N° 56 宇宙調理に関して:宇宙調理理論 ロードマップ①-②-2について。
ロードマップを一つずつ。ser.
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それでは、前回の続きです。
徐々にポイントが多くなり
複雑になってきますが
宜しくお願い致します。
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前回からの続き。
宜しくお願い致します。
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①-②-2-[A]Ⅲ:低重力対応
1. 液体制御⑶について:
[仕様と機能]:
月面の低重力環境では、液体が地球のように
容器の底に自然に留まることがありません。
したがって、液体を制御するために
次のような仕様と機能が必要。より…
①密閉式調理器具:
次の疑問として
専用の密閉式クックポットはできれば
多機能製が便利だと思いますが、
例えば、宇宙ステーションや月面基地などでは
どの様な機能を追加すれば生活や調理に便利か?
②内蔵ポンプやバキューム機構:
ここからは、技術者の専門分野なので
このアイデアは、ここでゴールとします。
③表面張力を利用した設計:
こちらに関しても納得の範疇ですが、
この調理器具に対してのナノテクノロジーの
応用技術は、すでに確立されていて実用化は可能かどうか?
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2. 加熱方式⑶について:
①[培養食材への加熱方法]
[A]誘導加熱(IH):
これもある程度納得がいくでしょう。
[B]赤外線加熱:
赤外線を利用した加熱技術は、
地球上で使われている機器としては、
どの様なものが代表的であり、それらは
軽量化し月まで運べるか?
[C]マイクロ波加熱:
これも納得範疇でしょう。
② [低重力下の対流の違い]:
この原理としては、
地球上で風がおこる原理の逆転バージョンと
理解でいいでしょう。
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①-②-2-[B]Ⅲ:放射線防護
1. シールド材料⑶について:
[レゴリスの実用性]:より…
①整形方法の候補:
[A] バインダー技術❷:
現状で月面基地に応用できる、
バインダー素材として適用できる
高分子やナノ素材は、今現在 存在するのか?
[B] 硫黄を利用する技術❷:
具体的には、どの様な技術でどのくらいの温度で
何をすればレゴリスと硫黄は結合し整形できるのか?
[C]水氷の利用❷:
単純に砕いた氷とレゴリスを混ぜるだけか?
その場合、超高温期に崩れる可能性や
超低温期に破れて崩れる可能性はあるか?
2. 基地の埋設⑶について:
次に危惧するにレゴリス内の
「セカンダリー放射線」(二次放射線)についてです。
これを防ぐために、レゴリス層の厚みを
1〜2メートル以上にすることや、、、と示しましたが、
レゴリス自体に厚みがあれば外側に
セカンダリー放射線が漏れ出る可能性はないと言う事か?
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①-②-2-[C]Ⅲ:温度管理
1. 断熱材、温度制御システム、エネルギー効率について:
[現状技術での対応可能性]
「エアロゲル」や、
「フェーズチェンジマテリアル(PCM)」などの
新素材は、具体的に現在何に使われていて、
宇宙ステーションや宇宙ロケットなどに
実際に使用されている技術なのか?
2. 月面の昼夜の周期と活動時間について:
1日(昼夜のサイクル)が
約29.5地球日(約708時間)を想定して、
最高気温日127℃の日が1日目だとして
最低気温日-173℃の日が29日目だとする。
1日毎に毎日どのくらいの温度変化があり、
何日目〜何日目が月面上で活動可能なのか?
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引き続き、各ポイントに対して詳細な回答をいたします。
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①-②-2-[A]Ⅲ:低重力対応
1. 液体制御⑶:
① :密閉式クックポットの多機能性:
[α]:多機能調理器具の機能追加のアイデア:
宇宙ステーションや月面基地では、
スペースが限られているため、
1つの器具で複数の機能を持つことが重要。
以下のような多機能性があると、
宇宙飛行士の生活や調理がより便利になると考えられる。
[α]-⑴:加熱調理機能(複数の加熱方法):
赤外線、誘導加熱(IH)、
マイクロ波加熱のいずれにも
対応できるようにすることで、
さまざまな調理方法に対応。
[α]-⑵:攪拌機能:
密閉式のクックポットに内蔵された攪拌装置で、
低重力下でも液体や食材を均一に混ぜ合わせることができる。
[α]-⑶:自動液体管理機:
内部にセンサーを配置して、
液体の量や温度をリアルタイムに監視し、
必要に応じて自動で調整を行う機能も必要。
[α]-⑷:冷却・保温機能:
内蔵された冷却装置と保温機能により、
加熱後も適切な温度で保つことが可能。
また、調理前に食材を冷却保存しておく機能も
有用。
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② :表面張力を利用した設計についてのナノテクノロジーの実用化:
[β]-⑴:現状の実用化の状況:
表面張力を利用するナノテクノロジーは、
