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ブッキングノート

今日もこれから「とある場所」を見学です。外ばっかり行ってるけど、中もちゃんとしないと、、、と心の中のもう1人の南出が言ってます。。。

クラウドファンディングの「CDボックス」に収録するアーティストのこと、少し紹介させてください。僕ら神戸VARIT.が声をかけ、今、発表されているのは、以下のアーティストとなります。

ファジーロジック / スタン / 青に晴れる / ピーポーインザプラネッツ / THE MOVIC / ジャスティン・ベーコン / ファンキーパンキー / ザ・ビートシャワー / The Musique / Vanilla Children / ハロルド / The Pantrys / LADYMAID / 真舟とわ / HITMAN STYLE / もえ子 / 鳴かぬなら / Chameleon / 畠奈津子 / Schloder / The Audios / the ESKEAT. / 171 / ザ・アウトロウズ / Noel in Lost World / 一行あけて / THE MAD GENTLES / LEE3 / にこいち / The Films / THE BACK BEAT BRINGERS / TRUENO(ex.LUCKY BLUEDOG)

もっと声かけてるんですが、返事がなかったり、OKもらってても音源送ってもらってなかったり。The Keys、極楽浄土、owgon、YULO、、、他にもたくさんいるのになぁ(笑)。

声、かけれてないアーティストの方、ごめんなさい!もし「クラウドファンディング、協力してもいいよ!」と思ってもらえたなら、南出まで連絡ください!(wax@varit.jp)

遠慮して声、かけれてないところも多々あるので。。。もう一度ブッキングノート、見直そうと思っています!

こうやって過去のスケジュールを眺めていると、いろいろ思い出されるものですね。「よっしゃー!」と思うほど、会心のブッキング。なかなか決まらず、出演バンドに迷惑かけたブッキング。

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(↑2007年の裏表紙には町田康さんのステッカーが!)

僕は基本的に「地元バンド」を中心にしてブッキングを考えることが多いんだと思います。地元から「こんな音楽を世の中に届けたい!」と思うバンドが出て来ることこそ、僕らの喜びだと感じているんですよね。「世の中に届けたい!」という気持ちを増幅してあげたい、というか、最初からファンがたくさんいるわけではないのだから、その気持ちを届けるにはどうしていったらいいか?を一緒に考えたい、と思っています。

地元のアーティストのライブを観て思うのは、「ありゃ、なんだかチグハグやなぁ?」ということだったりします。例えば、「歌声と歌詞」「楽曲と服装」「メンバーの数と歌の内容」「バンド名とメンバーの性格」などなど。僕がいろいろ話して来た地元アーティストのみんなは、僕がこういうのを聞いたこと、ありません(笑)?

「"山田太郎"っていうアーティスト名がVARIT.の入口前の表看板に表記されていたとして、中に入ってライブを観てみたらビジュアル系のバンドやったら、"あれ?なんでやねん!"って思わへん?"アコースティックアーティストちゃうん?"って。」

まだまだバンドを始めたての頃って、出来ないことをしようとしたり(努力が足りないってこともありますが、だいたい自分を過信している。僕のバンド時代も含めて。苦笑)、客観的に自分たちを見ることが出来ないことも多いと思うんです。

世の中の、いわゆる一般的な音楽ファンの方々にとって、やっぱり「わかりやすさ」って非常に重要だと思うんですよね。

もちろんいい意味での「ギャップ」や「裏切り」は当然あっていいと思うんですが、そこには様々な「裏付け」が必要になって来るような気がしています。その「裏付け」ばかりを考えると「戦略」や「マーケティング」という、音楽家として追及すべき「音楽の本筋」から離れてしまうような気がして、それもどうもいただけないんじゃないかな?とも思ってしまう。

やっぱり最高にして必要不可欠な戦略は「本質を磨くこと」に他ならないんじゃないか?って。「商品」そのものの魅力って、大事だと、思いません?

だからこそ、地元バンドに対して、メンバーがどんな性格なのか?は非常に大切なことだと思っています。こういう性格のメンバーだからこそ、こういう音楽をやってるんだ、こんなアーティスト名なんだ、こんな歌詞をこういう歌声で歌うんだ、、、これらが「一直線」に並んだ時、初めて知らない人たちの心に刺さるような「説得力」が生まれるのではなかろうか?と考えています。

だから、、、バンドと正直に話す中で、僕の話す内容が「越権行為」と思うところもあります。「おまえ、もう、歌わん方がええで。歌はギターボーカルに任せとき」とか言ったこともあります。大変失礼な話ですよね。でも、バンドも本気なら、僕も本気でぶつからないと、何がライブハウスや、何がノルマや、と思ってしまうんです。(出た!ノルマ問題!笑)

「世の中にもっともっと出ていきたい!」と思うバンドとライブハウスはビジネスパートナーだと思っています。もちろん「高校時代の思い出づくりのために」とか「仕事しながらでも半年に1回くらい、ライブハウスでライブをやりたい」というバンドも大歓迎!音楽が生活の中にあって、それはとても嬉しい音楽の形だと思っています。その形とは真逆なのかも知れませんが、「音楽文化」を「音楽産業」に変える瞬間、変わる瞬間に立ち会えるのも、我々ライブハウスの醍醐味だと思います。その「きっかけづくり」が出来る可能性があるのは、ライブハウスがあるからじゃない、その気持ちがあるアーティストがここにいるからなんだな、と。

