「Friction0=資本主義による理不尽が解消された状態=資本主義のアマチュア化」を目指す
note執筆も活動の一環で、今回はImaginist(Imagineギルドメンバー)であるRentaが資本主義の問題点が解消された状態を実現するにあたってどんなアプローチが取れそうなのか
説明するnoteです。
資本主義の問題点について先に知りたい!という方はこちらのnoteを
ぜひご覧ください!
はじめに
資本主義は理不尽な点がいくつか見られます。
格差や貧困、環境問題などは特に問題視されます。
ですが、他にも理不尽な点が資本主義には存在します。
それは「個人がやりたいことを制限する」点です。
どういうことかというと、マイケルサンデル教授の「実力も運のうち」や
親ガチャという言葉の流行からわかる通り、お金がないと社会的成功を
収めるのは困難です。
また、そのお金を得るために本当はしたいことを諦める人もいるでしょう。
お金を得るために自分のしたいことを諦めることを支配
お金がないために自分のやりたいことが制限されていることを抑圧
という風に表すことができます。
支配、抑圧はアイリス・マオン・ヤング著「正義と差異の政治」で提唱された概念で、もともとは
ということです。
資本主義では「儲からなければ成功ではない」という倫理があるので
支配と抑圧で資本主義を見ると以下の図のようになります。
支配と抑圧についてはこちらのnote
資本主義と支配と抑圧との関係はこちらのnote
で詳しく述べていますのでぜひご覧ください!
「Friction0=資本主義による理不尽が解消された状態」を目指す
ここで、資本主義の問題点が解決された状態をFriction0と名付けます。
Frictionとは摩擦ですから、Friction0とは個人に取り巻く摩擦がない状態を
指し、摩擦の中身は支配と抑圧です。
だから、
Friction0=摩擦の消滅=no 支配かつno 抑圧
ということです。
Friction0をno 支配とno 抑圧に分解できたので
それぞれどのように実現できそうか、
個人レベル
個人間の相互作用レベル
構造全体レベル
で簡単に示します。
表で示すとこのようになります。
まず支配(自らの社会的な場を選択できない)ことは
資本主義の倫理
(=儲からなければ成功ではない、という行動規範)から
自由になることで解決できます。
個人レベルでは、選択したいのに資本主義の倫理によって切り捨てられる
選択を可視化、肯定することによってno 支配に近づけます。
個人間の相互作用レベルでは、上記のような選択を行った個人が互いに
応援し合うコミュニティを作ることでno 支配に近づけます。
構造全体レベルでは、資本主義のように競争を煽るのではなく、
各人の選択・その背後にある価値観が肯定される構造を作ることで
no 支配に近づくことができます。
次に抑圧(社会的な場でできることが拘束されている)は「したい」をもとにした分業体制によって解決できます。
個人レベルでは、まず各個人のしたい・得意に夢中になってもらえるようにサポートします。
次に個人間の相互作用レベルでは、各人のしたい・得意によって生まれる
アウトプットやナレッジを交換し合えるようにします。
構造全体レベルでは、分業と交換を通じて誰もが個性に応じた最高の機会を
受け取れる場を作ります。
実はここで述べたno 支配とno 抑圧は補完的です。
no 支配は個人の選択・価値観の保護に重きを置きます。
これはno 抑圧によってしたい・得意による分業体制が実際に存在しているとより追いやすくなります。
また、no 抑圧は各人がしたい・得意に集中するに重きを置きます。
これはno 支配によって資本主義の倫理を無効化することで
促進されます。
まとめると
Friction0では自分で成功を定義できるし、実現することもできるのです。
補足:既存の資本主義以外の秩序ではだめなのか?
資本主義へのカウンターとしていの一番に上がる共産主義や、
資本主義ー共産主義の合いの子ともいえる福祉国家ではなぜ資本主義の
問題を解決できそうにないか、支配と抑圧のフレームで考察してみます。
共産主義は資本主義へのカウンターとしていの一番に挙げられますが
プロレタリアート独裁なので、人民が自ら自由を追求することができなかった→支配
独裁者が人民のために働こうとしてもシステム全体として自由へのリソースを提供できなかった→抑圧
また、純粋な資本主義と共産主義の間として位置づけることができる
福祉国家は一見よさそうです。
確かに、資本主義で得た利益を使って人民にリソースを分配しているので
抑圧は小さそうですが、どういうリソースを分配するのか、
どんな割合で分配するのかの選択権は結局政権に委ねられており、
人民がちゃんと選択できるわけではないのでまだ支配が存在します。
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