かいドットがある→これが学校っぽい
・ツールヒントに学校数
・棒グラフをクリックすると地図がドリルダウンされる
2.データを読み込む
今回はこの時点から試行錯誤でした。
リンクをクリックするとファイルが一覧表示され、タイトルを見てもどれもデータセットのようなので、どのファイル??となりました。
出題ページには「2つのzipシェイプファイルをダウンロード」とあるのでそれっぽいタイトルのzipファイル「School District Characteristics - Current」をダウンロードしました。
同じようにもう一つのリンクにアクセスして「School Neighborhood Poverty Estimates」をダウンロードしました。
Tableauを立ち上げて「接続」で「空間ファイル」を選びます。
ダウンロードしたzipファイルが表示されたので、「School_District_Characteristics_-_Current.zip」をクリックしてみました。
どうやら解凍せずzipのままでもいけそうです。
「追加」をクリックして「空間ファイル」を選択し、もう一つのファイル「School_Neighborhood_Poverty_Estimates%2C_2020-21.zip」をクリックします。
2つの空間ファイルが揃ったので結合していきます。
とりあえずいつもどおりやってみました。
キャンパス(右の上側のデータを結合したりする場所)にある、「School_ District…」テーブルをダブルクリックします。そこにもう一つのデータから「School_Neighborhood…」テーブルをドラッグし、「結合」で「内部結合」を選びました。
「結合」画面をみると「ジオメトリ」どうしでうまくリンクできてそうなのに、「!」マークが出てエラーになりました。。。
いろいろ検索してたどり着いたのが、Tableauの公式サイトにあるこのページです。
画面をスクロールしていくと「= 記号をクリックしてから、[交点] をドロップダウンメニューから選択します。」という説明を見つけました。
「交点」?????
とりあえず「=」をクリックすると、「=、<>、<、<=、>、>=、Intersects」と並んでいました。
普段は「=」しか使わないので全然認識していませんでしたが、「Intersects」が「交点」のようです。
ということで、早速選んでみるとうまく結合できました!
この「Intersects」が何なのかはまた時間のある時に調べることにします。
3.データの構成を眺める
今回は空間ファイルだったので、Tableauに読み込まないとデータが見えませんでした。2つのファイルにどんな情報が格納されているのか、いろいろ眺めてみます。
「School_District…」の方には州名や学区名などの情報が格納されています(学校に関する情報はなし)。
「School_Neighberhood…」の方には学校名などの情報が格納されています(学校に関する情報のみ)。
どちらか一つのデータだけだと、学区は表示できても学校は表示できない、となっているようなので、結合させることでお題どおりのVizが作れるようになっています。
4.棒グラフを作る
右側のデータペインから[Lea Name]を「行」に入れます。
続いて[Name]を「カウント」にして「列」に入れます。
自動で棒グラフになっていると思いますが、違うグラフの場合は「マーク」で「棒」を選びます。
横軸のタイトル「Name の カウント」の横に表示される並べ替えマークをクリックして、降順(多い順)に並べ替えます。
このままだと全米のすべての学区のデータが表示されて確認等がしづらいので、この段階で州のフィルターをかけておきます。
「フィルター」に[Statename]を入れて「WASHINGTON」にチェックをいれて「OK」をクリックします。
続けて「フィルター」の[Statename]を右クリックして「適用先ワークシート」で「このデータソースを使用するすべて」を選びます。
これでベースの棒グラフは完成です。
整えていきます。
左上にあるフィールドラベル「Lea Name」を右クリックし「行のフィールドラベルの非表示」を選びます。
横軸をダブルクリックし、「軸のタイトル」でタイトル名を削除します。
上のメニューバーから「書式設定」をクリックし「線」を選びます。
「行」の「軸線」以外の線をすべて「なし」にします。
「マーク」の「ツールヒント」をクリックし、以下画像のように設定します。
<Lea Name>は少し大きめ(12P)です。
左上のタイトル名をダブルクリックし「# of Schools by District」に変更します。
