SF邦画の可能性
SFと言っても種類が豊富なので、限定すると近未来系の作品とする。
SF系はアニメだとハードなものまでたくさん作られているが、ドラマや映画は数がかなり限られる。
もちろん実写化が難しいという物理的な理由もある一方で、肌感で感じるのは日本人がSFというジャンルを聞いただけで「難しそう」というように敬遠しがちであるということである。
なので興行収入も期待できないということだろう。
日本人が昔から親しんできたヒーローもの(仮面ライダー、ウルトラマンetc)も原点はSFに帰結していると思うので、そこまで突き放さないでほしい。
最近のSF邦画
最近、数が少ないとはいえ素晴らしい邦画のSF作品が出てきている。
例えば上の写真の「Arc」はケン・リュウ原作の近未来SF作品であり、永遠の命を得た主人公を芳根京子が演じている。
人生観、死生観がテーマになっている
しっかりと雰囲気や世界観が作られていて、とりあえずSFが苦手な人でもまず観てほしい
予告を見てからだとスッと入ってくると思う
上の「夏への扉」はロバート・A・ハインライン原作のかなり有名なタイムトラベルSF。
舞台はアメリカ→日本に変わっており、大筋は変えずうまい具合にアレンジされている。
これは原作があの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」にも影響を与えたとも言われているし、ストーリーも親しみやすくSF要素も分かりやすいので、是非見てほしい。
日本の建築物や東京のビル群が出す近未来感
この二作でかなりSF邦画の未来を感じた。
そしてさらに大きく感じたのは日本の建築物と近未来の親和性だ。
「Arc」で使われた香川県庁舎東館やクリステン・スチュワート出演の「ロスト・エモーション」で使われた様々な日本のロケ地は、近未来的な世界観を醸し出している。
白の無機質さはすごい
「夏への扉」や普通の映像で感じるのは、東京の高層ビル群を海側から撮るだけで画になるし、それで2050年と言われても違和感がないくらいだ。
だからこそ日本はSFに合っている土地なのではないかと思う。
星新一のショートショートSFの強さ
NHKで4月から8月にかけて毎週放送されている15分の短編ドラマ
それらは全て星新一のショートショート作品を原作としている
キャストも毎週豪華でクオリティも高い
いろんなジャンルがあるが、全て不思議な話(SFに近い)で風刺が効いている。世にも奇妙な物語に少なからず影響を与えていると思う。
これはかなりすごいものだと思っているので、もっと話題になって欲しいし、楽な感覚でSF入門として見てほしい。
15分が短すぎず長すぎず、ドラマに最も合っている時間なのではと思っている。
全ておすすめなのだが厳選して挙げておく
「地球から来た男」、「見失った表情」、「薄暗い星で」、「ものぐさ太郎」
有意義な15分の過ごし方ランキング上位に入ると思うくらい好きです
SFジャンルの映像化はどんどん進むと思うし、かなり期待できると思います!
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