N° 55 宇宙調理に関して:宇宙調理理論 ロードマップ①-②-2について。
ロードマップを一つずつ。ser.
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それでは、
それでは、次のフェーズへ。
ロードマップ①-②-2に戻ります。
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2. 月面の環境に対応した基地設計
ロードマップ①-②-2-[A]:低重力対応 について、調理器具や設備が
通常の地球環境と異なる設計とは、
例えばどの様な特徴を持った調理器具が必要であり、
地球環境と異なった設備と設計が必要なのか?
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ロードマップ①-②-2-[B]:放射線防護 について、
その宇宙放射線(特に太陽風や銀河宇宙線)から
基地を守るためのシールドは、
今現在もISSで使用されているものを
利用すれば問題がないのか?
それとも月面はISSの位置(地上約400km地点)より
宇宙放射線の量が多いか?
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ロードマップ①-②-2-[C]:温度管理 について、
その月面特有の大幅な温度変化は
今ある技術で対応できるのか?
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ロードマップ ①-②-2:月面の環境に対応した基地設計
①-②-2-[A]: 低重力対応の調理器具と設備設計
低重力環境では、地球の調理器具が
そのままでは機能しにくいか、
機能しないことが想定される。。。なので
例えば、以下のような特徴が求められるだろう。
「α」液体制御:
月面の低重力環境では、
液体は球状になるため、
鍋やフライパンでの煮る・焼く調理が難しくなります。
したがって、液体を制御するための
特殊な容器や、液体が内部に留まる構造を持った
調理器具が必要。
また、液体が飛散しないような
密閉式の加熱装置が有効。
[β] 加熱方式:
低重力下では熱が対流しにくいため、
従来の調理方法では均一に加熱できない可能性がある。
誘導加熱や遠赤外線を利用した
均一加熱ができるシステムが必要となる。
「γ」 調理器具の固定:
月面では、物が浮かび上がることはありませんが、
低重力環境では動作が制御しにくく、
調理器具が移動してしまう可能性がある。
調理器具や食材を固定するための
マグネット式の固定システムや、
調理台に固定されるグリップやホルダーが必要。
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ロードマップ①-②-2-[B]: 放射線防護
月面は、地球の大気層や磁気圏による防護がないため
放射線(特に太陽風や銀河宇宙線)の影響が大きい。
ISSでは、いくつかの放射線防護シールドが使われていますが、
月面の環境に対応するには以下のことを考慮する必要があります。
「α」シールド材料:
月面基地には、高度な放射線防護が必要です。
ISSのようなアルミニウムシールドだけでなく、
より厚いシールドや、月の土壌(レゴリス)を
利用した防護が考えられます。
「β」基地の埋設:
放射線防護のため、
基地全体を月の土壌で覆うことが考えられます。
これにより、自然なシールド効果が得られ、
放射線被曝量を大幅に減らすことができる。
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ロードマップ①-②-2-[C]: 温度管理
月面は、昼夜の温度差が非常に大きく、
日中は約127°C、夜間は約-173°Cにも達します。
これを考慮すると、以下のような対応が必要です。
「α」断熱材:
月面基地には、高効率な断熱材が必要です。
多層断熱材や真空断熱パネルを用いることで、
基地内の温度を一定に保つことが可能です。
「β」温度制御システム:
温度変化に対応するためには、
基地全体にわたる高度な温度制御システムが必要です。
地熱を利用したシステムや、太陽光を集めて
利用するシステムが考えられる。
「γ」エネルギー効率:
月面でのエネルギー供給は限られているため、
効率的なエネルギー使用が必要です。
これには、太陽光発電や蓄電池を利用したシステムが含まれる。
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これらのポイントを考慮して、
調理環境の設計を進めていくことが重要。
次回は、さらに一つずつ深掘って行きたいと思います。
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