ロックンロールサーカス2023・終演
今年も新年1発目の大仕事が終わりました。今回で5回目になるサーカス。いろんなアイデアを思い付いて、それをすぐに実行できたのが、今回の何よりの収穫だったのかなぁ、と思います。
出演バンドの皆さん、ご来場いただいたお客さま、会場の皆さん、カメラマンの皆さん、本当にありがとうございました!
バンド紹介はイベント直前に公開いただいたSPICEさんの記事をぜひ!
ここではどんな気持ちでロックンロールサーカスに取り組み、その気持ちにまつわるアイデアを実行できたのか?をまとめておこうかな?と思います。
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コロナ禍でも開催し続けてきたロックンロールサーカスですが、2021年は文化芸術収益力強化事業として、2022年はJ-LODlive補助事業として、補助金をいただくことによってなんとか開催することができました。
補助金を活用させていただくことによって出来ること、新しく知ることって本当に多くって、人生の中で非常に勉強になっています。
ただ、今回開催するにあたり、そのような補助金がなくても成り立つようにしたい、、、!というのが、今回の目標でした。目標?いや、絶対に達成しなければならないこと、と強く考えていました。
ということは、1人でも多くの方々にロックンロールサーカスに参加していただく必要があり、チケットを1枚でも多く販売しなければならない。参加したい!と思っていただけるような魅力的な内容をつくること、少しでも広くロックンロールサーカス2023が開催されることを知っていただくこと、チケット代がその期待に不釣り合いでないこと、などを考えました。
そしてそれに加えてもう一点。「未来を考える」ということ。
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コロナ禍では非常にタフな経験をさせてもらったな、と前向きに捉えているわけですが、それまでと比べて若い層の「ライブハウスに初めて足を運んでみる」という体験がスッポリ2年半ほど、抜け落ちちゃっているんじゃないだろうか、、、ということを、ひしひしと感じています。
音楽っていうのは「病」のようなものだと捉えているところがあって(笑)、11歳の頃、THE BEATLESと出会ってから、その病は今も治っていない。。。THE BEATLESと出会い、その音楽を聴き漁り(当時はCDが出るか出ないか?の世の中。基本はラジオでエアチェック。一生懸命そのラジオを録音して、DJさんが曲に乗せて喋ってしまうとアウトーーーー!みたいな聴き方でした)、図書館や本屋さんの本や雑誌でビートルズの写真を眺め、文献を読み漁り、時代背景を想像し、ギターを弾きたい!と思うものの、クラスメイトには伝わらず、バンドが組めず(笑)。それでも中二の頃、先輩のライブに誘われて初めてのライブハウス「ウーピーズ」へ。WINGSでのポール・マッカートニーのようなシャウトしていた先輩がいて、憧れたなぁ。。。こんなことしている人がいるんや〜って。
2000年以降、特に2010年以降はやっぱり「大型フェス」がライブ音楽体験の第一歩なのかなぁ?フェスでライブを体験し「かっこいい!ステージに立ってみたい!」と思ったり、「そっか!フェスに出ている人たちの原点ってライブハウスにあるんやな。行ってみたい!」と思ったり。そんなフェスの開催に制限かかったりしたこのコロナ禍。目に見えない失われているもの、たくさんあるんじゃないかな、、、と不安になります。
音楽を楽しむ楽しみ方が変化することを受け入れないんじゃなくて、やっぱり自分が感じた「うわぁ、、、ライブしてる先輩、カッコええわ、、、」の気持ちを感じられる場所は、再構築しておきたい。場所をつくりたいってことは、その場に集う人たちとのコミュニティをつくりたいということ。コミュニケーションが成り立つ場をつくりたいということ。
「○○というバンドが好きだー!」という人同士。「○○と△△というバンドが仲がいい」ということを知る人同士。「△△というバンド、いいから聴いてみて」とオススメする人、オススメされる人同士。
「ロックンロールサーカス」っていうのを、「1日のイベント」で終わらせるんじゃなくって、1つのコミュニティにしたいなぁ、というのがぼんやりと考えていることでした。
だから、世代間で↑のようなコミュニケーションがあると嬉しいし、バンド同士のつながりが生まれると嬉しい。これって今、ネットがあるから、うまくいけば「すごく簡単なことじゃないか?」なんて。