研究段階では既に実用化が進んでいる。
たとえば、ナノコーティングや
ナノ素材の親水性・疎水性の特性を利用して、
液体の挙動を制御する技術が存在する。
しかし、これを宇宙環境で使用するためには、
さらなる耐久性や機能の向上が必要です。
月面基地で使用する調理器具に適用する場合、
真空状態や極端な温度差にも耐えられる
新しいナノ素材や、微小な表面加工技術が
必要とされている。
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2. 加熱方式⑶:
① :赤外線加熱 について:
[A] :地球上で使われている代表的な機器:
赤外線ヒーター、オーブントースター、
バーベキューグリル、
サウナ用の赤外線ランプなどが代表例。
これらの赤外線加熱は、
食材や物体の表面を直接加熱し、
エネルギー効率が高く、
速やかに加熱できる特徴がある。
赤外線調理器具は、特にアウトドア用の
軽量・ポータブルデバイスとしても開発されており、
宇宙空間や月面に適応するために、
さらに軽量化し、コンパクトなデザインで
持ち運び可能な形に改善できる。
[B]:軽量化と月面への輸送:
現在、ポータブル赤外線ヒーターは
すでに地球上で軽量化が進んでいる。
これらはアルミニウムや
高耐熱性の樹脂を使って作られており、
数百グラムから1〜2kgの範囲で
設計されているものが多いです。
月面基地では、電力消費を抑えつつ
効率的に熱を供給できる赤外線技術が有用。
ですが、輸送コストを考慮すると、
軽量なコンポーネントを使用した
新しい赤外線加熱装置の開発が必要。
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①-②-2-[B]Ⅲ:放射線防護
1. シールド材料⑶:
① :バインダー技術に使える高分子やナノ素材:
①-[A] 現状の素材:
高分子バインダーとしては、
ポリエステルやエポキシ、
フェノール樹脂などが地球上では使われています。
これらの素材は、低温・高温の環境下でも硬化し、
長期間安定した性能を発揮します。
月面環境では、真空や放射線、
極端な温度変化に耐えられる新しいバインダー技術が必要です。
ナノ素材では、カーボンナノチューブや
グラフェンが強度や耐久性の面で有望視されています。
これらの素材をバインダーに応用することで、
レゴリスを安定した形で固化することが可能。
②:硫黄を利用した技術
②-[A]技術詳細:
硫黄を利用してレゴリスを固めるには、
まず硫黄を加熱して液化させ、
それをレゴリスと混ぜ合わせます。
硫黄は比較的低温(約120〜140°C)で溶けるため、
過度なエネルギー消費を避けることができます。
冷却すると、硫黄は固化してレゴリスと結合し、
強固な建材を作り出します。
この方法は、月面での低温環境でも
耐久性を保てるため、現実的な選択肢です。
③ 水氷を利用する技術:
③-[A] 技術詳細:
レゴリスと水氷を混ぜる際、
氷が溶けて水分がレゴリスの粒子に浸透し、
再び冷却されることで固化することが可能です。
しかし、月面の極端な温度変化にさらされると、
氷の膨張・収縮により素材が損傷する可能性があるため、
超低温や高温に耐えられる結合材や添加剤を使用して
強度を補強する必要があります。
たとえば、氷の代わりに
「液体メタン」や「ドライアイス」を使用することが考えられる。
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2. 基地の埋設⑶
セカンダリー放射線の漏れ出しについて:
レゴリスは、宇宙放射線を吸収する一方で、
内部でセカンダリー放射線を生成する可能性がある。
レゴリスの厚みが十分であれば、
セカンダリー放射線はその層内で吸収され、
基地の内側に漏れ出すリスクは低くなります。
ただし、これを完全に防ぐためには、
レゴリスだけでなく、ポリエチレンや水などの
軽元素を含むシールド材を併用することが推奨されている。
これにより、放射線の吸収率が高まり、
安全性が確保されます。
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①-②-2-[C]Ⅲ:温度管理
1. エアロゲルやPCMの具体的な使用事例と宇宙技術への応用
[A] :エアロゲル:
使用事例:エアロゲルは、
NASAの火星探査機「スピリット」や「オポチュニティ」に
断熱材として使用されてきました。
また、エアロゲルは真空断熱パネルとしても
使われており、その軽量で高い断熱効果が特徴です。
将来的に、月面基地の壁材や外部構造の断熱材としても利用可能です。
[B] :フェーズチェンジマテリアル(PCM):
使用事例:PCMは、建築物の温度管理や、
携帯電子機器の熱制御システムに使用されている。
PCMは、特定の温度で固液変化を行い、
大量のエネルギーを吸収または放出します。
宇宙技術では、熱制御システムとして、
衛星や宇宙ステーションの機器の温度安定化に
使用されています。
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①-②-2-[C]Ⅲ:温度管理
2. 月面の昼夜周期と活動時間について
①. 月面の昼夜周期と活動時間について
は、別途番外編で。
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と、今回はここまで。
次回に、番外編をやり、
その後、また更に深ぼっていきたいと思います。
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