好きの言語化訓練ブートキャンプ・『龍は眠る』『NIGHTHEAD』『寄生獣』
好きな作品のどのへんが好きなのか語っていくうちに、「好きの言語化」をできるようになってみたいシリーズ。
今回は小説から。
宮部みゆき『龍は眠る』と、飯田譲治『NIGHT HEAD』。
2つとも超能力モノなのでまとめてみた。
好きなところはズバリ、超能力……一般化していえば、「人には真似できない、オレだけの能力!」ですな。
これはもう、エンタメとして超王道だよね。
マンガやなろう系小説をみればわかるとおり、好きな人は多いと思う。
星の数ほどあるそうした作品のなかで、あえてこれらを思い浮かべたのは、「それゆえの苦悩や孤独感」の部分が好きだから。
僕、「人間が、他人とのかかわりのなかで抱える悩みや喪失」みたいな部分って好きなんだよな。こっちはYAにつうじる感覚かもしれん。
だから、特殊な能力が正と負両面にまたがって描かれている作品は、自分のなかの両方の感覚に刺さって、好き……ってなる。
そういう意味では、岩明均『寄生獣』が好きなのも、おなじ理由かも。
ミギーに憑かれたことによって、人並み外れた能力を持って戦うヒーローものとしての面と、同時に人間としての情念を失っていって、恋人とうまくいかなくなっていっちゃう哀しさの面と。
しかもこっちは、人外バディものでもあるという。
僕の好みを抉ってきやがるぜ…。