2024/06/16ブックガイド ##NAME##

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児玉雨子

芥川賞の候補作になった本作。ジュニアアイドルとして活動していた主人公の雪那。友達の、美砂乃ちゃんに「みさ」「ゆき」と呼び合おうと提案されるもしっくりこず。全編を通してチクチクする嫌な雰囲気が続く。被害者と加害者が逆転するシーンの自分勝手な心情と、それに対するアンサーが痛快。ジュニアアイドル時代の活動が児童ポルノと揶揄され、過去の栄光が一転して闇になる。大人になって初めて気づくこともある。だけど手遅れなんてことはないのかも。

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