最後にシート名を「bar」に変更します。
5.地図を作る
学区をプロットする
新しいシートを開いて「School_District…」の方の[ジオメトリ]をビューに直接ドロップします。
★[ジオメトリ]が2つあるので注意★
「WASHINGTON」でフィルターされているので、「WASHINGTON」がアップされた状態の表示になると思います。
地図の上にマウスを移動させると、学区ごとの線はあるのに個別には選択できない状態です。
学区ごとに選択できるようにする必要があるので、左側のデータペインから[Lea Name]を「マーク」の「詳細」に入れます。
これで学区ごとに選択できるようになりました。
「マーク」の「色」で「不透明度」を下げて少し色を薄くしておきます。
学校をプロットする
「School_Neighberhood…」の方の[ジオメトリ]を地図の方にドラッグすると「追加:マークレイヤー」というボックスが現れます。
そのボックスの右側にあるひし形が重なったアイコンの上に持っていくと反転するので、その状態でドロップします。
これで地図上に学校がプロットされました。
ここで少しだけ寄り道です。
「マーク」には2つの「ジオメトリ」から始まるマークカードができていると思います。
どっちのマークか分かりづらくややこしいので、このタイミングでそれぞれ名前を変更しておきます。
「マーク」のタイトルをダブルクリックすると名前を変更できるようになるので学区の方を「District」、学校の方を「School」に変更します。
お題のVizと見た目を合わせるために、もう一工夫します。
「マーク」で「School」の「詳細」に[Name]を入れます。グラフの種類を「自動(地図)」から「円」に変更します。
引き続き「マーク」で「サイズ」を少し小さくし、「色」で色と枠線を変更します。
私の場合、色はカラーパレットの右上、枠線はなしにしました。
ツールヒントを整える
「マーク」で「District」を選び、左側のデータペインから[Name]を「ルーツヒント」に「カウント」として入れます。
続いて「ツールヒント」をクリックし、以下の画像のとおり設定します。
「マーク」で「School」を選択し、以下の画像のとおり設定します。
地図の書式を整える
出題ページでは「都市と道路以外のすべてのマップ背景レイヤーをオフ」とありました。
上部のメニューバーの「マップ」をクリックし「バックグラウンドレイヤー」を選びます。
「バックグラウンド マップレイヤー」で「道路/高速道路」と「市区町村」以外のチェックをすべて外します。
シート名を「map」に変更します。
6.ダッシュボードを作る
新しくダッシュボードを開きます。
左側メニューの「ダッシュボード」のタブでサイズを「固定サイズ」を選び、「幅:1200px」「高さ:900px」に設定します。
今回のレイアウトは、上段にタイトルとフィルター、その下に地図と棒グラフが並んでいます。
「シート」から「map」と「bar」を選んでダッシュボードに配置します。
「オブジェクト」から水平コンテナを選び、一番上に配置します。
続いて「オブジェクト」から「テキスト」を選んで、先ほどの水平コンテナに配置し、お題のVizを見本にタイトルを記入し、「OK」をクリックします。
ダッシュボードの「map」をクリックし、右側に表示されるグレーのタブの「▼」をクリックして「フィルター」から「statename」を選びます。
するとフィルターがダッシュボード上のどこかに配置されるので、それを上段のタイトルの横に配置します。
フィルターの書式がお題と異なると思うので変更します。
フィルターをクリックして表示されるグレーのタブの「▼」をクリックし、「複数の値(ドロップダウン)」を選びます。
ダッシュボード「map」の左上にあるタイトル文字(「map」)を右クリックし「タイトルの非表示」を選びます。
最後に、棒グラフをクリックすると地図がフォーカスされる設定をします。
「# of School by District」をクリックすると表示されるグレーのタブのフィルターマーク(漏斗のような形)をクリックします。
こうすることで棒グラフをフィルター情報としてフィルターアクションが自動で設定されます。
それぞれの要素の幅等を調整し、ダッシュボードを「WOW2024 W44」に変更すれば完成です。
Tableau Publicにパブリッシュしたら、WOWのトラッカーに登録するのも忘れずに!
▼WOWトラッカー
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