
今日までそして明日から
思えば何と愚かな人生であったか。
幼少期の思い出は殆どないが、過保護の母親と無関心の父親の元に生まれ、男兄弟の末っ子として甘えられて育ったからであろう、ど田舎の辺鄙な土地に生まれ何ら常識や教養を身に付けず、生きる術を知らずに生きてきた。
いつ明確に人生の歯車が狂ったかといえば15歳の頃であろうか。それまで中学では生徒会長や部活動での好成績を劣等感の埋め合わせとしてなんとか面目を保っていたが、生来の打たれ弱さと社会不適合が高校生活でモロに襲いかかった。市外の高校に一人進学した私は誰も身寄り無く、劣等感も強かった私は友達もできず成績も底辺に成り下がった人並み以下の自分を認められなかった。
半年もせず中退し見事に社会の底辺となり、苦役列車の如き日当六千円の日雇いを17歳まで続けた。このまま片田舎で毎日河の流れを見続けて生きるのは難儀に思えてならず、大学受験をすることにした。無事ニートとなり受験生活を1年半続けてなんとか東京の大学に受かったは良かったが、自身の社会適応力の無さにこれでもかと直面することとなった。大学では対人恐怖と劣等感から誰とも交流をせずぼっちとなり、決死の思いで始めた小売業のアルバイトでは筋金入りの無能扱いを受け、毎学期末の試験では留年に怯えて過ごした。自身を変えるために某メンズコーチを師と仰いで筋トレやマッチングアプリをしたが、辛うじてできた彼女にはゴミ以下の存在としか思われず程なくして振られた。
人生を終わりが見えてきたのは大学3年時であった。鬱病が悪化し大学へ登校することができなくなり、首を吊って自殺未遂を行った次の月に家族の一人も精神病から自殺未遂をした。就活で周りが忙しくなってきているというのに無意に大学生活を送った自分には何もかもが遅く、もはやどうでも良くなって風俗や出会い系で童貞を卒業し借金を作った。その結果、債務整理と学生ローン、日雇いという三重苦を背負うこととなり自分で自分を地獄へと追い込んでしまった。
日雇いで稼いだ金も尽き全財産百十二円となり、家賃や電気代も2ヶ月滞納しており、借金の返済日も近い。もうどうしようもなくなったと途方に暮れながらも毎日15時間以上スマホでYoutubeや掲示板を見て過ごしている。近いうちに自●を本当にしてしまう気がしてならない。
人生に希望を見出すにはあまりにも知能や能力が足りなかった。