好きの言語化訓練ブートキャンプ・「ダイの大冒険」
好きな作品のどのへんが好きなのか語っていくうちに、「好きの言語化」をできるようになってみたいシリーズ。
『ダイの大冒険』は…よいぞ…!
子供のころ大好きだったマンガの1つ。
前の記事の『魔法陣グルグル』はシニカル変化球だったけど、こっちは直球王道の少年マンガ。
単純にドラクエが大好きだったってのはあるんだけど、マンガの方も好きだった。
どのへんが好きかというと、いろいろあるんだけど。
①悪の軍団とその幹部って、萌えませんか?(謎)
こう、悪い集団がでてきてですね。
四天王とか、八鬼衆とか、でてきてですね。
それぞれに特徴的な容貌と、難ありな性格があって、特殊能力があって……っていう、そういうのですね。
ときめくのですよ…! オレのなかの男子心が…!
主人公側って、いろいろと制約が多いんだけど。
悪いヤツは、好き勝手できるぶん、キャラが立てやすいんですよね。
こうやって出てきて、こうやって暴れて、こうやって退場するんだぞ、っていうのが楽しい。
これは原作者の三条陸先生が、そういうのが好きらしい。同原作者の冒険王ビィトでもそのへん踏襲してるしね。
その影響なのか、RPGっ子だったせいか、自分もそういう志向があって。
悪役の密談シーンとか、わくわくする…。悪巧みや! 悪巧みや~! っていう。
しかし編集者に理解された試しがねぇぇ!ヽ(`Д´)ノ
ときめく編集さんがいたらご連絡ください…。(`・ω・´)ゞ
②主人公がわりと繊細
前の記事にも書いたのだが、自分は熱血主人公には、あまり共感できないんや…。
その点、ダイの大冒険の主人公は、わりに上品で繊細なところがあります。
もちろん、少年マンガの主人公らしく、元気で前向きな点はベースにあるんだけど。
自分の出自に悩んだり、責任感に押し潰されそうになったり、そういうちょっとした心の弱さの部分が、人間らしくて好きなのだ。
僕、主人公キャラにはなんか1点、弱さというか、欠けたものをもっていてほしくて。
それを埋めるために奮闘する部分が、冒険であり、ストーリーなのではないかなぁとか思う。
そこにフォーカスがあたりすぎると、ウジウジしちゃって面白くないので、あくまでも目の端で捉えるくらいの距離感でだけど。
ここの部分の好みが、自分がラノベではなくて、児童書をやってる理由かもしれない。
③敵討ちは萌える
目の前でお師匠さんが殺されて旅にでるのが萌えます。(何)
主人公が冒険に出る理由っていろいろあって。
少年マンガだと、1番になりたい! っていう、野心や大志が目標になることって多いんだけど。
子供時代の僕「1番になるよりも…ひたすら…ゴロゴロしていたい…!」
大志のない子供には、共感ができないのであった(´・ω・`)
ダイの大冒険は、もともと勇者に憧れてる少年の話ではあるんだけど、子供らしい憧れだけでは、冒険の旅のお話って保たないんですよね。で、アバン先生ー!
大志で旅にでる主人公には、いまいち共感できないんだけど、お師匠さんが殺されたらそれは旅にでるよなぁと。
復讐とかっていうよりも、その人がやるはずだった役目を自分がやってやる、っていう前向きな気持ちかな。
野心よりも、道義や責任感で動く主人公の方が、心情的にわかるんだと思う。
主人公の動機づけ部分って、個人的にめちゃくちゃ重要だと思っていて。
ここをあまり頭で考えて作っちゃうと、全体的に筆が重くなって、作品全体が瓦解しがち。気持ちがスッとわかるところでつくれるのが理想と思っている。
というわけで、いつか目の前でお師匠さんが殺されるタイプの児童書を書きたい…。お師匠さんは殺されるためにいるんですよ…!