同じ地元バンド同士を、月に何回もブッキングすることもあるかと思います。ライブハウス事情として、仕方のないこともあるかと思います。でも僕は、地元バンドが地元バンドと、それほど一緒にやりたいわけじゃない、と思うんです。例えば「プロになりたい!」と思っているバンドは、出来るだけサッサとたくさんのファンが欲しい、と思っているはず。手っ取り早くファンをたくさんつけるには、、、よりたくさんのお客さんが観ている中で自分たちがライブをすること。メジャーアーティストと一緒にライブが出来れば、そのマネージャーや関係者たちが自分たちを見つけてくれるかも知れない!という気持ちもあると思う。

僕も頑張って「ここから」抜け出したかった身ですからね、その気持ちはよく、わかる。。。

今はYouTubeなんかがあるので、ライブハウスの敵は少しずつ変貌しつつあるな、と感じるようになりました。例えば「ライブハウスに出たって、誰も見てないことはわかってます。だったらYouTubeに映像作品をアップして、バズるかも知れない、っていう方がいいと思うんですけど」。こんなこと言われたら、、、「お、おう、そうなんかもな。。ごめんな」ってなっちゃう(笑)。

だからこそ、僕は地元アーティストとしっかり信頼関係が生まれたら、絶対に「このアーティストと一緒にイベント組めたら、本人にも刺激的だろうし、何か繋がりが生まれるかも知れない」と考えて、ブッキングするようにしていました。でないと、VARIT.に出演する意味がもはや、なくなっちゃうんじゃないかって。

「THE BACK BEAT BRINGERS」という、超絶に下手くそなバンドとは、彼らが20歳くらいの時に出会いました。でもなんでしょう。簡単に言うと「ロック」をこの4人の中に感じたんですよね。同じ高校の仲間で組んだバンド。ギターボーカルとベースボーカルがいて、みんな小説を読むのが好きで、いろいろ話してみると、ギターボーカルもベースボーカルも、どちらも小説を書くらしい。ギターボーカルはJ-POP/J-ROCKな雰囲気の歌を書いていて、ベースボーカルは日本の古いロックや洋楽をベースにした音楽を書く。レコーディングなどもめちゃくちゃ付き合って来たんですが、ギタリストはレコーディング当日にも自分のパートを弾くことが出来ない。なんじゃこりゃ〜〜〜〜!なバンドだったんです(さっき紹介した「歌うの、やめたら?」と言ったのは、このバンドでした)。でも、なんて言うのかなぁ。僕はこのバンドに「可能性」をすごく感じていて、「インテリ且つ不良」なロックが出来るような、、、そんな気がしてました。

だから、ある時は「LAZYgunsBRISKY」とブッキング。そしてある時は「NATURAL PUNCH DRUNKER」とブッキング。前者はベースボーカルのために。後者はギターボーカルのために。そんなブッキングを1ヶ月に1度ずつしたりした。

その後、ギターボーカルは失踪。今までで唯一、僕のブッキングイベントに穴を開け、無断欠席した男。「2人ブリンガーズ」として、ギター・ベース両ボーカル2人のユニットでブッキングしていたのに、失踪を知り、ベースボーカルが1人で歌ったステージ。お客さんとして来ていたドラマーが、泣いてた。

WEAVERには、どうやらメジャーデビューする予定があるらしい、という「UNISON SQUARE GARDEN」と、アマチュア時代にブッキング。ユニゾンを連れて来てくれたのは「bus stop mouse」というバンドだったなぁ(めちゃくちゃいいバンドだったんですが、「対バンの子たちがメジャーデビューしてばっかりっすわ」ってずっと言ってた。今も活動中で、またVARIT.にブッキングしたいんですがね)。

The fin.にはFREE THROWのDJ「タイラダイスケ」くんをフィーチャーしたイベントを作りました。そこから繋がって、今のマネジメントが手を挙げてくれたようで、そのことはThe fin.の内野とイギリスで会った時、教えてくれた。

もっともっと他にもこうやってイベントを組んで来たんですが、どのイベントも「地元バンドがトリ」というルールを作ってました。

「メジャーアーティストのその後に地元バンドがしっかり締める」

これを「出来ますよ!やりたい、やらせて欲しい!」と言ってくれる地元バンドと、一緒にやって行きたかったんです。「いや、僕ら、オープニングアクトで大丈夫です」なんて言うバンドが、いいライブするとは到底思えない(笑)!

ブッキングノートを見ると、やらなきゃいけないこと、出来ないですね。思い出に耽ってしまう。。。

今はもちろん、過去をしっかりまとめることも大切ですが、2021年のブッキングノートが真っ白のままでは、本当にヤバイ!しっかり気を引き締めて、またブッキング活動を自らしていかなくちゃ、、、と思っています。

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