3月2日(朝)
しごと――
―――やすみか……。
携帯に映し出された時間を確認。
もう8時を迎えようとしている。
これが仕事の日ならば、飛び起きて準備を始めるのだが。
今日は、休みだったというのを思い出した。
「……」
パタンと。
携帯を布団の上に、液晶を下にしておく。
これがチカチカするからいけないのだ。
いちいちついたり消えたり……。
「……」
もう一度寝直してみるかとも思ったが。
どうやら目が冴えてしまっていた。
今日は大人しく起きるとしよう。
いつもなら休みの日は、出勤時間までは寝ている。
そうと考えれば、今日はやけに中途半端な時間に目が覚めてしまった。
なんか予定があったかな……。
「……」
こう、変な時間に目が覚めるときは。
大体、何かしらの予定があって。
出発とか準備とかの時間をものすごく気にしてしまって。
頭の中がそれでいっぱいになってしまって。
不安でしょうがなくて、起きてしまう事が多々なのだが。
「……」
しかし今日は、特に何もなかったはずだ。
まぁ、たまにはこういう事もあるだろう。
「……」
そういう時は素直に起きるのがいいのだ。
というわけで。
のんびりと体を起こし、立ち上がる。
「……」
携帯を手に持ち、お気に入りのもこもこスリッパに足を掛ける。
黒猫の可愛いやつだ。
朝は寒いし、夜は冷える。そのくせ、靴下を履くのは嫌いなので、こういうのは重宝している。
「……」
ぱたぱたと階段を下りていく。
一階には誰もいなかった。
両親は仕事だろう。妹は、きっと部屋にいるのだろう。今日はあまり気配がしなかったが。
「……」
今日は、朝食は食べない。
ので、とりあえず、お湯を沸かす。
毎朝白湯だけは飲むようにしている。
健康とか美容とか、そんなのはあまり気にしていないけど。
「……」
コップに注ぎ、氷を2個だけ入れ、少し冷ます。
猫舌なので、熱湯は飲めない。
「……」
一口。
「……」
ぼーっと、何も考えずに飲んでいく。
―いやまぁ、思考はしているから、これを書いているのだが。
「……」
ちなみに、脳内BGMは、とあるリズムゲームの楽曲だ。
可愛い感じのやつ。なんでかは、知らない。
気づいたら、これが流れていた。
「……」
一口。
「……」
この、なんというか。
白湯を飲むと、その通り道を意識するのだが。
食道をおち、胃に広がっていく感覚。
ジワリと、ジワリと。
広がっている、この感覚。
「……」
冷水では感じられない。
お湯とか、スープとか、温かいものを通した時に感じる感覚。
これが、何とも言えない。
くらいに、好きなのだ。
「……」
なぜかと言われると。
よくわからないのだが。
「……」
あぁ、いきてんなぁって感じ。
さて、今日はなにすっかなぁ。
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