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蒼穹のフリューゲル74

改修版


私とタケを
肉の壁で
360°覆う

外部からの
攻撃は止まず
衝撃は止まず



みるみるうちに
エネルギーを
取り込んで
体積が
膨張していく

そこから
エネルギーの
取り込みが
急速に
膨れ上がる


内包者は
第四形態で
攻撃を始めた

核を
撃ち込まれる
様に

何度も
何度も


質量が増して
このままでは
身動きが
取れない

エノク
「質量が増していくわ」
タケ
「重いな‥どうする?」


フリュ
『形態を変える必要があります』
『もしくはエネルギーの解放』
エノク
「なるほど‥」


タケ
「形態か。確かに身動き取れない
からな。じゃ、移動出来るように
変異するか」


エノク
「はい」
「今肉団子状態の筈」


タケ
「足が欲しいな。多脚に増やすか」


私とタケで
形態を
共有する

理想の
原型は
既に予想の範囲を
超えていた


フリュが
創造の
サポートを
モニターで
出して
表現する

タケ
「よし、いける。出すぞ!」
エノク
「はい!」

側部に
順応出来る
脚部が
飛び出し

足が
群青の
地に着く

衝撃で
地震が
起きた



蜘蛛の様に
見える

ゆっくり
身体を
持ち上げる


タケ
「多脚だ。歩けるか?」
エノク
「二人三脚?」


タケ
「それだと逆だな。タイミングが
合えば歩ける筈だ」
エノク
「あ、はい!」

タケの
アドバイスで
合図と共に
歩き出す

エノク
「凄いわ。この質量で私達
歩いてるなんて」
タケ
「身体を支える足と運動能力で
歩けるなら、まぁ大丈夫だろうな」

私達は
移動を
始める





警報が
鳴り響く

真っ赤な
警告文が
無数に
流れる

膨れ上がった
口元を
ギリギリ
噛み締め

男が
廊下を
足早に歩く

後ろを歩く
男が答える

男2
「思っていたのと違う様だな」



「コイミズか」
「あの質量で歩き出すとは‥
コブチ!」

モニターに
現れた



「聖釘で狙い撃て」
「此方も神殺しを起動し応戦する」
コブチ
「了解」

コイミズ
「迎撃は苦手の筈では?」



「他に居ない」
「契約を果たすぞ」
コイミズ
「先に創造主かね?」

モニターに
他の男が
現れた

男3
「あれが例の苗床かね?」

「見ない形態だ」
「聖釘を使う」


男3
「うむ。固有結界の特定を
急いでいたが‥それどころでは
無いな。コイミズ、君達もだ」


コイミズ
「神殺しの起動に回されるとは」
「宜しい。ならば戦争だ」


男3
「供物は後回しだ。我々で何とか
食い止める」

起動

コブチの
聖釘を
先頭に

神殺しが
動き出す



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