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というわけで、「ロックンロール優待生」という仕組み?を自分勝手につくってみました(笑)。18歳以下の皆さんのハードルを出来るだけ下げてロックンロールサーカスを体験して欲しい、ライブハウスに足を踏み入れて欲しい。特製のラバーバンドも当日プレゼントし、このラバーバンドが「ロックンロール優待生」1年間の証。1年間、南出が制作するロックンロールイベントには出来る限り無料で招待し、参加できるようにすることで、同級生や友達を誘ってくれたら嬉しいなぁ、そして来年のロックンロールサーカスにも遊びに来てくれたら嬉しいなぁ、と思うわけです。ロックンロールファンは、ロックンロールサーカスがつくっていかなくちゃならない!なんていう謎の使命感(笑)。
でね、何より嬉しかったのが、Twitter上で優待生に向けて「○○っていうバンド、オススメだよ!」とツイートしてくれていたこと。これやんこれやん!って思いました(笑)。
コミュニティをつくりたいと思うから、今回は特に南出、Twitterを頑張りました(笑)。頑張った?いや、頑張ったわけじゃないか。宣伝とかRTばっかするのもなぁ、、、と思う部分も過去にはあったんですが、いや、これは宣伝ではない、ライフワークや、ということじゃないか、と自分を納得させてました。
11/1から出演者をTwitter上で1組ずつ発表していったのも、常に何かを発信していく、という姿勢とルーティンワークをつくりたかったから。すべてのバンドが自らオファーしたバンドだったので、ちょっとした紹介文を添えて。そしてサーカスの前に関西圏であるライブなどは、出来る限り発表時にツイートするようにしました。知らないバンドでも、1度ライブを観てからサーカスに来てもらえたら、もっと楽しめるんじゃないかな?と思ったからです。ちょうど11/20(日)にVARIT.でTHE NEATBEATSとJOHNNY PANDORAのツーマンライブがあったんですが、VARIT.に限らず、ファンダンゴであったムステインズワンマンやQUATTROであったイヌガヨワンマンとかもね。
タイムテーブル作成の時には参加してくれるお客さんからの、どのバンドを観に行きますか?というツイートをめちゃくちゃ参考にしました。それを見て、ますます作成に悩むんですがね。。。苦笑
そうそう。Tシャツ付きチケットの申し込みもたくさん、ありがとうございました!実は去年もTシャツ付きチケットを販売したんですが、あまり数が伸びず。。。なんでやろ?とスタッフと色々とミーティング。「記念」という価値があるんじゃないかな?ということで、今回は全出演者のロゴを背中に印刷することを販売受付時に告知。胸のロゴは思い切って刺繍(上野刺繍さん、いつもありがとうございます)!その甲斐あってか、去年の5倍増しくらいの成績(笑)。(あと、リストバンドを先に郵送するので、当日のリストバンド交換所に寄らずにお目当ての会場に直行可能!というのは、どうだったでしょうか?よかったかなぁ?)
Tシャツ付きチケットを申し込んでいただいた方は、ロックンロールサーカスにとってとても大切な同志(←いつから同志?笑)。すごく単純なことですが、リストバンドも他のお客さんとは色を変えた方がいいんじゃないか?金色か!なんて。そして、後出し感は否めませんが、ゴールドリストバンドをお持ちの方は、今後の南出制作イベントでちょっとしたお得をご用意しようと思っています。ロックンロールヘブン2022のラバーバンドご提示でアルコールを500円で提供させていただいたような。。。
そしてドリンクチケットもオリジナルで作成してみました。裏面に「ロックンロールサーカス2024のアンケート」と「TOP BEAT CLUBのクラファンページ」のQRコードを印刷してみたんですが、特に「アンケート」は無謀でしたね。。。だって、ドリンク、飲みますから、すぐ手元から無くなっちゃうんで。。。反省!笑 とはいえ、いつもの使い回しより、特別感、あるやん!って思っていいかな?と思いました。
これはいつも思うことなんですが、どんなイベントでも最初っから最後まで、存分に楽しんで欲しいなーと思っていて、開場からトップのイヌガヨの開演まで、ハッピーアワーを設けました。アルコールを300円でご提供ってやつです。これは長蛇の列ができていて嬉しかったなぁ。これからイベントを楽しみ尽くすぞ!っていう方ばかり(笑)。スタッフに事前周知を忘れていたんですが、何も言わなくても「今はドリンクチケットを使うより、よろしければ現金で300円で飲んでいただく方がお得ですよ!」と伝えてくれていて、ホッとしました。そうそう、これもコミュニケーション!
Twitterでお問合せがあった「とあること」に関して、ずっと気掛かりなことがありました。それが「遠方なので行けないのですが、いつも配信を観て楽しんでいました。今回、配信はありませんか?」というもの。今回、補助金がないという前提で動いていたので、配信はしない、ということで進めていたんです。明らかにチケットがめっちゃ売れてる!とかだったら、急でもなんでもいつもの映像チーム・CINEMA-EYEに相談しようと思っていたんですが。。。最終的にそういうわけにもいかず、でも、何かできないかな?と、全部観てまわるつもりの南出視点でツイキャスとかしてもいいかも?なんて考えてました。雰囲気だけでも味わってもらえたら、とか。が!南出のiPhoneのカメラカバーのガラスが割れてしまって、、、こりゃだめだ、、、となってしまいました。ごめんなさい!でも当日は、南出の横にカメラマンについてもらって収録だけはしました。もちろんバンドに確認してもらってからではありますが、ドキュメンタリータッチな短い映像にできるといいかも?と思っています。
ロックンロールサーカスを1人でも多くの方に知っていただきたい、という部分では、イープラスのメディア「SPICE」さんにご協力いただきました。こういうこと、思いつくのが遅くってですね、、、年末ギリギリに取材してもらって、直前に記事を掲載してもらう、という、、、。すみません。でも、イベントを始めるきっかけ、どういう想いで開催にこぎつけたか、全バンドの紹介など、とても貴重な記事として掲載いただけたと思っております。
また、イベント後の情報拡散も大切だな、と考え、ライターの黒田奈保子さんにSPICEさん経由で依頼していただき、当日のレポートを書いていただくことをお願いしました。黒田さんとは終演後、VARIT.での打ち上げでもお話ししまして、とても馬が合う方だと感じました!レポートが楽しみ!
ドリンクチケット裏側に掲載してしまったアンケートQRコードですが、やはり数人しかご回答をいただけていませんでした(苦笑)。ということで、Twitterでご回答をお願いし、ちょうど100人の方にご回答いただきました。「今後、ロックンロールサーカスに出演して欲しい!と思うバンドを教えてください」は特に参考になりましたし、「お目当てのバンドを教えてください」→「実際にライブを観ることができたバンドを教えてください」→「本日、初めてライブを観たバンドを教えてください」の流れも興味深く回答を見させていただきました。
あと、カレー!今村モータースのベーシストとして長い付き合いになる「堕天使かっきー」に、ロックンロールサーカス史上初めて出店いただきました。これもお客様とのお話の中で生まれたこと。うまかったよ〜!
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あーまた長くなってしまったなー。反省。
他にも色々試したことはあるような気がしますが、何よりも南出の気まぐれなアイデアで、あれやこれやとお願いしてしまうことも多く、出演バンドの皆さんには様々な連絡の嵐だったので、ほんと申し訳なかったです。イベント制作って、主催者だけでは絶対出来ないことですし、出演の皆さんからの発信がどれだけ心強かったか。。。ありがとうございます!
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もう来年に向けて、計画を進めております。まだなんとなくの域は出ませんが、ロックンロールサーカスは出演バンド・お客さん、関わってくださる全ての皆さんと一緒につくり上げていきたい「場」なのだと改めて思っています。誰かが誰かに与えるだけじゃない、双方向の場こそ、今から必要になる「幸せ」なのではないかな、、、なんて思いを馳せています。
最後に。
KING BROTHERS・ケイゾウくんが絶賛してくれた地図を。ちゃんと最後は鳥貴族に行きましたとさ。笑